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まことの闘病日記 [心臓病による闘病生活の再現日記]

まことの闘病日記 [心臓病による闘病生活の再現日記]

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Apr 20, 2005
XML
テーマ:闘病日記(4008)
カテゴリ:第3部(1章)
[2002/10/22(火)]


紹介状を受け取り
外出届を出して
朝食後に病院を出発。
もちろん母も一緒である。
病院から病院へ向かうのは
初めてのことである。

最寄の駅まではタクシーを利用。
初めて障害者割引を利用してみようと
乗車時に運転手に障害者手帳を見せた。
精算時に運賃の10%が割引になり、
790円が710円になった。
どうやら10円未満は切り捨てのようだ。

JRの電車で隣県へ移動。
ここでも障害者割引を利用した。
介護人1人を含めて乗車券が半額になり、
一人950円が470円になった。
やはり10円未満は切り捨てである。
一人で乗車する場合は
距離が100kmを超えなければ
割引にはならないそうである。

降車した隣県の駅は
4歳で手術をした病院に
行くために降りる駅でもあり、
妙な懐かしさを感じる。

病院まではやはりタクシーを利用。
もちろん障害者割引で。
障害者手帳を提示したからか
行き先が病院だったからなのか
運転手がとても親切だった。

大学病院に到着した。
外見が古そうに見えたので
嫌な予感がしていたのだが
中に入ってみたら本当に古かった。
綺麗な病院をイメージしていたので
ちょっとがっかり・・・

受付で紹介状を渡し
心臓血管外科へ

しばらく待っていたら
名前を呼ばれたので
診察室に入ったら
若い医師だったので
こんな若い人が主治医なのかと
不安に思っていたら
問診だけだった。
あとからわかったのだが
その若い医師は研修医だった。

院内地図を渡され
胸部レントゲンと心電図をとって
心臓血管外科へ戻ると
「教授診察なので・・・でお待ちください」
と言われ大学病院ということを
あらためて実感した。

教授診察を待っている間
母が隣の女性と話しだした。
母よりも少し若い女性は
私と同じ県に住んでいて
やはり紹介を受けて
この病院に来たそうで、
大動脈閉鎖不全のため
手術して機械弁を入れるそうだ。

その女性は私よりも診察が先で
診察を終えられてから
また話を聞いたら
11月中旬ぐらいに入院して
手術することになったそうである。

機械弁を入れている人に
まだ会った事がなかったので
なんとなく親しみを感じた。
また病院で会えるかもしれない。


私の診察が一番最後のようで
他に待っている人がいなくなった。

古びた院内の風景は
4歳の時に入院していた病院に似ていて
同じ空気、同じ雰囲気を感じる。

緊張と不安がつのる・・・


その後しばらくして
やっと私の名前が呼ばれた。

緊張しながら入った診察室は
今までに見た診察室の中では
一番広くて綺麗だった。
広い木製のデスクに
小柄で白髪の
やさしそうな人が座っていた。
この人が教授らしい。

触診のあと
教授からの話がはじまった。

質問をされて受け答えをした後に
いよいよ本題に入ろうとした頃
先ほどの研修医が
母の後ろを通ろうとして
「すいません」と言った。
すると母が突然席を立って
診察室の外へ出て行ってしまい
その後、戻ってくることはなかった。
どうやら聞き間違えたらしい・・・

心臓の絵が書いてある
心疾患用の説明図を使っての
病状の説明を受けた。
私の心臓は大動脈弁を
機械弁に置換しているのだが
その大動脈弁で血液が
逆流しているそうである。
病名で言えば「大動脈閉鎖不全」である。
とここまでは私も理解している内容だったが
その後は初めて聞くことばかりだった・・・

大動脈閉鎖不全の原因が
感染性心内膜炎かもしれないということ・・・

その感染が大動脈の基部にまで
及んでいるかもしれないということ・・・

もしそうであれば
ホモグラフトという同種組織移植を
しなければいけなくなるということ・・・

そのホモグラフトは
国内では手に入りにくく
海外から輸入すると
保険外のため高額だということ・・・

また3度目の心臓手術なので
癒着などにより手術が難しいということ

さらに15%の確立でペースメーカーを
入れることになるかもしれないということ・・・

唯一の救いは右腕と心臓の手術を
別々にするということだけだった・・・

早ければ明日にでも転院し
すぐに右腕の手術をして
リハビリをしながら心臓の検査をして
その後、心臓の手術をすることになった。

顔面蒼白で頭の中が真っ白の状態・・・

診察室を出て母の顔を見たら
目頭が熱くなり涙が溢れた。

聞いたことを話すことができず
席を立った母のことを
責めるしかできなかった・・・


次に血管外科で
右腕を診てもたった。

右上腕仮性動脈瘤ということで
明日に転院できれば
25日には手術できるそうである。


現在の主治医宛ての
手紙を受け取り
会計で医療費を支払った。

県外の病院のため
一時払いが必要で
地元の役所で手続きすれば
後日、支払った分が
戻ってくるそうである。


大学病院を出たときには
とっくに昼が過ぎていたが
早く病院に戻りたかったので
食事をとらずに
タクシーで真っ直ぐ駅に向かった。
昼食は駅で弁当を買って
帰りの電車の中で食べた。


病院に戻ったのは
夕方にはまだ早い時間帯
婦長さんに手紙を渡したが
既に電話でも連絡があったらしい。

帰りの電車内で考えていたことを
婦長さんに告げてみた。
「今日、退院できませんか?」

明日、転院することになると
大学病院へ直接行くことになってしまう。
どうしても一度自宅に戻りたかったのだ・・・

主治医に確認して貰った結果
今日の退院が認められ
晴れて自宅に戻れることになった。

その後すぐに荷物をまとめて
病室で待機していたが
請求書の発行や薬の処方に
かなり時間がかかったので
退院できたのは結局18時だった。

会計が既に閉まっている時間だったので
入院費の支払いは後日振込みで良いとのこと。

また明日の15時までには
向こうに入るということを
大学病院に伝えてもらった。


母の運転する車で自宅に戻った。

久しぶりの自宅での夕食で
ついに右手で持った箸で
食事をすることができた。

一晩だけの自宅だけれど
心が安らいで居心地がいい。

今晩はいつもよりも
眠れそうな気がする・・・





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Last updated  Apr 21, 2005 05:54:16 PM
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花音(カノン)@ はじめまして 先天性心臓病のファロー4徴症の手術を受…
下村まさや@ エポジン 痛いけど効果があるからがんばって。
heart_makoto@ Re[1]:「まことの闘病日記」について(02/24) はじめまして、いもこさん。 日記を読…
いもこ@ Re:「まことの闘病日記」について まことさん。。なれなれしくすみません(^^…
heart_makoto@ Re:教授回診!(01/07) >熊谷さん たしかに研修医がつくとあま…

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