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非常に適当な本と映画のページ

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2006.04.08
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カテゴリ:洋書

 ドン・ペンドルトン原作の「死刑執行人」シリーズ第181巻。The Executionerと称される米国特殊工作員マック・ボーランの戦いの日々を述べている。
 実際に執筆したのは「本作品に貢献した」とクレジットされているRon Renauldと思われる。


粗筋

 マック・ボーランは、ミシガン州のGerley化学社を監視していた。そこから化学兵器に関する情報が漏れているからだ。情報の引き渡しの場を監視していたのである。側で物音がしたので、近付くと、男が女性を殺そうとしていた。ボーランは女性の救出に成功するが、男は取り逃す。
 女の名はヘレナだった。弟夫婦が殺した奴を見張っていたという。その男のトレーラーハウスが、放火された。放火現場から問題の男が出てきたというのだ。
 ボーランは、ヘレナを残し、元の場所に戻る。情報の引き渡しは完了した後だった。ボーランは、ヘレナを襲った男が情報を受け取ったと考えた。
 放火されたトレーラーハウスからは、男性の焼死体が発見された。ヘレナが弟夫婦を殺したと思っていた人物である。現場から弟夫婦の殺害に使われた武器が見付かる。しかし、今は本当に弟夫婦を殺したのか、と疑い始める。
 トレーラーハウスを放火し、ヘレナを殺そうとした男は、トスカといい、筋金の悪党だった。様々な違法行為に手を染めていた。暴走族に麻薬を売りさばいたり、ある研究施設の為に人体実験用の被験者をさらったり、化学物質の不法投棄を手配したりしていたのである。
 トスカがヘレナの弟夫婦を殺したのは、彼らの土地に不法投棄していて、それに気付かれたからだった。
 ボーランは、ヘレナの弟夫婦の墓を暴き、遺体を回収し、司法解剖すべきだと提言する。遺体から何か分かるかも知れないと。ヘレナはそれに同意する。が、そのことは、警察の内通者を経て、トスカの耳に入った。トスカは、取引相手の暴走族に対し、遺体を回収しろと命じた。遺体から不法投棄された化学物質が検出されるのは明らかだからだ。
 ボーランは、墓地で暴走族と鉢合わせする。銃撃戦になった。ボーランは暴走族を撃退できたが、遺体は持ち去られた後だった。
 ボーランは、警察内部の内通者に気付く。また、内通者の弟が不法投棄をしていた会社で働いていることを知る。ボーランは銃撃戦で内通者を殺し、内通者の弟を締め上げる。そこで二つの犯罪行為と共通する人物トスカの存在に気付く。また、トスカが人体実験に関わっていることも掴んだ。
 ボーランは研究施設に乗り込み、トスカや、研究施設や、不法投棄している会社の幹部を叩く。


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解説

 アメリカ最大のB級アクションシリーズとあって、銃撃戦や格闘の連続。日本にはこれに匹敵する小説はないし、これからも書ける者は現れないだろう。文化が異なり過ぎる。ストーリーのペースも信じられないほど早く、サクサクと読めるのが何よりもいい。
 ただ、Shifting Targetというタイトルからも分かるように、メインの悪玉がトスカからいつの間にか研究施設の責任者と麻薬組織のボスと化学会社の責任者へと変わっている。四人の悪玉がたった220ページあまりの中で互いを出し抜こうと動いたり、協力したりとするので、訳が分からなくなる部分がある。トスカ一人に絞るべきではなかったか。
 ま、トスカは所詮小物で、ボーランと対等に渡り合えるほどの大物ではなかったから、他の悪玉も放り込んだのだろうが……。しかし、他の三人の悪玉も、ボーラン一人と張り合えない。ボーランによって次々殺されてしまうのだから。
 この頃のボーラン・シリーズは低迷期にあるともいえる。
 ソ連崩壊で冷戦は終わってしまい、KGBとの戦いはもう有り得ない。湾岸戦争後でならず者国家は息を潜めていたので、それらが絡む戦いも非現実的。麻薬組織との戦いはマンネリになっている。悪役をひねり出すのにかなり苦労していて、それが本作品のような貧弱な悪玉を生み出す結果となっている。
 読んだ後何も残らない小説が読みたいなら最適のシリーズ。小説にそれ以上を求めるなら不向きだろう。
 本作品では、兄弟シリーズのAble Teamが参加している。会話で述べられるだけで、登場しないが。



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Last updated  2006.04.08 23:51:25
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