浮舟と匂宮が小舟から眺めた「橘の小島」北端から、ゆっくりと南方向へ戻ります。
島は釣りをする方々の格好の足場になっているようで、石で護岸が施され
水面に向かって佇める場所もありました。
「橘の小島」から、宇治川の西岸へ続くのは「たちばな橋」。
渡り切ると、ちょうど平等院のそばに到着。
平等院参道近くにある宇治第1帖「橋姫」からスタートした宇治十帖の古跡めぐり、
次の宇治第5帖「宿木」の古跡に足を伸ばせば、10箇所全て回ったことになります。
案内碑に従って、宇治川西側の堤防沿いを南方向に進むと、鵜飼の船着場があって。
匂宮が用意した小舟も、このような形をしていたのかもしれません。
堤防道が府道大津南郷宇治線に合流するあたりで、
並んだ宿先に咲いている白い花に目を移していると
おそらく今、古跡を見て戻ってきたばかりと思われる旅装の女性から
「この花、何という名前でしたでしょうか?」とお声をかけられます。
をちかた人に物申す
「何だったでしょうか、わからないのです」とお応えして通り過ぎ
やはり物語に縁のある旅だなと思いながら、古跡の前に到着。
無事に回り終えられたことに感謝しました。
堤防沿いの道に帰る途中、先ほど名を問われた白い花をおさめます。
薫り高く咲き匂っていたのは、沈丁花でした。
続きます。
「源氏物語ゆかりの地めぐりの日記」
「源氏物語の日記」
***
源氏物語のあらすじをお読みになりたい方は、よろしかったら
「源氏物語で恋と人生を学ぶ」(ayakawaの楽天さんのもう一つのブログ)、
下記のリンクから2004年10~12月の日記へ、もしくは
トップページ左側に設置されているフリーページから
「源氏物語で恋愛セミナー」をご覧下さいませ。