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カテゴリ:洋画
米国のマーベルコミックス社の看板シリーズであるX-MENの実写版第三弾。 本作で一応打ち止め、ということらしい。 粗筋 特殊能力を持つミュータントの力をなくす治療薬が開発された。「キュア」と命名され、「ミュータントを人間に戻してやろう。戻すべきだ」という声が高まる。 ミュータントの中にはこの「キュア」を歓迎する者もいたが、中には強硬に反対する者も。その中で、マグニートはこの「キュア」を阻止すべくミュータントを組織し、攻勢に出る。 マグニートの陰謀をこれまで何度も阻んできたミュータント組織X-MENは、メンバー一人を失ったことで弱体化していた。そんなところ、死んだ筈のメンバーが復活した。しかし、復活したメンバーは、恐るべき能力を覚醒させていた……。 感想 本作は、日本ではサブタイトルが「ファイナルデシジョン(最後の選択)」となっていて、本作でシリーズが終了することを印象付けていたが、原題は「THE LAST STAND」。原題では、これで最後、ということではないように受けられる。なぜ日本ではオリジナルのサブタイトルが付けられたのか、分からない。 VFXを存分に駆使した映像(ゴールデンゲートブリッジを移動し、アルカトラズ島への橋にしてしまう)はとにかく凄い。 その一方で、監督が第一弾と第二弾から変わったからか、重要キャラの扱い方があまりにも雑な感があり、興ざめした。 サイクロップスは、原作のコミックスが始まった時点では主役だったが、ウルバリンが登場してからは主役ではなくなってしまった。実写版では、その流れを受けてか、主役より一段下がった扱い。しかし、それでも重要な役割を果たしてきた。しかし、本作ではあっさりと途中退場。戦闘で倒れた、という劇的な最期ならまだ納得できるが、「ただ死んだ」だけなのだから情けない。 プロフェッサーXは、X-MENを組織した人物。重要な役割を果たしてきたのに、彼もまた途中退場。情けない。 サイクロップスを演じたジェームズ・マースデンは、スーパーマン・リターンズにも出演している。そこでも損な役を演じている。損な役を演じ続ける役者、というのも珍しい。そういうイメージができてしまったのかも知れないが。マーベル(X-MEN)とDC(スーパーマン)という米国の二大コミックス社の実写版に出演できたのは凄いことだが。 よく分からないのが、ミュータントの特殊能力を無力化する薬を「キュア(治療薬)」と命名したこと。 そんな名前を付けてしまったものだから、「ミュータントは病気なのだ。病気は治療してやるべきだ。いや、何が何でも治療すべきだ」という機運になってしまった。 これでは、ミュータントらが「我々を病人扱いするな!」と反発したのも当然。 仮にこの薬が「キュア」ではなく、「抑制剤」などといった穏やかなネーミングになっていたら、ミュータントらも受け入れたと思うが……。 罪なネーミングである。 本作でシリーズは一応完結、と宣伝されているが、キュアを注射されてしまい能力を失った筈のマグニートに、僅かながら力が残っている(あるいはキュアの効果が一時的だった?)ことを示唆する場面があったり、ラスト(エンドクレジットの後)でプロフェッサーXが実は生きていることを示唆する場面があったりするのを観ると、興行収入によってはまた続編ができそう(雑魚はガンガン死ぬ一方で、一番悪い悪人が死なないのはアメリカ的)。 関連商品: X-MEN3/ビースト バスト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.10.15 11:35:06
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