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たーちゃんファンド たーちゃん001さん
2009.08.06
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カテゴリ:投資手法
小売業などでは、月次売上の対前年比を公表している企業が多くあり、月次発表に注目している投資家は多いと思います。

大抵の場合、月次発表では対前年比の全店と既存店の売上が%で表示されているだけで、売上金額や利益額は記載されていません。

季節や月によって、売上高や利益率は異なります。
評価・分析をする際には、単純に対前年比の数値に一喜一憂するのではなく、各月の重みを考慮する必要があります。

まずは簡単な例からみていきましょう。
四半期ごとの営業利益の比重です。
たとえばポイント(2685)の場合、各四半期の営業利益の、通期営業利益に対する比率は、次のようになっています。

         1Q   2Q   3Q   4Q
2005.2期 24.9%  19.5%  32.5%  23.1%
2006.2期 25.7%  20.5%  31.6%  22.2%
2007.2期 24.1%  16.0%  34.5%  25.5%
2008.2期 26.1%  14.8%  36.0%  23.1%
2009.2期 21.1%  16.8%  36.7%  25.4%

2Q(6~8月)の比重が小さく、3Q(9~11月)の比重が大きくなっています。
したがって夏の月次発表には過度に一喜一憂する必要はなく、秋の月次発表が重要であることがわかります。


次に、月単位の売上高の変動について、考えてみましょう。
ある月の売上が対前年比120%で、翌月が90%だった場合、売上高の進捗状況はどうなっていると思いますか?

例えばこの企業がおもちゃ屋さんで、クリスマスの売上高が多いのであれば、12月の販売状況が重要になります。
12月が120%であれば好調と評価できますが、11月が120%で12月が90%の場合には、不調と判断すべきでしょう。

クリスマスやバレンタインデイなど、売上の多い月を想像できる場合もありますが、その比重や、それ以外ではどの月の売上高が多いのかは、わかりません。
そこで、月単位の売上高の比重を推定する方法を、考えてみました。

月次発表では、単月の対前年比と、累計の対前年比が記載されています。
たとえば次のようになっていたとします。

    前年の売上高 今年の売上高 今年の単月% 今年の累計%
1月  100         120         120%       120%
2月  200         180          90%       100%

単月の対前年比が120%と90%という数字だけを見れば好調そうなのですが(単純平均だと105%)、この会社は2月の売上の比重が大きいようです。
そのため累計では、100%に留まっています。

実際に公表される数値は、対前年比の「今年の単月%」と「今年の累計%」だけです。これらの数値から、1月と2月の売上高の比重を推定します。

2月の累計%がどのように計算されるのかを考えると、逆算方法がわかります。

 (今年の1月の売上高+今年の2月の売上高) ÷
 (前年の1月の売上高+前年の2月の売上高) = 2月の累計%

です。

 今年の1月の売上高 = 前年の1月売上高 × 1月の単月%  
 今年の2月の売上高 = 前年の2月売上高 × 2月の単月%  

前年の1月の売上高を基準(=1)として考え、前年の2月の比重をAとすると、

 前年の2月の売上高 = A

となります。
これらを最初の式に代入すると、

 (1×1月の単月%+A×2月の単月%) ÷ (1+A) = 2月の累計% 

となり、この式が成立するようなAを求めれば、1月と2月の比重がわかります。
前述の数値例ですと、

 (1.2 + 0.9A) ÷ (1 + A) = 1

となり、A=2 が導き出されます。
すなわち前年は、2月は1月の2倍の販売量であったということになり、例題の数値と合っていますね。
3月も同様の考え方で計算できますが、3か月分だと式が長くなりますので、ここでは割愛します。

これを四半期売上(3か月分)ごとに区切って計算することにより、1月から12月まで各月の比重を容易に推定できます。(累計が四半期ごとの場合)
累計が半期単位になっている場合は、6か月分まで計算する必要があります。

なお天候の影響などにより、年により売上高にはバラツキがありますので、単年度だけではなく複数年度で計算して、月ごとの売上傾向を調べることを、お勧めします。

さて、対前年比%には、全店と既存店があります。
どちらの数値を使うのがよいのでしょう。
各月ごとの売上高の傾向を知ることが目的ですので、安定しているほうが望ましいと言えます。したがって、既存店の数値を使うべきだと思います。
ただし、既存店でも店舗数は月ごとに変動している可能性もあり、誤差が出てしまいます。
厳密に算出したい場合には、店舗数の比率により調整するとよいと思います。

四半期決算の売上高より、各月の売上高の数値も逆算できます。
この場合には、前年の各月の売上推計には上記の方法で求めた比重を用いて、四半期売上高を各月に配分しますが、今年の売上推計は全店売上%を使うと良いと思います。

 前年1月の売上高 = 四半期売上高 × 1 ÷ (1+2月の比重+3月の比重)
 今年の月別売上高 = 前年の月別売上高 × 全店単月%

また会社にもよりますが、単体四半期決算の売上数値を使ったほうがよいかもしれません。


最後に実例として、ポイントの2008.2期および2009.2期の6月~8月の数値をもとに、月次売上高を計算した結果を例示します。
(店舗数による調整は行っていません。)

    2008.2推計 2009.2推計 2009.2全店% 既存店単月% 既存店累計% 比重
6月 5791      6359       109.8%       90.4%        90.4%    1.00
7月 6354      7924       124.7%      105.5%        98.3%    1.10
8月 3572      4855       135.9%      109.3%       100.8%    0.62

 2008.2期の2Q決算の四半期売上高:15718(単体)

上記推計に基づく2009.2期6月~8月の月別売上合計は、19138 になります。
これは2009.2期の2Q決算短信(単体)の売上高である、19203 と近い値になっています。

参考:
その前年(2007.2期)の比重は、6月:1.00 7月:1.48 8月:0.64 でした。
昨年(2009.2期)の比重は、6月:1.00 7月:1.32 です。
過去のデータを集計すると、2月と8月の売上が少なく、一番多いのは1月です。その他7月と10月以降が多くなっています。

ただでさえ利益への貢献度の低い6-8月期にあって、その中でも8月の売上は特に低いようです。8月の月次は、あまり気にする必要がなさそうですね。

ただし、月次発表を気にしている人が大勢いれば、株価への影響はあります。
昨年の8月のポイントの売上は、全店135.9% 既存店109.3% と好調でしたので、ハードルが高いです。そのため今月の数値は、厳しいことが予想されます。
それを嫌気して株価が下落したら、逆に投資のチャンスかもしれません。
※タイミングの話をしているだけで、推奨しているわけではありません。


ポイントの利益予測方法に興味がある方は、「ポイントの粗利率と在庫の関係」もご参照ください。





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Last updated  2009.08.06 13:08:30
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