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bunakishike

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2007年10月24日
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榊博文氏がNBonlineに連載中の「入門! 社会心理学」の第2回目「なぜ人は思い通りに動かないのか」に「集団浅慮」の例としてピッグス湾事件について書かれてありました。この前見てきた「グッド・シェパード」関連でご紹介いたします。

(以下引用)

■「集団思考」「集団浅慮」が意思決定を誤らせる

 社会心理学で「集団思考」あるいは「集団浅慮」と呼ばれている現象があります。集団で意志決定をする場合に、集団であるからこそ最適な決定ができなかったり、間違いを犯したりすることに着目した概念です。

 やや専門的になりますが、米国の社会心理学者ジェニスは集団思考を次のように説明しています。「集団思考とは、凝集性の高い(まとまりが強い)内集団で、意見の一致を重視するあまり、取り得る可能性があるすべての行動の現実的な評価を無視する思考様式である」

 有名な例は、1961年の米国ケネディ政権によるキューバ・ピッグス湾侵攻に関する決定プロセスです。
 
 また、日常の会議でも起こりがちな集団思考の前提条件は次のようなものです。

(1)高度に凝集性の高い意志決定者群である

(2)外部の影響から集団が隔離されている

(3)指導的なリーダーがいる

(4)取り得るすべての行動を注意深く考慮する確認手続きがない

(5)リーダーが考えるよりも良い解決方法が見つからない場合に、外部の脅威から強いストレスが加わり続ける

 一見するとメンバーの士気が高く、指導的なリーダーの下でよくまとまっている、理想的とも思えるような意思決定集団です。
 
■極端な方向に振れ、異論を言えない雰囲気に

 ところが、こうした状態では「集団極性化」(後述)が進行し、ある極端な方向に意見がまとまりがちになってしまいます。考えられる可能性を注意深く比較検討しなければならないはずの会議で、ある特定の意見が支持を集め、疑問を感じつつも異論を述べることができないような雰囲気を経験されたことが、どなたにでも1回はあるでしょう。それが「集団思考」なのです。

 ここで、「集団極性化」というのは、集団討議の後で集団全体の立場がより極端な方向へ変化する現象のことを言います。より安全な方向へ変化することを「コーシャスシフト(Cautious Shift)」と言い、より危険な方向へ変化することを「リスキーシフト(Risky Shift)」と言います。この集団極性化がさらに進行すると、比較的有能な教養ある人たちでも、何かを決める時に決定の質が落ち、とんでもない誤ちを犯すことがあるのです。
 
 会議で議長が出席者に「ご異議ありませんか」と問うことがあります。ここで「全会一致の幻想」が働くと、何かを述べようと思っていた出席者も「疑問や異論の自己検閲」をすることで沈黙してしまいます。全体の決定に異論を唱える人に対して、その意見を取り下げるよう直接的に圧力をかける人も出現します。
 
 (中略)
 
 集団思考を避け、集団的意志決定を実効あるものにするためにはどうすればいいのでしょうか。以下に列挙してみましょう。

(1)リーダーは提出された意見に対して異論や疑問を出すことをメンバーに奨励し、メンバーからの批判を受け入れること。

(2)リーダーは最初はむしろ中立的な立場を取り、メンバーが自分の意見を述べた後で自分の立場を述べること。

(3)大勢の意見にあえて反対意見を述べることを役割とするメンバーを、集団内に少なくとも1人は入れておくこと。

(4)問題となっている事柄が敵対的関係にある組織に関する時は、その組織の情報収集に多くの時間を充てること。

(5)集団をいくつかの下部委員会に分けてそれぞれ独立に議論させ、後で一緒に相違点を明らかにすること。

(6)場合によっては、集団外の専門家を議論に招き入れること。

(引用終わり)

 この様な現象で思い出すのはベトナム戦争での米国政府要人達の意志決定ですね。「ベスト・アンド・ブライテスト」と讃えられた頭脳明晰な方々が、何故あんな判断をしたのか、それはまさにこの「集団思考」の影響だと思います。
 
 おそらく、この応対になっていたとはその瞬間は分からないと思います。一種の集団催眠状態みたいなものです。
 
 メンバー全員が同じ方向を向いていて、客観的な判断が出来ない状態に陥っている。それが分からないために起きていることですが、殆どの会社ではこのようなことは省みられることはないと思います。
 
 まず、何か失敗したときに、意志決定が間違っていなかったかかを検証することもないと思います。誰の言葉か忘れましたが、全会一致は忌避すべきものでありますから、積極的にそのような場を作り出すことはとても大切なことです。
 
 また、会社の最高意志決定機関がどのような顔ぶれで開かれているかを見るだけで、その会社の業績が判るといっても過言ではありません





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Last updated  2020年04月20日 14時28分03秒
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