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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2012年11月29日
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カテゴリ:映画
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映画のDVDの話は殆んど書かなくなってしまいましたが、今回見た映画には強烈な印象を受けたので、そのことについて書いてみたいと思います。
見たのは園子温監督の「恋の罪」。
一言で言っておどろおどろしい映画で、見終わった後の後味はあまりよくないです。
個人的にはあまり好きなタイプの映画ではありませんが、ほかの映画も見てみたくなるというか、癖になりそうな映画でした。
まあ、怖いもの見たさみたいな感覚でしょうか。
監督が何を言いたいのかは、さっぱりわかりませんが、インパクトのある映画でした。
セックスとヴァイオレンスに満ち満ちていて、全体的に暗いシーンが多い、赤、黄色、緑などの原色がふんだんに使われていて、それが暗闇に混ざるとそれだけで、おどろおどろしい雰囲気になってしまいます。
怪奇映画一歩手前といってもいいかもしれません。
この映画は、この前再審の判決が出た東電OL殺人事件からヒントを得た物語だそうです。
エリートが退勤後には渋谷区円山町あたりで、街娼をしていたというところは、職業の違いは別として、現実と映画とも同じ状況にあります。

■鬼気迫る演技

 父親譲りの性格を母親から絶えずねちねちと攻められる尾沢美津子役の冨樫真の鬼気迫る演技を見ていると身震いしそうなほどです。
この映画の主役?菊池いずみを演じているのは神楽坂恵。
作家の貞淑な妻として何不自由なく暮しているが、不満を内面に抱えていて、ちょっとしたきっかけから次第に壊れていく様を見事に演じていたと思います。
終わ近くでの落ちるところまで落ちた姿も、これが同一人物かと思うくらいでした。
温泉客と一仕事終わったあと、田村隆一の『帰途』からの一説を大声で繰り返すシーンは、かなり強烈な印象を受けました。
『言葉なんかおぼえるんじゃなかった
日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる』
という一説です。
もうひとり女刑事・吉田和子(水野美紀)は一見まともそうですが、不倫をしているという暗い側面があります。
映画では猿回しの役で、あまり重要な役ではありません。
この3人の出演者のセックス場面もすごい迫力でした。
こういう演技を引き出した監督の手腕も実に見事です。
また、美津子の母親志津役の大方斐紗子のほとんど表情を変えない演技が逆にとても不気味でした。
デリヘル「魔女っ娘クラブ」のオーナー?カオル(小林竜樹)の狂気じみた演技もなかなかのものです。
彼は映画出演が初めてだったそうですが、初めてでこういう演技が出来るとは驚きです。
実際、こういう人間がいたらぞっとしますが。。。
最後の方に、いずみが海岸で子どもたちの前で放尿するシーンがあります。
そこで流れているのがマーラーのアダジェット。
これが意外にはまっていてシュールです。
映画でのアダジェットといえばヴィスコンティの「ベニスに死す」がまりにも有名ですが、この映画と真逆な、美しくないというよりも猥雑なシーンで、この音楽がはまるとは思いませんでした。

公式サイト





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Last updated  2024年05月06日 09時23分45秒
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