マホガニーの床、ハプスブルグ家御用達バックハウゼン社のロココ文様の壁、
ベルサイユ宮殿のシャンデリアと同型のマリア・テレジアモデルのシャンデリアと、
内装そのものが豪華な作品にもなっているロココの大作を中心とした広間へ。
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(マリー・アントワネットの時代、ロココ絵画を堪能できる
ヤマザキ・マザック美術館が当地にオープンしたのは2010年。
絵画のみならず、ガレなど花器や家具のコレクションも充実、
美しい館内で満たされたときを過ごせるのを愉しみに、今年も企画展・
「エマイユの煌き」を鑑賞、その余韻覚めやらぬうちに
ヤマザキマザック美術館さんより「ブロガー募集」のメールを拝受。
「コンスタントにブログを更新している、美術館で開催されるブロガーデーに参加後、
一週間以内に展覧会の紹介をするブログをアップできる」などの応募要件のもと、
昨年に続いて幸運にも、閉館後の静かな美術館でスタッフの方のお話を聞きながら鑑賞、
一定の条件を守りつつ、館内の撮影をさせていただくことができました。
ブログ用の0.3Mの朧な画像とメモ書きと記憶に頼った拙文ではございますけれども、
麗しい美術館の魅力を少しでもお伝えできれば幸甚に存じます。)
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この大広間の作品は普段の鑑賞のときでもフラッシュなしなら
撮影OKなのだそう。
欧州の美術館では写生や撮影OKのところが多いのに、日本の美術館&博物館では
ほとんどカメラも筆記用具もNGなのを長年、残念に思っていたところ。
絵葉書でもあまり見られないロココ時代の作品が撮影OK、
しかもヤマザキマザック美術館の絵画にはガラスのガードはなく、
芸術家の筆致や細かい配色まで直に味わうことができるのです。
ブーシェ作「アウロラとケファロス」は、美術館内で最も大きく、この作品に合わせて
天井の高さが決められたのだそう。
ポンパドール夫人が所蔵していたといわれるこのパステルカラーの大作を撮影して
クリスマスカードにする方もいらっしゃるとか。
ルブラン作「エカチェリーナ・フェオドロヴナ・ドルゴロウキー皇女」は大好きな絵で、
自伝に目を通したりフランス語をかじるきっかけも頂きました。
緑と赤の衣装が素敵で、アントワネットの肖像画家だったルブランが
革命後にフランスを逃れてロシアに滞在中に描いた、異国情緒も感じられる作品です。
ドラクロア作「シュビラと黄金の小枝」。あの大家の絵がここで観られるなんて…と
驚く方もいらした、1845年のサロン出品作。こちらは少し時代を下った
ロマン主義のもの。
ブーシェ作「恋文」
壁の色に合わせた結界のワイヤー。こちらはヤマザキマザック社製とのこと。
すべての絵と視線を合わせながら座ることのできる
紅のソファでマホガニーの床を足下にしつつ過ごせる贅沢。
次は黄金色の部屋に移動します。
「ヤマザキ マザック美術館 公式HP」
☆ 名古屋駅から地下鉄で7分、新栄駅の直通エスカレーターで美術館内に入れます。
「アントワネットの文机の日記」