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2007年01月04日
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今日のまとめ

1.BRICsにとって去年は大変良い年だった
2.07年もBRICsのGDP成長率は高水準が予想される
3.同様に企業収益成長率も高水準が予想される
4.インドを除けば株価収益率でみた株価水準はそれほど高くない
5.インドが割高なのは投下資本利益率の高さが投資家から評価されている為

2006年の相場を振り返る

2006年はBRICsにとって大変良い年でした。下のグラフは過去2年間の主要市場の株価上昇率です。

世界の株式市場の過去2年の上昇率(%、現地通貨ベース、MSCI)

2006年のBRICs株式市場を振り返ると唯一、ヒヤッとさせられたのは5月から7月にかけての急落局面でした。しかしこの急落はBRICsのファンダメンタルズが悪化したために起こったのではなく:
 (1)日本の量的緩和政策の終焉と
 (2)それに呼応して世界の投資家が向こう見ずなキャリー・トレードのポジションを一斉に落としたこと
の2つの外的要因が直接の引き金となった、極めて一時的な調整でした。その後のBRICs相場は危なげない展開でした。今年も去年に引き続き米国や日本における流動性の動向がBRICsの株価形成に大きな影響を与えると考えられます。

2007年のGDP予想

夏の米国連邦準備制度理事会の利上げ打ち止めの決定以降、投資家の懸念は米国経済の減速にむかっています。そこで2007年の各国のGDP成長がどのくらいになるか?の予想ですが、コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでは下のグラフに見られるようなシナリオを立てています。

GDP成長率(%、コンテクスチュアル・インベストメンツ)

中国は9%、インドは7%、ロシアは7.3%、ブラジルは3.5%を予想しています。先進国各国のGDP成長率は若干2006年より下がる見通しですが、グラフからもわかる通りBRICs全体としては相変わらず高水準の成長が維持される見通しです。(なお、中国とインドの予想数字に関しては弊社の数字よりもっと強気で見ているエコノミストが多いと思います。)

企業収益予想

次にBRICs各国の純利益成長率に関してですが、弊社では下のグラフのような予想を描いています。

純利益成長率(%、コンテクチュアル・インベストメンツ)

中国は13%、インドは20%、ロシアは15%、ブラジルは25%成長を予想しています。ひとことで言えば2007年も企業業績は順調に伸びるということです。なおBRICsの企業収益の予想は大きく外れる場合が多いのでこれらはあくまでも大体の目安と考えてください。このことは市況産業の占める比率の高い国について特にあてはまります。例えばロシアの2006年の純利益成長に関して2005年の時点で上のグラフに見られるように40%近くも成長すると予想していたエコノミストは誰もいなかったと思います(私自身はマイナス成長になることを覚悟していました=つまり全く間違っていたわけです)。なぜロシアの予想数字がそこまで大きく外れたかと言えば、それは原油価格が06年前半に急騰した展開を読みきれなかったからです。

BRICsの株価水準

さて、次にBRICsの株価水準に関してですが、最初に見たように各国とも素晴らしい株価上昇を見た割には例えば株価収益率で見たBRICsのヴァリュエーションは去年と比べてもそれほど高くなっていません。これは企業収益が着実に伸長してきたことに助けられているわけです。

株価収益率(PER)の推移

上のグラフで見てもわかるとおり、ブラジルや中国に至っては過去10年の平均PERより現在のPERのほうが割安なくらいです。去年の中国の株式市場の好調ぶりを見ると「あれはバブルじゃないか?」と決め付けたくなりますが、少なくとも株価収益率という尺度で見る限り11倍程度のPERの市場をバブルと呼ぶことには少々無理があると思います。

反面、インドは過去10年の平均PERより大幅に割高になっているのはもちろんのこと、過去最高値の水準まで来ています。インドの株価評価が飛び抜けて高いのはインド企業の経営効率が大変高いことと無関係ではありません。下のグラフは投下資本利益率と株価収益率を比較したものです。投下資本利益率とは融資や社債、株式など、投資家から託された資本でもってどれだけ利益を稼いだか?の指標です。これで見るとインド企業は授けられた資本を活用して利益を生むのが特に上手いことがわかります。これは長い間インド企業は資本市場へのアクセスが限られており、なけなしの資金を無駄にしない態度がしっかり身についていることによります。

投下資本利益率と株価収益率(%、コンテクスチュアル・インベストメンツ)





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最終更新日  2007年01月10日 17時27分44秒


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