丸の内ストリートギャラリー(MARUNOUCHI STREET GALLERY)へ(その4)
「丸の内三菱商事本社」入口にあった安田侃(やすだかん)さんの作品。作品名は「天空」と。世界的に有名な彫刻家で、イタリアで長年学び、ミケランジェロも使っていた大理石の産地、ピエトラサンタにアトリエを構えていた彫刻家である と。これも丸の内ストリートギャラリー(MARUNOUCHI STREET GALLERY)の展示品ではないようであった。新緑の美しい「丸の内仲通り」。そして⑨パヴェル・クルバレク スイス ニケ 1989 1991 鉄 塗料【1928年にチェコスロバキアの7代にわたる鍛冶屋の家に生まれ、1968年にスイスに移住しました。「私の作品は、鍛冶屋だからこそできること。古典的で抽象的な彫刻で自分自身を表現することができます。」と生前に答えています。1980年以降は公共の環境芸術のために活動し、この作品はルーブル美術館で所蔵されている《サモトラのニケ》のオマージュ作品で、高さが7メートルにも及びます。】「パヴェル・クルバレク (スイス)Pavel Krbalek (Switzerland)ニケ 1989 1991Nike 1989公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団蔵Collection of Chokoku-no-Mori Art Foundation主催 三菱地所株式会社Organized by Mitsubishi Estate Co., LTD.」ズームして。さらに。右手に「東京駅」が姿を現した。「東京駅丸の内駅前広場」越しに「東京駅」を見る。ズームして。更に進み右折して、「丸の内 1st 通り」沿い、「新丸の内ビルディング」前にあったのが⑩イゴール・ミトライ (ポーランド) 眠れる頭像 1983 大理石【ギリシャ彫刻のような端正な顔は、包帯で覆われ、永遠の瞑想にふけっています。その意識は内へ向かい、自分自身をみつめています。ミトライは「私は、絶え間なく人間を探求しながら、私自身の根源を再び見いだそうと努めている」と語っています。1981年、彼にとって理想的な素材となるイタリア、カラーラの白大理石に出会います。カラーラの近くのピエトラサンタにスタジオを構え、大理石とブロンズを素材に制作しました。】「イゴール・ミトライ (ポーランド)Igor Mitoraj (polish)眠れる頭像 1983Sleeping Head株式会社ニッポン放送蔵(彫刻の森美術館 寄託)Collection of Nippon Broadcasting System,Inc.Trust at Chokoku-no-Mori Art Foundation主催 三菱地所株式会社Organized by Mitsubishi Estate CO. , Ltd.」顔を覆う包帯の曲線美。作者 Mitoraj の文字が刻まれていた。首の端部をズームして。止めどない想いが溢れ出るが如くに。後ろ側から。そして「丸の内1st通り」との交差点から右に見えたのが「日本工業倶楽部会館」。日本工業倶楽部創立後直ちに建設が計画され、1920年(大正9年)11月、地上5階、鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造の会館が 丸の内の旧伝奏屋敷跡に完成した。設計は横河民輔、ファサードは松井貴太郎、インテリアは橘教順と鷲巣昌が担当した。日本における数少ない本格的なセセッション様式であり、全体に「雅にして堅」を旨とし、国賓を迎えることを考慮して、正面玄関にはドーリア式オーダーのエントランス・ポーチが配され、正面階段も広くとられた。正面屋上には小倉右一郎作の二つの人像が置かれ、戦前の日本経済の中心であった石炭(ハンマーをもった男性)と紡績(糸巻きを持つ女性)を表現している。日本工業倶楽部の事務局が置かれ、戦後はかなりの間、経団連、日経連、経済同友会も事務局を置いていた。1999年8月23日、登録有形文化財として登録されたが、老朽化のため、2003年3月に会館の南側部分を保存・再現したうえで建て替え、三菱信託銀行本店ビルとして竣工した。「日本工業倶楽部会館」前から戻り、「丸の内仲通り」を進むと右側にあったのが⑪ティモ・ソリン フィンランド日光浴をする女 1995 ステンレス・スティール 塗料【スウェーデンを代表する彫刻家、また画家でもあるティモ・ソリンは、1947年にフィンランドで生まれ、ヘンリー・ムーアの作品に感銘を受け、1982年より独学で彫刻の制作を始めました。金属プレートを折り曲げて、力強い色彩で彩った人物を多く制作し、「日光浴をする女」は、陽光の中で人生を積極的に生きる情熱と活力を感じながら座っている女性を表現しています。同作家の作品「守護者」(1992年)が美ヶ原高原美術館に展示されています。】近づいて。「ティモ・ソリン (フィンランド)Timo Solin (Finnish)日光浴をする女 1995Sunbather公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団蔵Collection of Chokoku-no-Mori Art Foundation主催 三菱地所株式会社Organized by Mitsubishi Estate Co., LTD.」道路側から。次に訪ねたのが⑯レナーテ・ホフライト ドイツ 凹凸のブロンズ 1989 ブロンズ【1950年、ドイツに生まれ、シュトゥットガルト州立美術アカデミーで版画と彫刻を学びました。この作品は、ブロンズの表面が風景を映しこみます。凹面は風景(丸の内テラス)を光学的に縮小した反転画像として反映し、凸面は風景(車道)を吸収するように見え、その曲率の最高点で最も深い錯覚を示します。太陽光を受けて光り輝き、作品の中に空間が取り込まれ、一体になることを意識して制作されました。】「レナーテ・ホフライト (ドイツ) Renate Hoffleit (German)凹凸のブロンズ 1989Convex公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団蔵Collection of Chokoku-no-Mori Art Foundation主催 三菱地所株式会社Organized by Mitsubishi Estate Co., LTD.」横から凸のブロンズ部を見る。さらに「丸の内仲通り」を「永代通り」に向けて進む。「丸の内 永楽ビル」前にあったのが⑬ルイジ・マイノルフィ イタリア巨大な町 1987 ブロンズ【1948年、イタリアのロトンディ生まれ。第5回ヘンリー・ムーア大賞展で優秀賞を受賞したこの作品は、古代イタリアにアイディアを得て制作されました。遠くからは青銅色のふくよかな人の形にみえますが、近寄って見ると、全体に窓状の空隙が無数に施されています。丸の内仲通りの展示では、昼と夜の都市の様子を表現するために、夜には作品の内側から光を照らし、窓から漏れるあたたかい街明かりを幻想的に表現しています。】「ルイジ・マイノルフィ (イタリア)Luigi Mainnolfi (Italian)巨大な町 1987Giant City公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団蔵Collection of Chokoku-no-Mori Art Foundation主催 三菱地所株式会社Organized by Mitsubishi Estate Co., LTD.」そして「丸の内仲通り」のメイン道路は「永代通り」のここまで。更に緑あふれる「大手町の森」に向けて緑道を進む。カシワバアジサイが見事な姿で迎えてくれた。近づいて。「都心の真ん中に生まれた、自然の森、郷土の森あらかじめ別の地で森を育み移植する。かってない試みから生まれた3,600m2の自然の森。」。東京の中心地、大手町の高層ビル群の谷間の3,600㎡の敷地に作られた「大手町の森」。「大手町の森」にはビルと一体化された江戸城の石垣が再現されていた。再現された江戸城の石垣に近づいて。「OOTEMORI」。約幅3m×高さ2mの巨大黒板をキャンバスにした、チョークアーティスト「福満智子」さんのLIVEアートである と。実際に森に生息する鳥や昆虫、植物を主のモチーフとして色鮮やかに、そして大手町タワーの建物や木々をモノトーンで背景に描くことで、アートに奥ゆかしさも表現され深みのある作品。「大手町ビル」の地下街を見る。そして一度外に出て「大手町ビル」の中央エントランス前に到着。左右2カ所のガラス上に設置されていた作品を見つける。ビル内に入って。⑤松尾高弘 日本 Prism ”Dahlia+Peony” 2022 プリズム光学樹脂、アクリル、スチール【エモーショナルな光のアートを追求し、空間アートの分野で国内外のさまざまなプロジェクトを手掛ける松尾高広の花をモチーフとした美しい新作。ガラスの窓際に設置されたダリアとピオニー2種類の花を光の結晶として表したプリズムは、365日24時間1秒たりとも同じ姿を見せない光の変化と共に見えた方を変える「生きるアート作品」であると。無機質な大手町のオフィスビルに咲いたプリズムの花】 と。近づいて。さらに。三菱東京UFJ銀行新丸の内支店入口に黒光りしたアート作品的な大黒様が。黒御影石でできていて、名前の通り、なでると金運がアップするとのこと。「さわり大黒」の名が。「大手町タワー」を見上げて。「みずほ銀行大手町本部ビル(旧富士銀行本店)と大手町フィナンシャルセンター跡地を合わせた地区で行われた再開発事業で建設され、オフィスの他に高級ホテルや店舗が入居する複合高層ビルである。みずほフィナンシャルグループの本社・みずほ銀行本店や、アマンリゾーツが手がける高級ホテル「アマン東京」が入居している。大手町エリアにおいては常磐橋タワー(212m)、読売新聞ビル(200m)に次ぐ199.7mを誇る」 とウィキペディアより。「永代通り」案内図。東京都千代田区の皇居大手門前の大手門交差点から江東区の清砂大橋西詰交差点に至る道路であり、東京都都市計画道路環状1号線・放射16号線の一部として指定されている。再び「丸の内仲通り」まで戻る。「丸の内仲通り」の「永楽ビル」前にあったのが⑫ジュゼッペ・スパニューロ 無題 1995 ブロンズ【幼少期から陶芸に慣れ親しみ、作品の素材は多岐にわたります。この作品にはタイトルがないので、様々な解釈ができます。具象的な人間の部位に見えるかもしれませんが、実際には存在しないので、抽象的な作品かもしれません。また、ブロックのような塊が無機質な作品に見えますが、有機体のように見ることもできます。ようするにこの作品は、永遠に満足感を得る事ができない、人間の中にある欲望のジレンマを表しています。】「ジュゼッペ・スパニューロ (イタリア)Giuseppe Spagnulo (Italian)無題 1995Untitled公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団蔵Collection of Chokoku-no-Mori Art Foundation主催 三菱地所株式会社Organized by Mitsubishi Estate Co., LTD.」そして丸の内ストリートギャラリー(MARUNOUCHI STREET GALLERY)巡りの最後に訪ねたのが東京駅丸の内北口。「丸の内ホテル(MARUNOUCHI HOTEL)」を見る。⑥三沢厚彦 日本Animal 2017-01-B2 2017-2019 ブロンズ 塗料「三沢厚彦 (日本)MISAWA Atuhiko (Japanese)Animal 2017-01-B2 2017-2019作家蔵Collection of the artist主催 三菱地所株式会社Organized by Mitsubishi Estate CO. , Ltd.」【三沢は動物をテーマにした「アニマルズ」を発表し、支持を得ています。ブロンズをほぼ等身大に彫り込み彩色をした動物たちが存在感を放ち、見るものの記憶やイメージを喚起します。「クマ」と聞くと可愛らしいキャラクター、獰猛な動物と、相反するイメージが共存しており、この作品では中間的な表現をしています。二足で威嚇するポーズはクマらしい象徴的なものですが、様々な目的で大都会を行き交う人々を俯瞰して眺めています。Profile 1961年京都府生まれ。1989年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。2000年動物の姿を等身大で彫った木彫「Animals」を制作開始。主な受賞歴に2001年第20回平櫛田中賞、2019年第41回中原悌二郎賞など。近著に2013年の作品集「ANIMALS NO.3」(求龍堂)、「動物の絵」(青幻舎)。】後ろ姿を。 ・・・もどる・・・ ・・・つづく・・・