器
自分の器が小さい と悩む友人がいる。こちらからしてみれば、本人が言うほど小さいとは全然思わないのだが、本人はそう思い込んでいるようだ。そう思うならそれはそれで仕方ないのかもしれないが、だからといって自分の器の小ささを実感させられてしまった出来事や相手に対して必要以上に我慢しつづけるのもどうかと思う。器というものは少しずつ時間をかけて大きくなっていくものだと思っている。もちろん何かの拍子にふとした心の持ちようで一気に大きくなる場合もあるかもしれないが、それは極めて少数派。器から溢れさせるまいと頑張りすぎるあまり、無理矢理器を大きく見せかけ、反面器の厚さを薄っぺらくさせてしまっては砕け散ってしまうのは遠くない未来の必然。いっそ溢れさせてしまえばいい なんて軽い口調で煽りつつけれど半分本心でそう思っている。それがいい状況につながるかどうかはわからないが、壊れてしまいそうな目の前の必然からは少なくとも今は逃がれられそうな気はする。無責任な立場の人間の発する戯言。