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弁護士・伊藤和子のダイアリー

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2008.07.11
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 洞爺湖の結果に対する私たちのNGOのプレスステートメントをご紹介します
 (長いけれど)
 スーダン・ダルフ―ル問題をやっていた世界のNGOはG8が弱腰な声明を出したので、
とてもがっかりしていましたが、今日のニュースによると、国際刑事裁判所が
スーダンの大統領を戦争犯罪人として訴追する意向を固めたとのビッグニュースが
入っていました。
 すごい!! 勇敢です。現職の国家元首を起訴しようとするとは。
 人権侵害の限りをつくしている独裁者はこれでようやく真剣に考えることになるでしょう。
 政治家が必ずしもいい仕事をできなかった時に、即座に法律家ががんばるなんて、
これはこれで、なかなか素晴らしい展開ではないでしょうか。


http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/07/10/AR2008071003109.html
BREAKING NEWS: Sudan president to be charged by ICC of war crimes - Washington Post
速報:スーダン大統領ICC戦犯として起訴へ:ワシントン・ポスト
Sudan Tribune - Friday 11 July 2008 05:47.
http://www.sudantribune.com/spip.php?article27817
July 10, 2008 (WASHINGTON) ? ワシントン・ポストはスーダン大統領オマール・ハッサン・バシル(Omar Hassan al-Bashir)がジェノサイド(genocide)と人道に反する罪で国際
刑事裁判所(ICC)によって起訴されると言う国連当局筋と外交筋の言葉を引用した。


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プレスリリース
 2008年7月9日                         
 For Immediate Release

Human Rights Now
  特定非営利活動法人 ヒューマンライツ・ナウ
http://www.ngo-hrn.org


 人権分野「G8諸国は、言葉だけでない現実のコミットメントを」
1  G8サミットは、7月8日、政治問題として、ジンバブエ、スーダン、ビルマ(ミャンマー)などに関する人権問題について議論し、ジンバブエに関して政治問題に関する共同声明を採択し、議長総括においてスーダン、ビルマ情勢に言及した。
1) ジンバブエに関連するG8首脳共同声明は、ジンバブエの状況について深刻な懸念を表明し、「ジンバブエ国民の意思を反映しないいかなる政府の正当性も受け入れない」と明言し、迅速かつ平和的に危機を解決するための対話を求めるとともに、いかなる仲介プロセスも2008年3月29日の選挙結果を尊重することの重要性に留意した。ヒューマンライツ・ナウはG8諸国のこうした表明と、国連事務総長の特使の任命に関する新しい勧告を歓迎する。一方、人道的危機に対応するG8の積極的コミットメントに関する言及がなされなかったことは遺憾である。経済制裁に関する論議は、アフリカ諸国の意向や対話促進という目的に照らし、慎重であるべきである。  
2) ヒューマンライツ・ナウは、ビルマ、スーダンの人権状況に関して、議長総括が深刻な人権状況への対処を強くよびかけたことを歓迎する。
しかしながら、議長総括は、G8メンバーとその友国がダルフールへの武器供与を続け、紛争の永続化の原因をつくりだしている状況にも関わらず、ダルフールへの武器禁輸の問題に関して明確な言及を避け、武器輸送停止による和平へのイニシアティブを発揮できなかった。また外相会合で言及されていた国際刑事裁判所への完全な協力呼びかけは今回の議長総括から削られていることも重大な後退である。G8はダルフールにおける人権と平和の回復に主導的役割を果たすチャンスを逸したといえる。
  さらに、重大な人権問題を含むチベット問題に関して、今回G8では、いかなる議論も言及もなかったことは、極めて遺憾である。
3) 声明の文言とは別に、残念ながらG8の人権問題解決のための実際のコミットメントや熱意は、ジンバブエ問題以外、ほとんど感じられなかった。「G8首脳は、2時間足らずのディナー・タイムだけで世界の人権・安全保障・軍縮問題の全てを終わらせてしまった。真に人権問題にコミットし、解決のために行動しようとするなら、議論の時間の欠如は明らかだ。スーダン、ビルマ両国に影響力を有する中国や、アフリカ諸国、インド、インドネシアなどの人権問題解決のためのキーアクターが集まっていながら、開発と気候変動とは別に人権問題解決のための十分な話し合いの機会を持つべきではなかったのか」と、ヒューマンライツ・ナウの伊藤事務局長は指摘する。
  ジンバブエの危機は刻々と進行している。スーダンでは、2003年以降20万人以上の人々の命が失われている。ビルマでは、サイクロンから2か月が過ぎたが、100万人以上のサイクロン被災者が未だ何らの援助を受取っておらず(UN OCHA発表)、1900人余の政治犯(僧侶を含む)が未だに収容され続けている。中国当局が大量に拘束しているチベット僧侶・市民らの状況については不明なままである。
今後、G8は、紙の上での宣言にとどまらず、深刻な人権侵害打開のため、周辺諸国、利害関係者との対話等、平和的なあらゆる努力を連携して強めなければならない。「ヒューマンライツ・ナウは、世界の人権団体とともに、G8諸国のコミットメントを監視していく」と伊藤事務局長はコメントした。
2  テロ対策に関するG8首脳声明は、法の支配、人権および国際法の尊重を確保する、人権尊重について言及したものの、アフガニスタン、イラク、グアンタナモ基地および世界中の収容施設における人権・人道法違反に対する調査とアカウンタビリティ確保に関しては、何らの言及もしなかった。
極めて遺憾なことに、人権侵害と紛争が最も深刻な地域のひとつであり、G8メンバーがこうした状況に重大な責任を負っているイラク情勢に関し、議長総括では何らのコミットメントも表明されず、アフガニスタンでもG8メンバーによる人権侵害については何らの言及もない。
法の支配、人権および国際法の尊重は、枕詞ではなく、現実のものでなければならない。G8諸国の責任は重大である。
3 ヒューマンライツ・ナウは、国際保健に関する洞爺湖行動指針について、必ずしもトーンが強いとは言えないものの、「ジェンダー不平等の軽減、女性のエンパワーメント、女性と女児に対する暴力の削減」の戦略的重要性が指摘されたこと、「G8が、これらの課題に立ち向かうための戦略やプログラムを前進させることを提言する」としたこと、保健関係MDGsの達成のために、リプロダクティブ・ヘルスの必要性が確認されたことを評価する。しかし、これも行動に移されない限り意味はない。
伊藤事務局長は、「私たちは、G8各国がジェンダー平等、女性に対する暴力撤廃、リプロダクティブ・ヘルスへのアクセス拡充のための開発援助政策を戦略化し、主流化し、現実に実行していくことを強く求め、その履行を監視していく」と述べた。
以上
議長総括(外務省仮訳)抜粋
スーダン: 我々は、スーダンにおいて悪化している治安並びに人道・人権面の状況に対する深刻な懸念を改めて表明した。我々は、すべての当事者に対し、和平プロセスに再び関与することにコミットするよう要請する。我々は、引き続きダルフール国連AU合同ミッション(UNAMID)を支持し、諸国に対してこのミッションに支援を提供することを奨励し、スーダン政府がUNAMIDの全面的な展開の迅速化を支援するよう要請する。我々は、ダルフールに関し、すべての関係者が関連国連安保理決議の下での義務を遵守するよう呼びかけるとともに、そうでない場合には国連安保理での更なる適切な行動を支持する。我々は、スーダン及びチャドに対し、既存の和平合意を遵守するよう呼びかける。また、我々は、関係者に対し、2005年の包括和平合意(CPA)を誠実にかつ完全に実施するよう呼びかけ、国連スーダン・ミッション(UNMIS)への支持を改めて表明する。
ミャンマー:我々は、ミャンマー当局に対し、国際援助に対するすべての残存している制限を解除するとともに、サイクロンの被害地域に搬入される援助の透明性を高めるよう呼びかける。我々は、ミャンマーの現在の政治状況について懸念を表明した。我々は、ミャンマーが正統性を有し民主的な文民政府への平和的な移行を促進するよう求める。我々は、ミャンマー当局がすべての関係者を、包括的で透明性をもった政治プロセスに参加させるよう奨励する。この文脈で、我々は、ミャンマーがアウン・サン・スー・チー女史を含むすべての政治的抑留者を直ちに解放するよう呼びかける。我々は、国連事務総長による周旋ミッションを強く支持し、ミャンマーがガンバリ特別顧問と全面的に協力するよう要請する。我々は、ミャンマーが行う実質的な政治的進展に対して前向きに対応する用意がある。
ジンバブエに関するG8首脳共同声明 (仮訳)
11 我々は、ジンバブエの状況について深刻な懸念を表明した。我々は、ジンバブエ当局による組織的な暴力、妨害及び脅迫の結果、自由で公正な投票に適切な状況が整っていないにもかかわらず、ジンバブエ当局が大統領選挙を強行したことを憂慮する。 2 我々は、ジンバブエ国民の意思を反映しないいかなる政府の正当性も受け入れない。  3 我々は、ジンバブエ当局に対し、迅速かつ平和的に危機を解決するために野党側と協力するよう強く求める。いかなる仲介プロセスも、2008年3月29日の選挙結果を尊重することが重要である。   4 我々は、南部アフリカ開発共同体(SADC)、アフリカ連合(AU)及び汎アフリカ議会の監視員により選挙に関する否定的な報告が行われたこと並びにジンバブエで人命が失われていることに対して深い懸念を表明しているAUを支持する。我々はまた、平和と安定を促進するためにジンバブエの指導者に対し対話を開始することを奨励するというAUの要請を支持する。我々は、SADC及びAUを含む地域機関に対し、地域の仲介プロセスの更なる強化を含め、この危機に対する迅速かつ民主的な解決へ向けた強力な指導力を発揮することを奨励する。  5 我々は、ジンバブエの状況の人道面を深く懸念する。ジンバブエ当局は、ジンバブエの最も脆弱な人々の苦難を防ぐため、人道活動及び完全で非差別的な人道支援へのアクセスの即時再開を認めなければならない。  6 我々は、引き続き状況を注視し、危機の迅速な解決のため、SADC、AU、国連及びその他の関連機関と協力する。我々は、政治、人道、人権及び治安に関する状況について報告を行うとともに、政党間の仲介を前進させるための地域的努力を支援するために、国連事務総長の特使を任命することを勧告する。我々は、とりわけ暴力に対して責任を有する個々人に対する資金的及びその他の措置を導入することを含め、更なる手段をとる。





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Last updated  2008.07.12 01:03:48
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