|
テーマ:映画館で観た映画(8352)
カテゴリ:他のアジア映画
貧しい身なりの少女が食べ物を探している。顔は汚れて黒ずみ、靴も履いていない。少女は死人の手に握られた饅頭(マンドゥー)を奪って走り出す。
私がタイトルをつけるなら、第一章「それはマンドゥから始まった」。「チャングム」ウォッチャーですとクミョンが作った汁タイプか、チャングムが工夫したスンチェの皮かってところだけど、形は肉まんみたいなの。子供の手には少し大きめで。真ん中に赤い印がついている。 森には鎧を着た兵士たちの死体がいくつも転がっていて。死体だと思った番人の少年が突然、口を開く。驚いてマンドゥを落とす少女に、番人は少女が奴隷になるのと引き換えにマンドゥを返してやるという。約束を信じた少年と裏切った少女。運命に導かれるように彼らは再び出会う。 最初は子役です。この子が成長して誰になるのか、成長した姿を見てもにわかに信じがたいです。だって上には少女と書いたけど少年のようでもあるし。次に現れたとき王妃になってるんですよ。元ホームレスが。 時代設定は3000年前ということですが、現代に近いかもしれないし、未来とも取れるし。何でもありのスペクタクルファンタジー。こういうタイプの映画は細かいことにこだわらず、監督のイメージの世界を素直に受け入れてしまったほうが楽です。 敵味方の鎧から大地が赤と黒。二色に割れる戦闘シーンや、衣装、調度品の色彩感覚は鮮やかで、とても美しかった。 さすが元JAC。鎧を身にまとった真田さんの立ち回りは将軍という名にふさわしい貫禄です。あと15cm身長があれば映えるのになぁ。全編中国語でのセリフ。それだけでも苦労がしのばれます。 そうかといって、大画面で観るCGの荒さはいかんともしがたい。牛の大群はだんだん牛じゃなくなってくるし、人間凧揚げには笑っちゃったよ。屋根を疾走するチャン・ドンゴンももう少し何とかならなかったものか。途中から観たら鳥人間の話かと勘違いしちゃうよ。 少女(傾城/セシリア・チャン)が満神と交わした約束は「本当の愛と引き換えに、この世のすべてを手に入れること」。勝つことを宿命づけられた大将軍(光明/真田広之)は一粒の涙が死に繋がる定め。俊足の奴隷(昆崙/チャン・ドンゴン)は、何かを望むことさえ知らずに生きてきた。 この三人に敵役の無歓(ニコラス・ツェー)。嫌なヤツだけど彼にも意味を持たせたのが最後にいきてきます。ニコラス・ツェー、いいですよ。むしろセシリア・チャンより怪しい美しさがあります。 人間の弱さに対する代償やトラウマを乗り越える苦しみ。内面の葛藤やそこから這い上がろうとするエネルギー。国や時代が違えど、必ず横たわる普遍的なテーマを盛り込んではいるけれど、見た目の奇抜さに目を奪われて、巨匠の描く自由な世界だけが浮いているように見える。一度観ただけでは「無極」の意味さえ、うまく説明できません。 エンドロールの最後。真っ赤な「無極」の文字が印象に残りました。 ■『PROMISE/無極』オフィシャルサイト 日本版 ■『PROMISE/無極』オフィシャルサイト 韓国版 【VCD】 『PROMISE/無極』 メイキングVCD(中国版) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[他のアジア映画] カテゴリの最新記事
スゴーイ!
わたし的に、この映画の注目はやっぱり真田広之です。 (2006.02.24 17:49:20)
ウリしおさん
>わたし的に、この映画の注目はやっぱり真田広之です。 観てきましたよ!真田さんうまいです。昔、薬師丸ひろ子と『里見八犬伝』やった頃から私、好きでした。時代劇合いますね。 (2006.02.24 22:21:57)
TBありがとうございました(^^)
ニコラス、良かったですよね~! 最後は、泣かされました・・・。 真田さんや、チャン・ドンゴンは、吹き替えじゃないのに、セシリアだけが吹き替えっていうのは、残念でしたね。 結構、楽しめたので私は、好きです!リウ・イェが出てたので・・・それだけで満足です(笑) (2006.02.25 15:56:51)
わ~、見に行かれたんですね。
私も見たいなと思いながらまだ行けてません。 予告編など見ても色彩がきれいな映画だなぁって思ってました。 時間を見つけて見に行きたいなぁ。 (2006.02.25 19:30:16)
空(そら)さん
>セシリアだけが吹き替えっていうのは、残念でしたね。 えっ、そうなんですか?低い声だな~と思いながら聞いてました。セシリアの声、覚えてないので気づきませんでした。そうなんだぁ。 >結構、楽しめたので私は、好きです!リウ・イェが出てたので・・・それだけで満足です(笑) 私は初リウ・イェでした。この役で彼を覚えられそうです。 (2006.02.26 00:19:45)
デイジィ0393さん
>予告編など見ても色彩がきれいな映画だなぁって思ってました。 うん、キレイですよ。これは文句なく。クルクル回ったり飛んだり映画館向きかもしれません。指差し棒は笑えるし^m^ いろんな意味でエンターテイメント性の高い作品でしたー。 (2006.02.26 00:26:15)
TB&コメントありがとうございました。
笑ったという意味では楽しめましたが、ストーリー的には納得いかない所が多々ありました(^^; これがチェン・カイコー監督の映画じゃなく、香港映画ならば、納得したかもしれませんが…(笑) 真田さんはさすがでしたね。今後も海外の映画でどんどん活躍して欲しいです。 (2006.02.26 01:28:38)
TBありがとうございましたm(_ _)m
個々の役者陣は魅力ありましたし、壮大な背景や衣装も素晴らしいとは思いましたが、イマイチ内容が伴ってないような感じがしました。 チェン・カイコー監督らしくない映画だったかもしれません。 (2006.02.26 08:49:02)
hi-chanさん
>真田さんはさすがでしたね。今後も海外の映画でどんどん活躍して欲しいです。 ようこそ(^^)コメントありがとうございます。 真田さん、今でこそ中年の魅力ですが彫りの深いキレイなお顔立ちはどの国でも通用しそうですね。バイタリティ溢れる演技でこれからも楽しませていただきたいものです。 (2006.02.26 14:52:27)
cyazさん
>イマイチ内容が伴ってないような感じがしました。 こちらこそはじめまして。コメントありがとうございます(^^) 内容はあれもこれもでチグハグだったような、そこがまた味なような。思わず噴き出すってなかなかないですもんね。で、最後は唖然。不思議な映画でした。もう一回観たいです。 (2006.02.26 15:02:52) |