JEWEL
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読書・TV・映画記録2759
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連載小説:VALENTI151
連載小説:茨の家43
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完結済小説:金襴の蝶68
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火宵の月 二次創作小説7
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連載小説:茨~Rose~姫87
完結済小説:黒衣の貴婦人103
完結済小説:lunatic tears290
完結済小説:わたしの彼は・・73
連載小説:蒼き天使の子守唄63
連載小説:麗しき狼たちの夜221
完結済小説:金の狼 紅の天使91
完結済小説:孤高の皇子と歌姫154
完結済小説:愛の欠片を探して140
完結済小説:最後のひとしずく46
連載小説:蒼の騎士 紫紺の姫君54
完結済小説:金の鐘を鳴らして35
連載小説:紅蓮の涙~鬼姫物語~152
連載小説:狼たちの歌 淡き蝶の夢15
薄桜鬼 腐向け二次創作小説:鬼嫁物語8
薔薇王転生パラレル小説 巡る星の果て20
完結済小説:玻璃(はり)の中で95
完結済小説:宿命の皇子 暁の紋章262
完結済小説:美しい二人~修羅の枷~64
完結済小説:碧き炎(ほむら)を抱いて125
連載小説:皇女、その名はアレクサンドラ63
完結済小説:蒼―lovers―玉(サファイア)300
完結済小説:白銀之華(しのがねのはな)202
完結済小説:薔薇と十字架~2人の天使~135
完結済小説:儚き世界の調べ~幼狐の末裔~172
天上の愛 地上の恋 二次創作小説:時の螺旋7
進撃の巨人 腐向け二次創作小説:一輪花70
天上の愛 地上の恋 二次創作小説:蒼き翼11
薄桜鬼 平安パラレル二次創作小説:鬼の寵妃10
薄桜鬼 花街パラレル 二次創作小説:竜胆と桜10
火宵の月 マフィアパラレル二次創作小説:愛の華1
薄桜鬼 現代パラレル二次創作小説:誠食堂ものがたり8
火宵の月腐向け転生パラレル二次創作小説:月と太陽8
火宵の月 人魚パラレル二次創作小説:蒼き血の契り1
黒執事 火宵の月パラレル二次創作小説:愛しの蒼玉1
天上の愛 地上の恋 昼ドラパラレル二次創作小説:秘密10
黒執事 BLOOD+パラレル二次創作小説:闇の子守唄1
FLESH&BLOOD 二次創作小説:Rewrite The Stars6
PEACEMAKER鐵 二次創作小説:幸せのクローバー9
黒執事 韓流時代劇風パラレル二次創作小説:碧の花嫁5
黒執事 現代転生腐向けパラレル二次創作小説:君って・・5
火宵の月 BLOOD+パラレル二次創作小説:炎の月の子守唄1
火宵の月 芸能界転生パラレル二次創作小説:愛の華、咲く頃2
火宵の月 ハーレクインパラレル二次創作小説:運命の花嫁0
火宵の月 帝国オメガバースパラレル二次創作小説:炎の后0
薄桜鬼 昼ドラオメガバースパラレル二次創作小説:羅刹の檻10
黒執事 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:碧の騎士2
黒執事 転生パラレル二次創作小説:あなたに出会わなければ5
薄桜鬼ハリポタパラレル二次創作小説:その愛は、魔法にも似て5
薄桜鬼 現代妖パラレル二次創作小説:幸せを呼ぶクッキー9
薄桜鬼 現代ハーレクインパラレル二次創作小説:甘い恋の魔法7
薄桜鬼異民族ファンタジー風パラレル二次創作小説:贄の花嫁12
火宵の月 現代転生パラレル二次創作小説:幸せの魔法をあなたに3
火宵の月 転生オメガバースパラレル 二次創作小説:その花の名は10
黒執事 異民族ファンタジーパラレル二次創作小説:海の花嫁1
PEACEMAKER鐵 韓流時代劇風パラレル二次創作小説:蒼い華14
YOI火宵の月パロ二次創作小説:蒼き月は真紅の太陽の愛を乞う2
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:炎の巫女0
火宵の月 韓流時代劇ファンタジーパラレル 二次創作小説:華夜18
火宵の月 昼ドラ大奥風パラレル二次創作小説:茨の海に咲く華2
火宵の月 転生航空風パラレル二次創作小説:青い龍の背に乗って2
火宵の月×呪術廻戦 クロスオーバーパラレル二次創作小説:踊1
火宵の月×薔薇王の葬列 クロスオーバー二次創作小説:薔薇と月0
金カム×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:優しい炎0
火宵の月×魔道祖師 クロスオーバー二次創作小説:椿と白木蓮1
薔薇王韓流時代劇パラレル 二次創作小説:白い華、紅い月10
火宵の月 現代転生パラレル二次創作小説:それを愛と呼ぶなら1
鬼滅の刃×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:麗しき華1
薄桜鬼腐向け西洋風ファンタジーパラレル二次創作小説:瓦礫の聖母13
薄桜鬼 ハーレクイン風昼ドラパラレル 二次小説:紫の瞳の人魚姫20
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:黄金の楽園0
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:鳳凰の系譜1
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:鳥籠の花嫁0
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:蒼き竜の花嫁0
コナン×薄桜鬼クロスオーバー二次創作小説:土方さんと安室さん6
薄桜鬼×火宵の月 平安パラレルクロスオーバー二次創作小説:火喰鳥7
ツイステ×火宵の月クロスオーバーパラレル二次創作小説:闇の鏡と陰陽師4
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:碧き竜と炎の姫君1
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:月の国、炎の国1
陰陽師×火宵の月クロスオーバーパラレル二次創作小説:君は僕に似ている3
黒執事×ツイステ 現代パラレルクロスオーバー二次創作小説:戀セヨ人魚2
黒執事×薔薇王中世パラレルクロスオーバー二次創作小説:薔薇と駒鳥27
火宵の月 転生昼ドラパラレル二次創作小説:それは、ワルツのように1
薄桜鬼×刀剣乱舞 腐向けクロスオーバー二次創作小説:輪廻の砂時計9
F&B×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:海賊と陰陽師1
火宵の月×薄桜鬼クロスオーバーパラレル二次創作小説:想いを繋ぐ紅玉54
バチ官腐向け時代物パラレル二次創作小説:運命の花嫁~Famme Fatale~6
FLESH&BLOOD×黒執事 転生クロスオーバーパラレル二次創作小説:碧の器1
火宵の月 昼ドラハーレクイン風ファンタジーパラレル二次創作小説:夢の華0
火宵の月 現代ファンタジーパラレル二次創作小説:朧月の祈り~progress~1
火宵の月 現代転生パラレル二次創作小説:ガラスの靴なんて、いらない2
黒執事×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:悪魔と陰陽師1
火宵の月 吸血鬼オメガバースパラレル二次創作小説:炎の中に咲く華1
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:黎明を告げる巫女0
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:光の皇子闇の娘0
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:闇の巫女炎の神子0
火宵の月 戦国風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:泥中に咲く1
火宵の月 昼ドラファンタジー転生パラレル二次創作小説:Ti Amo~愛の軌跡~0
火宵の月 和風ファンタジーパラレル二次創作小説:紅の花嫁~妖狐異譚~3
火宵の月 地獄先生ぬ~べ~パラレル二次創作小説:誰かの心臓になれたなら2
PEACEMAKER鐵 ファンタジーパラレル二次創作小説:勿忘草が咲く丘で9
FLESH&BLOOD ハーレクイン風パラレル二次創作小説:翠の瞳に恋して20
火宵の月 異世界ハーレクインファンタジーパラレル二次創作小説:花びらの轍0
火宵の月 異世界ファンタジーロマンスパラレル二次創作小説:月下の恋人達1
火宵の月 異世界軍事風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:奈落の花2
FLESH&BLOOD ファンタジーパラレル二次創作小説:炎の花嫁と金髪の悪魔6
名探偵コナン腐向け火宵の月パラレル二次創作小説:蒼き焔~運命の恋~1
火宵の月 千と千尋の神隠し風パラレル二次創作小説:われてもすえに・・0
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PEACEMAKER鐵 オメガバースパラレル二次創作小説:愛しい人へ、ありがとう8
FLESH&BLOOD 現代転生パラレル二次創作小説:◇マリーゴールドに恋して◇2
火宵の月×天愛クロスオーバーパラレル二次創作小説:翼がなくてもーvestigeー0
黒執事 昼ドラ風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:君の神様になりたい4
薄桜鬼腐向け転生愛憎劇パラレル二次創作小説:鬼哭琴抄(きこくきんしょう)10
魔道祖師×薄桜鬼クロスオーバーパラレル二次創作小説:想うは、あなたひとり2
火宵の月×ハリー・ポッタークロスオーバーパラレル二次創作小説:闇を照らす光0
火宵の月 現代転生フィギュアスケートパラレル二次創作小説:もう一度、始めよう1
火宵の月 異世界ハーレクインファンタジーパラレル二次創作小説:愛の螺旋の果て0
火宵の月 異世界ファンタジーハーレクイン風パラレル二次創作小説:愛の名の下に0
火宵の月 和風転生シンデレラファンタジーパラレル二次創作小説:炎の月に抱かれて1
火宵の月×刀剣乱舞転生クロスオーバーパラレル二次創作小説:たゆたえども沈まず1
相棒×名探偵コナン×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:名探偵と陰陽師1
薄桜鬼×天官賜福×火宵の月 旅館昼ドラクロスオーバーパラレル二次創作小説:炎の宿1
火宵の月×薄桜鬼 和風ファンタジークロスオーバーパラレル二次創作小説:百合と鳳凰2
火宵の月 異世界ファンタジーハーレクイン風昼ドラパラレル二次創作小説:砂塵の彼方0
薄桜鬼×火宵の月 遊郭転生昼ドラクロスオーバーパラレル二次創作小説:不死鳥の花嫁1
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太平洋戦争敗戦時に、母と姉の三人で朝鮮半島を縦断し、祖国・日本へと引き揚げてきた著者・川島擁子さんの自伝的小説。道なき道を進み、共産主義者達や北朝鮮兵たちへの略奪や暴行の危機に何度も晒されながらも半島から脱出した擁子達。70年前に実際に起きた事なのだと、本を読み進めながら涙が出そうになりました。そして、日本人に親切にしてくれた朝鮮の人々が居たことを知りました。戦争の悲惨さと残酷さがひしひしと伝わった本でした。朝鮮半島から命からがら引き揚げてきた擁子、姉・好、兄・淑世の三兄妹の物語。擁子をいじめる女学校の生徒達は、まさしく平和ボケしている私達の姿に何処か似ているような気がしました。空襲や機銃掃射、暴行や掠奪といった生命の危機に瀕していない彼女たちの、上品ぶって意地悪なところに読んでいる間、腹が立って仕方がありませんでした。父親が擁子たちに遺した言葉が、深く胸に響きました。この物語は、後世にわたって読み継がれていく名作だと思います。
Mar 18, 2016
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資産家の老人と再婚しては殺し、死後その財産を奪う「後妻業」を生業としている女・小夜子と、その女に資産家の老人を紹介している結婚相談所の所長・柏原の悪辣ぶりに震えた作品でした。小夜子という女は、手練手管に長けており、老人の心を甘い言葉と女の武器で陥落させ、財産を奪う為事故死や病死を偽装する、まさに「毒婦」そのもの。昨年10月、京都で青酸化合物を夫に飲ませ、多額の保険金を得た老女の事件が話題となったが、この小説の出版から二ヶ月後に起きたのは、偶然であるのか、それとも必然なのか・・それは誰にもわからないでしょう。
女として生まれながらも、官吏として辣腕をふるい、陰謀に巻き込まれながらも王宮に舞い戻り、“孫寧温”と“真鶴”として生きた1人の女性と彼女を取り囲む者たちの壮大な物語でした。ヒロインの真鶴(まづる)が、時には凛々しく、女である自分と葛藤しながら男装の麗人として外交問題などを解決させる場面が爽快でした。色々と魅力的なキャラが登場しますが、一番好感を持てたキャラは摂政家のお嬢様・真美那(まみな)ですね。大胆不敵な性格で思ったことを口にする彼女は琉球王朝が滅びてもひょうひょうとしていて、それが彼女らしいなと思いました。ラストはハッピーエンドで終わるのですが、それまでに色々と怒涛の展開が何度もあり、ページを捲る毎に夢中になっていきました。分厚いハードカバー上下巻を一気に読めたのは、これが初めてです。面白かったです。
Mar 17, 2016
宮部みゆきさんの時代ミステリーで、鬼と恐れられた男・加賀様と、呉服屋の若旦那と女中の不義の子・ほうとの交流を、架空の四国の藩・丸海藩を舞台に描かれています。大学時代にハードカバー版の上巻だけ読んでいて、続きがとても読みたかったので、8年前に新書版を購入して再読しました。上巻ではほうの身の上と、実の姉のように慕っていた匙と呼ばれる医者の娘・琴江の死に始まり、様々な不吉な出来事が起きます。琴江に、引き手見習いの宇佐が勤めている番屋の親分とその妻子などが次々と不審な死を遂げます。なんというか、あまりにも死にネタが多すぎて途中で何度も泣きそうになりました。ほうは加賀様にマンツーマンで読み書きやそろばんを教えて貰うのですが、その中で加賀様は本当に鬼なのか?という気持ちがほうの中で生まれます。加賀様は江戸で自分の部下と妻子を殺したという惨劇を起こしたんですが、それにも裏があったのです。引き手を辞めた宇佐は寺子として働き、ほうの身を案じながら毎日働きます。夏の終わりに大雷害が起き、丸海を守る日高山神社が全焼し、それによって人々の心がどんどん荒んでいき、夏の終わりには引き手と漁師達の喧嘩が原因で丸海の街全体が炎に包まれてしまいます。ネタバレなのでこれ以上言えませんが、加賀様は鬼ではなく、1人の人間だったんですね。人には鬼にならなければならない理由がきっとあるんでしょうね。最後の4ページあたりがちょっと泣けました。哀しい結末でしたが・・とてもよかったです。
Mar 16, 2016
この本は大学時代、何度も読み返しました。病気から逃げずに闘い、残りの人生を生きた少女が遺した日記から、生きることの素晴らしさ、尊さを感じました。自殺者3万人という衝撃の数字が出ている、豊かな国・日本。本当の豊かさとは何か、を考えさせられる本でした。
とびとびで読んでいますので、順番がバラバラです。バチ官シリーズ第一巻。連続殺人事件を推理するロベルト&平賀コンビの行動力が面白くて、ページを捲る手が止まりませんでした。名家の子息ばかり集まる寄宿学校と、ある組織との繋がりが判明して驚きました。ジュリア様初登場。ロベルトの両親の話も衝撃的だったけれど、事件の真相にも驚きました。イタリアの片田舎の村で起きた殺人事件。ジュリア様、再登場。相変わらずブレない彼の姿に、f&bのラウルと少し似ているような気がします。今回は、洗脳の恐怖についてのお話でしたね。ヨハンナ、恐ろしい女性でした。今回は英国の片田舎の町。吸血鬼がテーマの、面白いお話でした。サブタイトルの意味が、最後に解ってスッキリしましたが、少し後味が悪かったですね。平賀とロベルト神父のコンビの活躍が面白かったです。一巻から図書館で借りて読もうか考え中。バチ官シリーズ最新作。今回はソロモンの末裔を巡る謎解きでしたが、相変わらずロベルトと平賀の関係が夫婦のようでした。最後はジュリア様が登場・・これから色々と陰謀が蠢き出しそうな予感がします。蛇足ですが、今回最新刊の購入の決め手となったのは、帯の、ロベルトのプロポーズらしき言葉でした。そのシーンを読み、平賀の「そういう台詞は60年後に言ってください」という台詞に、「こ、これはイエスということなの!?」という腐女子フィルターで読んでしまいました。
「天愛」のルド様の母・エリザベートの姑であるゾフィー大公妃と、ナポレオンの遺児・フランツとの切ない恋物語です。ゾフィーのことは「天愛」の影響でハプスブルク家のことを調べてた時あんまり好きじゃなかったんですが、彼女にも苦しい時期があったのかと思うと、好感が持てるようになりました。ゾフィーとフランツの出会いは、運命だったのですね・・。フランツ=ヨーゼフが登場した時は、「天愛」のヨーゼフパパの顔を思い出してしまいました。エピローグでは、フランツ=ヨーゼフとエリザベートが踊る姿を、若かりし頃のフランツと自分が踊っていた姿に重ねてゾフィーが涙を流すというところで終わるのですが・・わたしとしては、エリザベートとゾフィーの関係と、皇太子ルドルフ様の物語も期待しております。ハプスブルク家の物語として手にとって読んでみましたが、歴史背景もよく説明されていて、とても面白かったです。何より、わたしの中でのゾフィー大公妃の印象がよくなりました(笑)まぁ、コバルト文庫なので、歴史ファンタジーだと思いながら読みました。
ブックオフで購入した本。 ヴィクトリア朝時代の牢獄の酷さや、囚人達の扱いなどが、文字を追うごとにその情景が浮かんできます。 それと、当時の結婚適齢期を過ぎた女性の生活も描かれていました。 作品自体は面白かったのですが、文章が終始読み辛かったです。
いじめをテーマにしたライトノベルを初めて読みましたが、コミュニーケーション能力を重きに置いた「人間力テスト」による人間関係の歪みから生じるいじめ。加害者だった少年は、実は被害者だったという真相はありがちですが、何故こうなってしまったのかは登場人物の誰にも解らない。LINEやネット上でのやり取りがリアルで、加害者が成績優秀で先生受けがいい優等生タイプというのが現代のいじめのリアルを上手く描いていました。学園ラブコメや魔法ファンタジーよりも、こういった中高生たちの「リアル」を描いた作品が今後も増えて欲しいなと思いながら、本を閉じました。
Mar 6, 2016
そらねこ様のレビューを読んで、興味を持って近所の大型書店で購入しました。古き良き時代の英国で、由緒ある英国貴族の家で父子二代にわたって執事として仕えたスティーブンスの物語。物語には、執事という仕事がいかに困難か、品格を身につけるということがどんなことなのかが窺えます。スティーブンスと女中頭であるミス・ケントンとの淡いロマンスも、情緒ある古典映画を観ているようでしたし、物語の隅々にまで英国の美しい風景も目に浮かんでくるような文章でした。しかし、スティーブンスが新しい主人となったアメリカ人に対する皮肉が時折描かれていて、英国人から見たアメリカ人はこう見えるのか〜と思いました。英国貴族と執事の、格式ある美しい世界をこの作品を通して垣間見たような気がします。
Mar 4, 2016
漸くレオ様が20年振り、5度目のノミネートで主演男優賞を獲りましたね。予告編を、1月の「オデッセイ」の試写会で流れていたのを観たら、何だか壮大な作品で、映画館で観てみたいと思いました。そして作品賞を獲ったのは、「スポットライト 世紀のスクープ」。これも、面白そうです。
Mar 1, 2016
2012年にタリバンに銃撃され、2014年にノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの手記。この本を読んで、マララさんの故郷・スワート渓谷が風光明媚な土地で、それがタリバンの所為で全てが変わってしまった事を知りました。マララさんは、ただパキスタンだけではなく、全ての国の女性が教育を平等に受ける権利があるということを世界中に訴えていただけだというのに、頭を撃たれ、故郷をテロリストに奪われた。家族や友人に対する愛、そして故郷・スワート渓谷への愛が満ち、そしてテロへの怒りや、平和への願いが詰まった本でした。女性が教育を受ける権利を訴え、故郷・スワートがタリバンに支配された怒りを原動力に変えたマララさん。世界にはまだ、女性だという理由で教育を受けられない国や地域があるのは厳然たる事実であり、その事実を変えるのは、ペンの力であるーマララさんの、ノーベル平和賞受賞スピーチに込められたメッセージと、手記を通して見たマララさんの強い心を感じました。
Feb 26, 2016
20世紀初頭の英国を舞台に、運命に翻弄される主人公・エリーと、かつて彼女と愛し合った青年・ギデオンとの愛の物語。21世紀になっても、英国は未だに厳然な階級制度が存在していますが、一度労働者階級に生まれたら死ぬまでその階級に属さなければならず、労働者階級の子は死ぬまで労働者階級で、貴族階級に生まれた子は死ぬまで貴族階級という、「暗黙の掟」が存在するのですね。労働者階級の娘だったエリーが、母の遺言によって貴族階級・上流階級の女性として生きてゆき、次々と襲いかかる災難に健気に耐え、ギデオンと結ばれるラストまで、夢中になって読みました。母の遺言を守る為、ギデオンを振ったエリー。そのエリーに復讐する為、成功してやろうと野心を持っていたギデオン。二人の誤解が解け、幸せになったエリーとギデオン。エリーの伯母達には最後までイライラさせられましたが、エリーの妹弟達が幸せになる姿も見てみたいなと本を閉じる前に思いました。
キッズステーションで今日放送された「ロミオの青い空」の最終回を観ました。半年間の年季が明け、煙突掃除の契約が切れたロミオ達は故郷に帰りますが、その代わりに新しい少年達が煙突掃除夫としてミラノに連れて来られることに。アニメではその悲惨さは描かれていませんが、原作小説「黒い兄弟」では、ロミオ(ジョルジョ)の過酷な労働環境などがリアルに描かれています。19世紀末の欧州や日本では、学校にも行けず、口減らしの為に奉公へ出される子供達が多かったのです。そして21世紀となった今でも、世界の国々では過酷な労働を強いられている子供達が居ます。ロミオと「黒い兄弟」の仲間達との別れ、「狼団」との別れは感動的なものでした。それゆえに、アルフレドが生きていたら・・と思うと、切なくなりました。当時小学生だったわたしは、このアニメを観て過酷な労働を強いられる子供達の存在を知り、ショックを受けました。大人になったロミオ達の姿が見てみたいですね・・成人して教師となったロミオが自分達と同じ境遇に置かれている子供達を救う活動をしている姿が想像できます。ロミオ達の存在は、過去のものではなく、未だに彼らのような子供達が居るのです。彼らのことを、決して忘れてはいけません。
Feb 25, 2016
上巻はエリザベートが若き皇帝に嫁ぎ、ハプスブルク家の一員となってハンガリー王妃になるまで、下巻は彼女の子供達、とりわけルドルフとマリア=ヴァレリーの事を取り上げています。日本で絶大な人気を誇っているエリザベートですが、当時のオーストリア国民には全く人気がなく、ルドルフ皇太子が国民の人気者だったようです。下巻の「ルードルフとヴァレリー」は、ルドルフが母親の愛情に飢えていて、ヴァレリーに嫉妬していた事が書かれていて驚きました・・そして、彼はエリザベートに気質が良く似ていたことも。謎の情死を遂げたルドルフですが、エリザベートがもっと彼に歩み寄る努力をしていたら、彼は死ななかったかもしれませんね。そしたら、オーストリアのみならず今の歴史も大きく変わってしまったことでしょう。
Feb 21, 2016
以前図書館で借りて読みましたが、ドラマ化されたので文庫版を購入し、再読することにしました。何で表紙がカセットテープ?と思っていたら、舞台が1990年代末なのですね。ある目的の為につくられたヘールシャムという寄宿学校で共に過ごしたルース、トミー、そして語り手であるキャシー。キャシー達は、臓器移植の為に作られた「特別な人間」だったのです。ただその為の目的だけに集められたヘールシャムの生徒達は、他人に臓器移植をするだけの人生を送るーこんな学校が現実にあったら、倫理的・道徳的に許されないことだと思いますし、キャシー達が死んだら、代わりの子達が他人に臓器移植する…無限ループな、「需要と供給」。奥の深い作品でしたし、臓器移植についての問題提起をした作品だと思いました。
Feb 19, 2016
曰く付きの土地に残った穢れの正体が明らかになる内に、背筋に悪寒が走りました。読んだ後に恐怖がジワジワとくる作品でした。1月に読んだ関連本から興味を持って、読み始めたのですが・・途中で挫折しそうになりました。何か新しい事を考え、実行した後で成功するのか、しないのかは個人の判断次第だという事ですね。夏子のように初対面の人間の心を掴む女性って、沢山居そうですね。主人公・徹子にとって夏子は嫌な女ですが、わたしはそうは思わなかったなあ。
今季の冬ドラマで現在観ているのは、月9と、「相棒」、「科捜研の女」、「ナオミとカナコ」、「スペシャリスト」、「真田丸」だけです。「わたしを離さないで」は、最初は見ていたのですが、話が暗すぎて観るのを止めました。それよりも最近、韓流ドラマを観ています。bs11で放送中の「私だけのあなた」は途中から観ていますが、イライラしながらも面白いな〜と毎日観ています。csのKBSチャンネルで昼からやっている「星になって輝く」も、面白いのですが、主人公・ボンヒに嫌がらせするモランにイラっとする。勧善懲悪なラストを迎えればいいんですけどね。昼ドラは観ていません。昔は良く観ていたのですが、最近は別に観なくてもいいや〜と思っているので。
最近、キッズステーションで放送が始まっている事を知り、10話から観たのですが、20年以上経ってもアルフレドのカッコよさは変わらない。16話は、アルフレドとロミオの読書対決なお話しだったのですが、読み書きが出来ないロミオにとって、絵本一冊を読むのも重労働だったでしょうね。あの時代の子供達は、アルフレドのような上流階級の子供を除いては、学校へ行かずに家業の手伝いをすることが大事だとされている価値観がありましたし、読み書きが出来なくても大丈夫だという考えがあったのでしょう。「花子とアン」の主人公だって、読み書きが出来なかったし、子供は貴重な労働力だったし。原作とは全然違うアニメですが、アニメの方が好きですね。原作は・・ちょっと報われないというか、辛い展開が多くて嫌でした。まぁ、中学生の時に読んだからそう感じたのかもしれないな。
Feb 12, 2016
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アルフレートは、ルド様と出逢ってから広い世界を知るようになり、彼を愛するようになったけれど、ルド様と袂を分かった事を後悔していた。途中で何度も彼の優柔不断さにイライラしていた時期がありましたが、第三部でルド様と離れていた間、アルフレートは精神的に一本芯が通ったような人になり、それゆえにますますルド様の事が解らなくなってしまった。ルド様が自分の事を忘れてしまったのはアルフレートにとってはショックだっただろうと思うけれど、彼に自分がした仕打ちを思い出したら、ショックよりも後悔の方が大きいだろうな。でも、かつてルド様と交わした、「約束」が、再び彼をルド様の元に戻らせる決意をさせた訳ですが、時既に遅し。ルド様は闇へと堕ちてしまったけれど、南米でいつか彼がアルフレートの事を思い出して正気を取り戻す日が来るかもしれないです。本編ではそういうところは読者の皆さんが想像してくださいといったような形で終わりましたが、希望のある二人の未来を妄想するだけでも、幸せかなと。
最近「天上の愛 地上の恋」(天愛)に再度ハマりまして、「真空のダイヤモンドクレバス」が、ルド様とアルフレートのイメージソングのように聴こえてしまいます。歌詞がもう、本当にルドアルって感じで。一番がアルフレート視点、二番がルド様視点かなぁと思いながら聴いたことが何度かあります。設定としては第二部最終回~第三部最終回まで。「手を振るのは優しさだよね」の部分、アルフレートがルド様の元を離れてしまったシーンが思い浮かぶ。天愛って、空白の時間がよく描かれているよなぁ・・最終回でも、二人がこの後どうなったのかを読者の皆さんが予想して下さいって感じだったし・・まさに、リドル・ストーリー。二番の「張り続けていた虚勢が溶けてゆく」から「涙溢れて止められない」というところが、第三部最終回の、ルド様の涙のシーンが浮かぶ。皇太子としての義務を背負い、今まで虚勢を張り続けていたルド様が、長年疑問に思っていたことを母親にぶつけ、その答えが解った時の涙・・あれを思い出すと泣きそうになる。マイヤーリンクで、ルド様がアルフレートに見せた笑顔・・「ああ、お前か。」というセリフは、最後までアルフレートを待っていたのかと・・もう、あの時の綺麗なルド様の笑顔と、闇に堕ちた後の虚ろな瞳が、もうね・・もしアルフレートが女性だったら、駆け落ちして幸せな家庭を築いていたと思うんだけれど・・ああ、でも表向きは死んだことになるから、皇帝一家からは祝福されないなぁ。19世紀末という、身分・階級によって住んでいた地域や職業が定められていた時代だからこそ、天愛の最終回は際立つのだなぁ。もし現代だったら、ハッピーエンドになっていたかも。それよりも、世界史が・・高校の時の世界史の教科書ブックオッフに売って手元にないから、時代背景がようわからん(泣)まぁ、ある程度解るんだけれど・・歴史に「If」はありませんが、もしルド様が皇帝となっていたら、第一次世界大戦は起きず、オーストリア=ハンガリー帝国は崩壊しなかったかもしれませんね。そういう妄想が頭の中で浮かぶと、色々と書きたくなりますね。もう既に書いておりますがw
Feb 10, 2016
14日の初回から観ているドラマ。原作小説は未読なのですが、カナコの夫のような人間は、身近にいると思います。DV(家庭内暴力)・モラル=ハラスメント(精神的暴力)は、「家庭」という密室で行われているもので、表面化しにくい。学校の「教室」という密室で行われているスクールカーストやいじめと同じようなものです。ナオミはカナコを夫から自由にさせる為、カナコの夫の殺害計画を練ります。ナオミは、幼少期に父親が母親に暴力をふるっている光景を見て来ました。ドラマの中にはカナコが夫から暴力をふるわれているシーンがあって・・それが痛々しくて、カナコが可哀想でなりませんでした。最終回まで見逃せないドラマです。
Jan 28, 2016
イオンシネマの試写会が当ったので、母と二人でアカデミー賞ノミネート作品「オデッセイ」を観に行きました。3D映像で観る火星と宇宙の映像は圧巻の一言に尽きます。火星に一人取り残され、様々な知恵を絞って火星で暮らす主人公・ワトニー。彼の不屈の精神にエールを送りながら、宇宙船のクルーと再会するシーンに拍手を送りたくなりました。これから観られる方、3D吹替えで絶対観ることをお勧めします。
「もしドラ」シリーズ第2弾。結構前作より読みやすくて面白かったです。幼馴染で共に芸能界入りしても、売れるのは片方だけー華やかな芸能界の裏を描いた作品でした。面白くて一気読みしてしまいました。
Jan 18, 2016
今日の「あさが来た」、喜助に拍手を送りたくなりました。ふゆに暴力を振るう彼女の父親に、「女子に暴力を振るう奴は、親でも何でもありまへん!」に啖呵を切る喜助の台詞に同感しました。親だからって、子供を自分の思うがままに扱っていい筈ないし、暴力を振るったり、罵声を浴びせたりしていい訳がない。「親だから」という理由で子供を義務感で縛り付ける毒親から、ふゆは解放されたんだなぁって思いました。
Jan 8, 2016
今、BS11chで放送中の韓流ドラマ。殆ど観ていないのですが、「太陽を抱く月」で優しい役を演じていたヒロインの夫役がムカついてしまいました。韓流ドラマのお家芸「泥沼愛憎劇」です。現在68話まで観ていますが、とうとう、ユラがヒロイン・ウンジョンとソンジェが元夫婦である事を知ってしまいました。このユラという女、財閥の令嬢という出自だからか、かなり我儘で高慢な性格。かのナッツ姫を彷彿とさせます。全140話まであるとか・・一度観たら見逃せませんね。
Jan 7, 2016
「冬のソナタ」、「天国の階段」以来、時々韓流ドラマを観ていましたが、長編化するにつれて視聴するのが疲れて来て、「笑ってトンヘ」を観終わって以来、余り韓流ドラマは観ていませんでした。でも最近、KBSチャンネルで昨年11月に放送開始した「星になって輝く」を観始めて、面白いので毎日観てしまいます。1960年代の韓国を舞台に、ファッションデザイナーを目指す主人公・ボンヒの物語です。韓流ドラマの特徴として、悪役は何処までもえげつなく意地悪な性格で悪賢い人物が多いです。ボンヒの父の部下だったドンピルとその妻・エスクがまさにそう。似た物同士の夫婦の娘から生まれたモランも、意地の悪そうな性格ですね。子役のボンヒはちびまる子ちゃんみたいに可愛かったのですが、成人編になると「誰?」と思うほど顔が変わっていました。まぁ、顔が変わっているのは当たり前ですよね・・。韓国で、日本のような朝ドラが放送されている事を、KBSチャンネルを観て知りました。全120話中、今は37話目を観ていますから、先が長いですがこれからの展開を楽しみにして観ようと思います。
Jan 6, 2016
八咫烏シリーズ第一巻。八咫烏の後宮で繰り広げられる四人の少女達の争いと、続発する事件。なんだかファンタジーよりもミステリーの度合いが強く、面白かったです。八咫烏シリーズ第二巻。若宮の近侍となった雪哉。最初はちょっとおっちょこちょいの子だなぁと思ったのですが、彼の出生の秘密が明かされたところを読んで、びっくりしました。『烏に単は似合わない』は女達が主人公でしたが、今回は男達が主人公で、宮中に陰謀が渦巻いていましたね。何だか目が離せない展開にこれからなりそうですね。八咫烏シリーズ第三巻。八咫烏を襲う猿達の正体は何なのか、まだ謎が残りましたね。雪哉が逞しく強かに成長していて、頼もしくなりましたね。八咫烏シリーズ第四巻。今回はハリポタにも似た学園ものでもありながら、しっかりとミステリー要素ありで、読みごたえがある作品でした。
11月21日に公開されてから、ずっと観たいと思っていたので、ハッピーマンデーの日に観てきました。美しい映像で綴られる「星の王子さま」のその後の物語。大人になると、大切な事を忘れてしまうー残酷だけれど、悲しい事実ですね。主人公のお母さんの姿を通して、本当に大切なものとは何かを考えさせられた作品でした。
Dec 28, 2015
昨日から始まった昼ドラ。中島丈博脚本作品は、あり得ない展開や、突っ込みどころが多過ぎるけれど面白い。「牡丹と薔薇」、「真珠夫人」、「赤い糸の女」、「天国の恋」など、名作ばかり。そのフジ昼ドラも、来年3月で終わりですか。TBSの昼ドラもなくなり、これから寂しくなりますね。
Dec 1, 2015
難病と戦いながらも凛として生きるケイトと、流されるように意欲も何もなく生きるベック。ケイトとの交流から、人生とは何かをベックとともに考えさせられる作品でした。自殺願望がある青年が、自分の命を出したことで巻き込まれる様々な騒動。ブラックユーモアに溢れた面白い作品でした。児童書だけど、大人でも楽しめる冒険あり、ロマンスありの面白い作品でした。挿絵も綺麗だし、主人公ガンバの性格が好きです。悪魔の正体と、ヒトラーの末裔たちの行方が気になりますね。何だか、きな臭い展開になってきました。女性実業家・広岡浅子の生涯を描いた作品。女性実業家として、女子教育の普及や、生命保険会社設立などの偉業を成し遂げた彼女の素晴らしい生き様に感動しました。女性が活躍する社会が、素晴らしいものなのですよね。romance_holic様のレビューを読んで購入を決めた本。ヒストリカル・ロマンスは余り読んだことがありませんが、この作品は序盤からストーリー展開が早く、ページを捲る手が止まりませんでした。駆け落ちして結婚したイザベラとマック。ある事が原因で別居生活を送っていた二人が、ある事件をきっかけに再び愛し合うようになる・・ラストはハッピーエンドで終わり、良い作品でした。ヒーローのベンが強引過ぎてひきました。一応ハッピーエンドで終わったけれど、拍子抜けのラストでした。湊かなえさんの新作。何だか良く解らない上に、事故の真相が解って後味が悪かった。これぞ「イヤミス」ってカンジ。親子愛や友情などを描いており、大人が読んでも面白い作品でした。この本を閉じた後、カワウソに会いたくなりました。
Nov 23, 2015
綾辻行人の作品は初めて読みましたが、ホラーサスペンスとしては読んでいて面白い作品だなぁと思いました。『死者』の正体が判明した時、驚きで思わず声が出そうになりました。喫茶店「昭和堂」にやって来る客達と、店主霧子とのやり取りが面白くて、ページを捲る手が止まりませんでした。読み終わった後、癒されました。スウェーデンの農場で幸せに暮らしていた筈の両親の真の姿が判った時、ダニエルは一体何を思ったのでしょうか?緊迫感溢れる作品でした。大正時代、モダンガールである敏子が愛する人と結婚し、嫁ぎ先の有田で自分の居場所を見出していく姿を読みながら、この時代の女性としてはリベラルな思想を持った敏子と何かと衝突した保守的な考えを持つ姑・モトが敏子の事を認めていたのではないかと思いました。価値観の違いはあれど、同じ女性として何かしら通ずるものがあったのではないかと。架空の藩を舞台にした陰謀、手に汗握る展開が続き、怒涛の結末を読み終えてから胸が熱くなりました。馬の視点で物語が進んでいくところも面白かったです。この作品を長い間読んでみたいと思って、漸く図書館で借りられたので一気にハードカバー上下巻を読了しました。上巻は、外場村の閉鎖的な空気や、濃厚な人間関係が描かれていたのですが、下巻になると『屍鬼』と村人達の戦いというか、村人達の一方的な『屍鬼』の凄惨なリンチが描かれていて、本当に怖いのは生きた人間だなと思いました。かなり読み応えがありました。東日本大震災から二年経った東北が舞台。「愛の奇跡」のトリックがわかって何だか複雑でしたが、未だに復興の二文字が遠い未来のものであるような気がしてなりませんでした。四年経った今でも、そうなのではないかなぁ。この人の作品は初めて読みましたが、「孤独」をテーマに様々な人間模様を描いた、奥が深い作品だと思いました。特に、「起点駅」が一番読み終わった後胸に響きました。
Oct 1, 2015
小さな町工場が、巨大企業に立ち向かう痛快な作品でした。ロケット開発をめぐる人間ドラマに読み応えがありました。「レアリア」シリーズ2巻目。1巻目では明らかにされなかった謎が、徐々に明らかになりつつあり、大きく物語が動きそうでこれから面白くなりそうです。藩内の権力争いに巻き込まれ、切腹を命じられた男と、その家族の物語。真の「武士」とは何なのかを、考えさせられた作品でした。記憶喪失の男女と、消えた女子高生―一見無関係である筈の彼らの接点が、最後には明らかになり、ページを捲る手が止まりませんでした。甘く切ない初恋物語と、藩内の抗争に巻き込まれた一組の男女の運命を、上手く描き出している作品だと思います。何度読んでも名作は色褪せませんね。
Sep 6, 2015
ドラマ「花咲舞が黙っていない!」の原作小説です。第三話の、甘やかされたボンボンにびんたする舞の姿にすかっとしました。結構テンポよく読めました。サブリミナル効果をテーマにしたミステリー小説。ラストは、どんでん返しの展開で、ページをめくる手が止まらないほど面白かったです。読み応えがある短編集でした。指宿と唐木のコンビが相性抜群で、面白かったです。トラックのタイヤが吹き飛び、歩行者の主婦が死亡。主人公・赤松が巨大企業と戦い、家庭内の問題とも戦う姿をページを捲りながら応援しました。ラストは勧善懲悪な結末で良かったし、面白かったです。談合とは何かーその問題を考えさせられる作品でした。誰もが知る源氏物語を、悪役として描かれている弘徽殿の女御の目線と、その世界にタイムスリップした大学生の目線で描いた異色の作品です。弘徽殿の女御は、賢くて世渡り上手で、先見の才に長けていたんだなあと思いました。悲劇のヒロインである桐壺の更衣や、藤壺女御の嫌な女の“部分”が見えた作品でもありました。死者と生きている者を繋ぐ者によって紡ぎだされる癒しの物語。「親友の心得」は、読み終わった後胸がせつなくなったし、「使者の心得」でその後の「依頼人」のことが書いてある部分で、「親友の心得」に出てきた子の姿に泣きそうになりました。死者と会話を交わせても、全ての人が心を癒される訳ではないんですね。20世紀初頭、家族を火災で失い孤児となったヴィヴィアン。彼女は里親を探す為、ある列車に乗った。孤児列車の存在を初めて知り、ヴィヴィアンの波乱万丈な半生を読んで泣きそうになりました。ラストの心温まるシーンが、まるで映画のワンシーンのようでした。グリーンホームに纏わる怪談話、主人公の周囲に起こる異変・・その謎が、終盤で明らかになった時、怖いというよりも切なくなりました。彼は、永遠にグリーンホームの中を彷徨っているのでしょうか?心臓病を抱える母とともに、百マイル先の病院へと向かう主人公・安男。家族愛に溢れた小説でした。言葉というものは時に刃となり人の心を傷つけ、抉るもの。孝太郎のバイト先の社長の言葉が、胸に響きました。
Aug 1, 2015
昭和初期、貧しさゆえに室蘭郊外にある幕西遊郭へと売られて来た四人の少女達。廓の中は、外に出られるのは死んだときだけ。女達は性病に罹っても客を取らされ、死んだら桶の中に入れられる・・そんなに酷い世界が、かつての日本に会ったのですね。悲惨な戦争を経て、幕西一の女郎・夕湖ことお梅の娘・道生(みちお)は戦後、小学校教師となり、幼馴染と結婚し、四人の子供らとともに、かつて母達が通って来た地球崖から海を眺める・・という場面で終わりました。スマホでこの漫画の広告が出るたびに、どんな漫画なのだろうかと思いながら二巻を同時に購入しましたが、購入して、読んでよかったと思える漫画でした。作者の曽根さんが読者のわたし達に作品を通して伝えたかったメッセージが、読後ひしひしと伝わりました。
Jul 17, 2015
姫川玲子シリーズ最新刊。今回はかなり殺人シーンがグロかったけれど、菊田の近況がわかったりと、色々と読み応えがありました。この作品、相変わらず面白いですね。聴覚障害を持つ女性と、健常者の男性とのラブストーリーですが、それぞれの視点から見ると、色々と考えさせられた作品でした。宝石に纏わる短編集。「サファイア・ガーネット」は読み応えがあったし、「猫目石」は怖かったです。「真珠」に出てくるおばさんが謎過ぎ。「ムーンストーン」は、爽やかな終わりかたで良かったです。さだまさしさんが、人気歌手となるまでの自伝的小説。東京でさまざまな人達と交流し、成長していく雅志青年の姿は、テンポ良く読めて面白かったです。前から気になっていた「クリフトンシリーズ」第一巻。第二次世界大戦へと突入する英国を舞台に、貴族と庶民との間に繰り広げられる愛憎劇に、ページを捲る手が止まりませんでした。四巻まであるので、図書館で借りてみようと思います。スターリン政権下のロシアで、少年少女が惨殺される事件が発生。途中で犯人がわかるのですが、その正体が判明した時、驚きました。最初から最後まで、面白く読めました。短編集でしたが、「十年目のクリスマス」はいい終わり方だったし、「妻の元カレ」は後味が悪くて気になる終わり方だったし、「かばん屋の相続」は、ある意味爽やかな終わり方で印象に残るお話ばかりで、面白かったです。かつて自分を陥れた敵に復讐を誓う主人公・恋窪。全編を通して手に汗握る展開が続き、ラストは爽やかな終わり方でした。読み応えのある作品でした。突然異世界との門が開かれ、門の向こうにある王国と戦争することになった日本国。奇想天外なストーリーですが、戦争の悲惨さや、伊丹達自衛官たちからの立場や、皇女・ピニャからの視点で見た戦いに対する想いなどが描かれていて、とても面白かったです。続きは、図書館にあったら借りて読もうと思います。主人公・徳永と、先輩芸人・神谷とのやり取りが面白い。花火で始まり、花火で終わる面白い小説でした。面白くてページをめくる手が止まりませんでした。女同士のいじめは、大人の世界でもあるけれど、主犯格の咲の、狡猾さに少しムカつきました。
Jul 2, 2015
今日、パート帰りにイオンの本屋から頼んでいた本が届いたという着信があり、↓の本を購入しました。未読ですが、一人の女性が若年性アルツハイマーを患うという物語です。映画化され、27日に公開されるそうです。また観たい映画が一本増えました。
Jun 22, 2015
今日はイオンシネマでハッピーマンデー1100円ということで、前から気になっていた映画を観ました。ドリアン助川さんの原作小説を読んだ後に観たので、ある程度ストーリーは把握していました。ハンセン病に対する差別と偏見、強制隔離や断種・妊娠人工中絶といった人権侵害行為は、「らい予防法」という法律の名の下に行われました。1996年にこの法律が廃止され、元患者達が国を相手に損害賠償訴訟を起こした事がニュースとなるまで、この病と、謂れなき偏見に苦しんだ患者達とその家族の存在を今まで知りませんでした。17歳、高校2年生だった私は、女性週刊誌に掲載されていた元患者の手記を読んで、この病の存在を知りました。14歳という、少女から大人の女性へと花開く美しい時期を、山奥の療養所へと送られ、家族と故郷を奪われた徳江。結婚し、新しい命を授かっても中絶させられる。最期に徳江が千太郎に宛てたメッセージに、涙が出そうになりました。ラストの千太郎の笑顔が映った後に流れる主題歌の歌詞を聴いて泣きそうになりました。観て良かったと思う映画でした。
20日公開の映画『マッドマックス 怒りのデスロード』の試写会に母と昨夜行ってきました。映画全体は暴力描写が多くて、爆発シーンや銃撃戦が多くて煩かったです。勧善懲悪なストーリーで良かったです。大きな音が苦手な人や、暴力描写が苦手な人は観ないほうがいいと思います。主演のトム・ハーディーの演技もよかったのですが、丸刈りのシャーリーズ・セロンの戦いっぷりが凄いです。シャーリーズ・セロンといえば、アカデミー賞を獲った『モンスター』が有名ですね。この映画はCSで観たのですが、一瞬誰かと思うほど役に入り込んでいました。マッドマックスは、ストレス発散したい方にお勧めの映画です。
Jun 12, 2015
堺雅人主演の「Dr.倫太郎」の原案小説。専門用語とその説明が長くて、ちょっと難しかったのですが、恋愛小説としては普通に楽しめました。今話題沸騰中の本。シックな生活を身につけるためには、日々の努力が必要ですね。まずは間食をやめることからはじめてみようかな。『イニシエーション・ラブ』の、乾くるみさんが描く時間旅行もの。ラストが意味深だったのですが、過去をやり直すことで、色々と弊害が生じるってことですね。一人の老女と、冴えない中年男との交流を描いた小説だと読む前には思っていましたが、ハンセン病を発病院し、多感な少女時代を奪われ、世間から隔離された徳江。ハンセン病患者への偏見と差別が未だに残る中、主人公・千太郎やワカナのように前へ進む勇気を与えてくれた徳江。彼女の生涯は、最期まで美しく輝いたのかもしれないーそう思いました。無農薬でのリンゴ栽培を初めて成功させた、木村秋則さんの話。ひとつのことに挑戦し、成功する為には不屈の意志と、血が滲むような努力が必要なのですね。努力すれば報われるーそんな事を教えられた本でした。総理大臣の父親と大学生の息子と中身が入れ替わるという、荒唐無稽な設定でしたが、面白かったです。痛快でテンポの良いストーリー展開は、読んでいて楽しくなります。被害者と犯人との接点、そして犯人の意外な過去が中盤で明らかになり、ページを捲る手が止まりませんでした。ラストシーンは、切ないものでした。予備校受験の為に上京し、宿泊先のホテルで火災に遭い、謎の男とともに1936年へとタイムスリップし…というストーリー。歴史を変える事は、誰にも出来ない-その事実を改めて思い知った、面白い作品でした。
Jun 7, 2015
20年前に書かれた作品とは思えないほどの、原発の有無を巡っての問題と、テロリストと警察・自衛隊との手に汗握る対決の行方。それに、原発の清掃員のことも取り上げられており、原発とは何かを読者に深く問いかける作品でした。未成年の少年達によって惨殺された妻。未成年だからと氏名や個人情報は一切公開されず、法によって保護され、被害者はマスコミやネットに個人情報を晒される。女子高生コンクリート詰め殺人事件の加害者達のように、更生する気が全くない奴らを野放しにするだけの少年法に、憤りを覚えます。未成年の犯罪に対しても、厳罰に処すべきです。殺し屋が主人公の小説ですが、視点の切り替えがとても見事でした。ラストはちょっと切なかったです。超能力をテーマにしたミステリー。タイトルの意味がラストでわかり、密かに唸りました。いやあ、最後のどんでん返しには吃驚しました。件の映画監督については、ドン引きしてしまいました。ラストの円華の言葉が、ズシンと胸に来ました。
May 12, 2015
イスラム国に殺害されたジャーナリスト・後藤健二さんの本。戦争により、麻薬漬けにされ、殺人マシーンと化した子ども兵士達の壮絶な体験と、社会復帰を描いた作品です。106ページという短い内容の本ですが、戦争の愚かさを訴える作品でもあります。ダニエル・キイスさんの名作。手術で天才となったチャーリィの葛藤と、衝撃的な結末は、何度読んでも涙が出ます。出版界のタブーを描いた作品でしたが、自分を含めて自己顕示欲の強い人が多いのですね。元大学教授の半生記とか、まさにそう。一般人の半生記なんて、誰も読まないのに。 痛快でパンチのある作品でした。「シグマフォースシリーズ」のジェームズ・ロリンズが描く密林アドベンチャー。さながら「インディ・ジョーンズ」のような冒険劇と、終盤に至るまでのアクションシーンは読みごたえ充分でした。ロシア帝国皇女・アナスタシア生存と、ラスプーチンから贈られた十字架の謎を追うミステリー。終盤まで息を呑む展開が続き、読み応えがありました。ハッピーエンドで良かったです。すれ違う母と娘を通して、母性とは何かを問いかけるミステリー。夫婦のこと、家族のことがそれぞれの視点で語られていて、色々と考えさせられる作品でした。
Apr 3, 2015
シャロン・サラの新作。ヒロインとヒーローが結ばれたのは良かったんですが、肝心の犯人が逃げたのがちょっともやっとしました。ずっと読みたかったレベルリッジシリーズ第一作目。殺人を目撃したヒロインの逃避行と、それを追う殺し屋の目線が同時進行で描かれていて、手に汗握る展開が続きました。殺人集団とウォーカー家の男達の戦いを描いた後半部分は、まさにアクション映画さながらでした。ハッピーエンドで勧善懲悪な結末を迎えて満足です。職場と家庭でのトラブルと戦う主人公・倉田のことをつい応援したくなりました。ストーカーの正体にはびっくりしました。二人のベストセラー作家が描くパラノーマル・ロマンスとあって、ワクワクしながらページを捲りました。とても読み応えがある作品で、満足でした。ガリレオの短編集で、ドラマで放送されていた小説をまとめたものです。全7章で、どれも楽しく読めました。14年前の誘拐殺人事件から繋がる、ある狂言誘拐と誘拐殺人事件の真実。読み応えがあり、ページをめくる手が止まりませんでした。明治の世、元旗本の若様や、薩摩や平民、商人出身の警察官候補たちが繰り広げる騒動を、楽しく読みました。明治維新で一番割を食らったのは武士達で、得をしたのは商人達でしょうか。真次郎のようにパティシエへの道を邁進しているのならともかく、それまであった身分を失い、日々の生活に苦しむ。警察官か職業軍人になれば、生活は安定するだろうけれど、色々と大変だったんでしょうね。ピストル強盗の犯人が意外な人物でびっくりしました。この本を読むのは二度目です。やる気を引き出すのは、家族や教師などの周りのサポートが必須だと思いました。さやかちゃんの冷え切った両親の関係がさやかちゃんの受験に向けて変化していくという所も、彼女がやる気を出したから周りも変化していったのです。本の帯に書いていた「ダメな人間などいない」は真理だと思います。イラン・イラク戦争で取り残された在留邦人達を救った、トルコと日本、両国の絆を描いた物語。「情けは人のためならず」の意味を知り、感動した小説でした。
Mar 1, 2015
なんというか、読み始めたら止まらなくなる、面白い作品でした。ドラマの原作小説です。父と子の、不器用な愛の物語でした。「とんび」も良かったけれど、この作品も好きです。いじめを止められなかった同級生と、自殺した少年の家族の物語。わたしも中学の頃いじめを見て見ぬ振りをしていたので、主人公を責められない。ただ、いじめはなくならないと思います、この先ずっと。帯に「一生手元に置いておきたい作品」と書かれていたので読んでみました。ミステリやハードボイルド、人間ドラマと、色々な要素が含まれた作品で、戦闘シーンは手に汗握る展開の連続でした。それよりも、虐待されて人間不信になっていたドーベルマン・ピンシャーのマクナイトの変化が丁寧に描かれており、ラストの主人公を迎える彼の姿には読み終わって胸が熱くなりました。ホロコーストの犠牲となったアンネが、自らの心情をつづった文章には、母親や姉への辛辣な批判、淡い初恋などがあり、彼女の最期を考えると辛いものがあります。だからこそ、後世に読み継がれる作品だと思います。過激な革命運動に身を投じ、命を落とした弟の妻とともに、娘を育てる兄。農地を開拓し、未婚の母となる娘。インドとアメリカ、二つの大陸を舞台にした家族の物語は、読みごたえがあってとても面白かったです。ラストシーンが、弟目線で書かれていたのが印象的でした。『マイ・ラブレター』、『マイ・スイートガール』に続くレベルリッジシリーズ三部作の第三話。父親殺しの罪を着せられた初恋の人・リンクとヒロイン・メグが結ばれるまで紆余曲折ありましたが、ラストは読み終わった後心温まるものとなりました。シャロン・サラの作品は、いつもハッピーエンドでいいですね。最新作もチェックしてみようと思います。『加賀恭一郎』シリーズ最新作。今回は、加賀さんのお母さんと、ある一組の親子の話でした。互いを思いやる余り、残酷な結果となってしまった彼らの事が心残りですが、加賀さんのお母さんの話は印象深かったです。これもドラマ化か映画化してほしいなぁ・・前から読みたいと思っていた、今は亡き佐々木丸美さんの作品。孤児の少女・飛鳥をいじめる奈津子の姿が、少し『小公女』のラビニアとダブりました。飛鳥と、彼女を引き取った祐也と史郎との三角関係がある殺人事件を通して物語の中盤から終盤まで描かれていて、まるで東海テレビ制作の昼ドラを彷彿とさせました。ラストシーンは、衝撃的な終わり方でした。あっという間に読んでしまいましたが、ぐいぐと引き込まれる作品でした。
Feb 4, 2015
前から気になっていた作品です。盲目の主人公と中国残留孤児という難しいテーマをメインに進行する物語の結末に驚きを隠せませんでした。南スーダンの内戦で傷ついた一人の少年と、日本人医師と交わした命のバトン。時を越え、医師となった少年が東北の被災地で活躍する場面に、胸が熱くなりました。今ドラマでやっている原作小説です。女って、怖いもんだなぁと思いました。いわずとしれたアガサ・クリスティの名作です。犯人は既に分かっているのですが、それをポアロが推理していく姿が面白かったです。12年間続いた千代菊シリーズ、今回で完結です。あるべき所に落ち着いたラストでした。マルチエンディング形式というのは新鮮でした。ちょっと寂しい気が致しますが、ハッピーエンドで終わってよかったです。奈波はるか先生、お疲れ様でした。彩雲国物語シリーズ2作目。結構テンポよく物語が進んでゆき、面白いです。官吏となった秀麗は、男性官吏から陰湿な嫌がらせを受ける。優秀な女性って、男性から疎まれるんですね。陰湿な嫌がらせに耐えて、己のやるべきことを成そうしている秀麗の姿に好感を持てました。遂に最終巻を迎えたこのシリーズ。今回も色々と為になるアドバイスがありました。それを実践するのは難しいですが、悩んだ時に読み返してみようと思います。ある交通事故を巡るミステリー。何だか、こういう事が何処かで行われていると思うと、怖いですね。
Jan 1, 2015
まあ、二度目なので、はじめから読んでみて結末がわかってしまいました。映画ではどう描かれるのでしょうね。世界中で爆発的にヒットした女性向け官能小説。ベッドシーンよりも、主人公2人の心理描写を密に描いていて面白かったです。「イニシエーション・ラブ」に続くラブシリーズ第2弾。今回は、姿形は似ているのに全く性格が違う女に翻弄される男の物語です。終章を読んでやっぱりなあ…とおもいました。「奇跡体験アンビリバボー」で紹介されていた、カナダに実在した日系人の野球チーム。差別と貧困に戦いながらも、野球に情熱を傾けた男達の姿に、胸が熱くなりました。今年春に読んだ「まんがでわかる7つの習慣」の第二巻です。一番心に響いたのは、「ネガティブな言葉を使うと、その通りの人間になってしまう」という言葉です。「どうせわたしなんか~」という口癖を、やめようと思っていても、中々難しいものですね。実践するのは簡単ではありませんが、読んでためになります。「まんがでわかる7つの習慣」の第三巻です。今回は、人間関係についてのヒントが書かれていました。「相手の話をちゃんと聴く、心の声に耳を傾ける」という、当たり前のことがなかなか出来ません。けれど、自分の為にも、相手の為にも相手の話をちゃんと聴いておかなければならないなと思いました。余談ですが、漫画に登場するバー・セブンのマスター・正木さんの下ろし髪姿がかっこよかったです。社会の底辺で必死に生きる女性達の貧困を取り上げた本です。帯の言葉「あんたたちはこの残酷な現実を知って、自己責任という言葉を吐けるのかよ?」という読者への問いかけが、読後に胸に突き刺さってきました。この本に登場する彼女達の誰もが、必死に生きている。幼子二人を抱えていても、子供達を施設に入れずに生きたいと願う母親・・そんな彼女らに「自己責任だ、何とかしろ」という言葉は無意味で残酷でしかない。明日は我が身だと、この本を閉じた後そう思いました。「バカの壁」の、養老孟司さんの新刊です。自分探しは無駄なこと、自信は自分で育てるものだと説いている本の内容に、目から鱗が落ちるような気がしました。フィギュアスケートに情熱を傾ける一組の親子。単なるスポ根小説なのかと思いきや、主人公・梨津子の成長物語でした。フィギュアスケートって、お金はかかるし、上へ行けばいくほど厳しいのですね。一体何を伝えたかったのかわからなかった小説。とにかく主人公の姉妹の親は毒で、子を金蔓としか思っていないし、主人公の夫やその後輩が働いている会社がおかしいことや、モリとかいう男も嫌な奴だということがわかった。前作『人魚姫』も後味の悪い結末でしたが、今回も後味が悪かった。DVという社会問題を通して、ある殺人事件の結末が明らかにされるストーリー展開は、面白かったんですがね。この人が書くヒロインは、芯が強い女性ばかりですね。色々な事件を纏めた短編集ですが、「ストロベリーナイト」シリーズとはまた一味違う面白さがあります。
Dec 1, 2014
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学校内裁判の判決は、思わぬ結末を迎えましたね。なんというか、柏木卓也の死から裁判の評決までの日々が、まるで映画を観ているようで手に汗握る展開が続きました。番外編である「負の方程式」では、同じ学校を舞台に、弁護士となった藤野涼子が探偵とある事件を調査します。この話も、ちょっと後味が悪いです。学校内裁判で弁護人を務めた神原和彦と涼子が結婚したことには驚きましたね。来年春に映画化されるそうです。宮部みゆき作品は映像化される作品が多いですが、どれも原作に忠実なものばかりですので、今から楽しみです。大家族に嫁いで来た主人公・法子が、夫の実家の「秘密」を知り、彼らに洗脳されてゆくさまが、まるで自己啓発セミナーや新興宗教団体のマインドコントロールの方法と同じで、不気味でした。ラストの数行を読んだ後、背中がゾワッとしました。銀行でパートとして働き、一億もの金を横領した梨花。将来の為に節約生活を送る木綿子。離婚し、買い物に依存する亜紀。何のつながりもない三人の女達の共通点が、「金」。そして、同じ中高一貫校出身の同窓生であるという事。本には、梨花や木綿子たちの心情が丁寧に描かれており、何故梨花が顧客の金を横領するようになってしまったのか、それと並行して木綿子や亜紀の生活が描かれていました。スーパーの特売品を自転車でめぐり、同窓会で残った料理をタッパーウェアに詰め込む木綿子。出産後、箍が外れたように買い物をしては借金を作り、離婚してしまった亜紀。彼女達の結末は悲惨なものですが、お金って何だろうとこの本を読んで思いました。あの「彩雲国物語」の作者が紡ぐ大河小説とあって、期待して読んだのですが、世界観が中々わかりづらいものがあったような気が…謎に包まれている部分も多いので、仕方ないのかもしれませんね。有川浩さんの小説は初めて読みましたが、結構面白くて一気に読み終わってしまいました。まぁ、クリスマスの夜に起きる様々な奇跡を、それぞれの視点から見た物語ですね。両親の離婚を何とか止めようとする少年の健気さに、思わず応援したくなりました。人の死を予見することができる能力を抱え、苦悩する主人公の姿を読んでいると、人の死を予見してもそれを変えられないとなると、余り意味のない能力だなぁと思いました。少し携帯ショップ店員・葵とのロマンスが描かれていて、二人が幸せになるのかなぁと思ったら、最後にあんなネタバラシがあったなんて・・密室ミステリーとしては結構トリックが難しく、連続殺人事件の犯人がわかってびっくりしました。何だか、色々と難解な小説でした。老人ホームから逃げ、マフィアの金を盗んだ100歳のアランの半生とその逃避行が描かれていて、とても面白かったです。
Nov 1, 2014
いよいよ、見逃せない展開になってきましたね。今月末に最終巻が発売されるので、楽しみです。サンドラ・ブラウンの作品は何作か読んだことがありますが、この作品はまるでハリウッドサスペンス映画を一本観たような気分で読み終えました。ラストが少し後味悪かったかなぁ・・映画化された作品ですが、何だか奥が深すぎて意味がわからなかった。まぁ、わたしがまだまだオコチャマなだけですかね(笑)雪に閉ざされた田舎町で起こる、スリリングな事件。ヒロインの前に現れた謎の男・ティアニーの正体と、事件の真相が進むにつれ、手に汗握る展開が続きました。ハッピーエンドで終わってよかったです。この作品を読んだのは二度目ですが、面白いですね。ぬ~べ~が37歳だというのに顔が全く変わっていないことに驚きました。生徒の名前にきらきらネームもとい、DQNネームが多いですね。ネグレクトを母親から受けている児童が、母親のブーツを電子レンジで温めて貪り食うシーンが衝撃的だった。妖怪を倒した後のぬ~べ~の台詞が深いです。
Oct 10, 2014
宮部みゆきさんの時代小説。突然人を襲う化け物。その正体は、悲しいものでした。宮部みゆきさんの時代小説は、読み応えがあるな。中学生がクリスマスイブの夜、屋上から身を投げた。彼の死の真相によって、揺れる学校。暴走し始める悪意。最終巻まで、目が離せませんね。湊作品らしい、女の陰湿さを描いた作品でした。「因果応報」というのが、今回の作品のテーマでしたが、序盤に張られていた伏線が、終章で明らかにされたのは見事だと思いました。X JAPANの元メンバー・TOSHIを12年間も洗脳し、搾取し続けたホームオブハートの残忍な洗脳の手口が、赤裸々に描かれていました。閉鎖された空間で長時間も罵倒され、暴力を受け、人格を否定され、いつしか彼らの言葉が「真実」だと思い込んでしまう様子がリアルで、恐ろしかった。こういった自己啓発セミナーって、どこか胡散臭いと思っていましたが、その実態をTOSHIが明かしてくれてよかった。まだホームオブハートのような団体が存在していて、街頭で勧誘活動をしているのかと思うと、恐ろしいですね・・殺人事件の捜査の為に、ホテルに潜入捜査をすることになった刑事・新田。彼を指導するホテルスタッフ・尚美がいつもお客様の為に何をすべきかということを考えていて、時には新田と衝突しながらも事件を推理していく姿がいいコンビだなぁと思いました。この作品を読んだのは二度目ですが、何度読み返しても面白いです。「マスカレード・ホテル」の続編で、新田と尚美が出会う前のお話です。ところどころに「マスカレード・ホテル」の伏線が張られています。「マスカレード」シリーズ、面白いので続きが早く読みたいです。何だか、もやっとする読後感が残った作品でしたが、女性を乱暴した男(川辺)が最後に自分の罪が周囲に露見してすかっとしました。
Sep 1, 2014
前から気になっていた映画「チョコレートドーナツ」が、今月26日から地元のシネコンで公開されていたので、レディースデーを利用して観ました。ゲイのカップルが、母親から育児放棄されたダウン症の少年・マルコを引き取って育てるというお話です。本当の家族とは何か?無償の愛とは何かを観客に問いかける素晴らしい映画でした。けれど、悲しい結末に思わず涙しそうになりました。未だに同性愛者や障碍者に対する偏見や差別はありますが、映画の時代背景を考えると、今よりももっと激しかったかもしれませんね。何だかマルコが、可哀想でならなかったです。
Jul 30, 2014