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カテゴリ:小説/物語
それからしばらくは何をするでもなくただ時間を過ごした。
もう何をする気力も失せていて、だた椅子に座ったり布団の中に入ったりして時間を持ちあました。 そのうちアパートの近所の子供たちが登校する声や足音が聞こえてくる。 その声や足音の主たちにもそれぞれ親という存在がいて、日々絶え間なく彼ら彼女らに愛情を注いでいるのだ。 それを一身に受けて元気いっぱい今日も学校で勉強をし、友達と遊び、また家に帰っていく。 そこには彼ら彼女らの実りある学校生活を過ごしてきたことと、元気で無事に家に帰ってくることを祈る親たちがまっているのだ。 そんな子供たちの何人が、将来私のようにその有難みを愚かにも忘れ去ってしまう道を歩んでしまうのだろう。 願わくば、一人もそんなバカな人間にならないでほしい。 そんな人間は私一人であってほしい。 そんなことを考えた。 考えたって何の慰めにもならないし、何の取り返しをつけることもできないことも分かっていたが、、、 考えた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.04.01 03:32:04
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