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生徒たちが教室に集合した後、まず最初にこのように話した。
「分かっているとは思うが、皆はここに遊びに来た訳ではない。 何をしに来たのか分かるか?合格するためにここにやってきたんだ。 今から始まる3日間は、合格するためだけに費やす3日間にしなければならない。 受験まで40日を切った今、ここからは精神戦の始まりだ。 少しでも気を抜いた者が落ち、少しでも気持ちが強い者が受かる。 一時も気を抜くことなく、合格することだけを考え行動する3日間にするように。」 先程まで少し浮かれたテンションであった生徒たちの表情が、この話を境に真剣な表情に変わった。 そして、ある保護者の方が、この合宿のためにわざわざ九州は太宰府から取り寄せて下さった合格鉢巻を皆に渡した。 最初、鉢巻を絞めることに照れくさそうにしていた生徒たちだったが、1人が絞めると、次々と鉢巻を頭に絞め出し、結果全員の頭に『絶対合格』と書かれた鉢巻が巻かれた。 そしてそのまま歴史の確認テストに突入した。 合宿の前に、予めこの確認テストの内容と範囲を伝えてある。 ここにくる道中に生徒たちが電車の中で勉強していたのは、このテストの内容だった。 この社会の確認テストを満点合格した生徒から、昼食・休憩に移ることができる。 不合格の生徒は、合格するまで昼食にありつけず、下手をすると昼食抜きという可能性だってある。 1回目のテストで数人が抜け、2回目のテストでまた1人抜けた。 抜けた生徒がホッとした表情で昼食を食べている一方で、まだ教室では合格していない生徒が4回目のテストと格闘していた。 次の授業が始まる時間がどんどんと迫ってくる。 抜けた生徒たちは、まだ合格していない生徒があと何分で昼食を食べに来るかの懸けをしている。 次の授業開始まであと12分となったころ、ようやく最後の生徒が昼食を食べに来た。 話を聞くと、4回目のテストでも1問ミスで合格できなかったが、再試は2日目の夜に行うということになったと言う。(結果的に3日目の朝に合格できた) 悔しそうな表情で急いで昼食をかき込んでいた。 昼食の後は、入試英文法100問特訓を2時間ぶっ通しで行い、10分の休憩を挟んで国語の入試演習を1時間30分これもまたぶっ通しで行い、10分の休憩した後に理科の地学を1時間40分ぶっ通しで特訓するという、合宿1日目にしていきなりの強硬スケジュールで、ふと気がつけば外は真っ暗になり、19時を少し回ったところだった。 19時から、待ちに待った夕食タイムだ。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 13, 2010 11:01:23 PM
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