弁護士・伊藤和子のダイアリー

　ここのところ忙しかったので、久しぶりに南の島でしばらく
「何もしない休日」をすごし、昨日から仕事に戻りました。
しかし、とにかく日に焼けたようで、何も言わなくてもみんなに「先生、どこへ
行ってきたの?」といわれる状況。また、ぼーっとしたため社会復帰が難しく、
昨日も今日も気合をいれて、今日はやっと完全本調子になりました。
(人間はある程度ストレスが必要で、「なにもしない休日」はあまり
体によくないかも)。

しかし、昨日から「解雇されそう」「家を追い出されそう」
「残業代を払ってくれない」
など、待ち構えたように大変なご相談が続き(こんなに暑いさなかだというのに!)、
昨今、市民の方々の暮らしが
大変になっている様子をますます痛感します。

一方、今日は、とっても困難ななかで、人権や弱者の保護のために
活動している中国の弁護士さんたち(そのうち、数名はニューヨークやバンコク、
ソウルなどで出会い、親しくなった友人ですが)が、
私たちの団体・ヒューマンライツ・ナウを頼って来日されました。
　日本の人権・公益訴訟について調査・研究を開始され、
公害、薬害、消費者などの第一人者の弁護士たちとのミーティングや法廷
傍聴、地域での法律相談も見学していただく予定です。
　今朝おあいして、中国の新しい時代を切り開こうとする、
みなさんひとりひとりの熱心さにとても心を打たれました。


　そのあとは、日弁連の刑事関係の委員会に参加しつつ、
午後はいつもお世話になっている民主党の今野東議員とご一緒に
議員会館で難民問題のシンポジウムを開催、私の知り合いのチョチョアイさん
(ビルマ女性連盟、日本代表)をはじめとする在日ビルマ人、ビルマ難民の方々に、
ビルマで受けた迫害、そして難民として日本を訪れた後での
日本における非人道的な取扱いについてお話いただきました。
みなさん、「もっと多くのビルマの人々を難民として受け入れて」と
訴えておられ、第三国定住も含めた難民制度の改革の必要性を訴えて
いました。

在日ビルマ人で民主化活動をされている方々にとって
いま一番心配なのは、民主化運動のリーダーであるアウンサンスーチーさんの
健康状態がとても悪いと伝えられていること。少し言葉を交わしただけで
リーダーの無事を祈るみなさんの、願うような想いが伝わってきました。

中国、ビルマ、、、国籍を問わず、自由と人権のために献身的に
活動をされている友人たち-とくに女性-に久しぶりに再会して、
休み明け早々、すごく胸が熱くなり、しっかり気合を入れていただいた
一日でした。