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テーマ:農業研修(93)
カテゴリ:就農準備
さて。面白くもないでしょうが、ともかくズラーとレポート続けて行きますよ。これが毎日更新できるとそれなりにネタでも考える余裕もあるんだろうけど。
2月13日。研修4日目。 久しぶりの快晴。引越し先の大田口から農場に通うのは初めての日。時間を見誤り10分ほど遅れそうだから連絡しなくちゃ。 と思ったら悪いことに私の知っている農場への道が水道工事のため止められており迂回を指示された。それももうすぐという所で。 則夫さんの携帯に電話したが出ない。仕方ない急ごう。とは言え山間農村の道は平家の落人が逃げるためにわざと作ったんじゃないかと思うような迷路そのもの。ここ吉野川沿いの山間には平家落人伝説が残されているのだ。 結局30分近く遅れてしまった。到着してすぐに則夫さんに怒られた。9時に来いと言っているのだから9時前には着いていろと言うのだ。 ええ、ごもっとも。私の電話には気付いていたそうだ。でも出る前に切れてしまったので放置したのだとか。なるほど。つまりその時点でお怒りだったということですね。 ジメジメと説教が始まった。遅刻はこれが始めてじゃない。これまでログハウスに居た時もずっと5分くらい遅れた。社会人の癖に時間にルーズとはどういうことだ!と。 ・・・・・迂闊だった。済みませぬ。時間に厳しい人だとは思えなかったもので。私が甘えていたのは事実で則夫さんの9時からという言葉を9時位からと勝手に変換しておりました。 言い訳になりますがそもそもの話。私がこの研修の面接に初めてここを訪れた時先約の人が検討するのに1週間だけ待って欲しいとのことでした。 念を押して1週間後までに必ず返事をくれますよねと確認したにも関わらず、それが10日経っても連絡がない。仕方なく役場のミノさんに確認してもらったら2週間後にようやく返事がきた。 当時愛媛の鬼北町の農業研修生にも既に採用されていたからどれだけ迷惑をかけたことか・・・・・。田舎だからそういうことにルーズなんだろう、余り気に留めて怒るのは止そう。これから田舎で暮らすんだから。 ま、そういうこともあって私の頭の中で勝手に田舎ルールとしてアバウト時間を設定していたという訳だ。 それでは今後絶対に遅刻しないことをお約束します。私にはご指摘されたような遅刻癖は元々ありません。前職では毎日オーナーさんとアポを取り時間通りに店舗を巡回し、ということで信頼を得ていたのですから。 その代りあなた自身、今後絶対に遅刻できなくなります。自分で時間に厳しい立派な社会人というペルソナを被ってしまったのだから・・・・・(このことがどういう経緯を辿るか、私はこの時既に悟っていた) と、まぁそんなことはさすがに言わなかった。私はただ黙って言い訳はしませんと言いながら上記のようなことを考えていた。 私は基本的に無抵抗。殴りたい人には気が済むまで殴らせないと収まらないことを知っている。理屈なんてものはない。ただ攻撃的することによって相手を凌駕したいだけなのだ。 これは本能であって、もっと言えば男性ホルモンのテストステロンの性質である攻撃性・闘争性の影響下にあるに過ぎない。いわば社会的な動物が行う順位付けの儀式みたいなもんだ。つまりボス争い。 そしてこのテストステロンの分泌の多い男性に対し、通常女性はたくましいと言って惹かれる。性欲などへの影響もあるのだ。 つまりこのホルモンが多い男性が肉食系、少ないのが草食系という訳だ。私は自分が草食系だと知っているし、それで良いと思っている。 どう考えても人口60億の現代に産めや増えろ的な特徴、また人口過密社会で攻撃的な性格を持つ肉食系男子は余り必要ないだろう。社会的にも日本のような過密した国に草食系男子が増えているのは面白い現象だ。 ま、そんな感じだ。って大脱線だな。 あ、ついでにもう一つ。人を叱る時のルールとして、原因となったポイントだけを指摘しなくてはいけませんよ。 今回の場合は、一番初めに遅刻した時に叱るべきだということ。4日目にもなって過去の3日分振り返って責められてもそれは今の私にはどうすることもできない。 もし初日に指摘して貰えたら翌日から遅刻しないで済み、ずっと遅れていたと叱られることもなかったでしょう。ならば過去3日分の遅刻は上司の責任です。 と、かつてマネジメントをしていた私なら考えるのですが、いかがでしょうか? ともかく。そんなこともあり、この人は物忘れが激しく自分の事は都合良く忘れてしまう人であることが徐々に見えてきた。 うん、でもそれはいいんだよ。自分がどういう生き方をするかということにしか私は責任が持てないのだから。他人のことはその人自身が責任を持って生きればいい。だから私は人を責めないし、変えようとしない。私が悪かった分だけごめんなさい。 さすがに一方的に叱るのは悪いと思ったのか、今日も白く化粧をしている梶ヶ森の山頂へ霧氷を見に行こうと誘ってくれた。ああ、気を使わせてしまって申し訳ありませんね。 しかしこの車中およそ20分間に渡り、話題がないためか、それともまだ怒りが消えぬのかは不明だが社会人としての規律についての説法が続いたのだった。 この人、にこやかな顔をしているけど目が笑ってないな、と思った。私と正反対だ。残念。 勿論それから一日も私は遅刻したことはなかった。 軽トラの助手席で恐縮しながら耐えること20分。ようやく視界に白い物が入ってきた。 更にもう少し上っていくと・・・・ 美しい。雪じゃなくてこれ霧氷だ。 更に上って行き頂上に着いた。 頂上は電波塔だらけ。 もうすっかりお小言については忘れて音のない青と白の世界に没頭した。 梶ヶ森の標高は、後ほんのちょっとで1400mだ。 おお、高知の海岸線がくっきり見えるゼヨ。桂浜方面だな。 これは以前写真を載せてお不動様と紹介したけど、本当は虚空蔵菩薩でした。 虚空蔵菩薩とは広大な宇宙のような無限の智恵と慈悲を持った菩薩、という意味らしい。ああ、僕には知恵が足りないということがバレてしまった。残念。 この梶ヶ森の山頂付近はトレッキングコースになっており、梶ヶ森七佛霊場巡りということらしい。山頂の菩薩様が余りに真新しいので軽んじておりましたよ。 僕んち方面。(大田口方面ね) 草についた霧氷。 これ触るとカチカチだ。こんなアイスがあったらサックサクで売れるんじゃね?霧氷ってなんだかスゲーな。 農場に帰って来ましたよ。ああ、いい天気。 これ移動式の洗車機です。一台20万とか言ったかな。 これでまず糞だらけのトラクターを高圧洗車します。 そのキレイキレイにしたトラクターで山へ上って行き・・・・・ 昨日切り出した間伐材を引っ張って運ぶのです。この日初めてトラクターを運転しましたが運転だけなら車と同じなので全く問題ないです。 そして昼。休憩。 農場の小屋の裏には福寿草の群生地がある。 福寿草。 この福寿草、晴れている日にしか花を開かない晴れ植物だ。今日は良く晴れているな。 小屋ではこの日から始まったバンクーバ・オリンピックを見ていた。 タロウは薪ストーブの前の特等席で昼寝。 昼間は滅法弱いんだよ、オレは。てな感じかな。 午後からは洗車機の先端を超高圧ノズルに替えて間伐材の皮むき。 こんなことしてるとなんだかんだでびしょ濡れになるのだ。あ、自分で仕事してる姿は写せないだけで、お手本の後は全部私が仕事してますからね。って弁解しなくたっていいか。 ああ。すっかりズルムケ状態だ。 続く。 「ねはんの里」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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