テーマ:西海国立公園(208)
カテゴリ:Goto Islands
上五島航路にはフェリーの他、次のような高速船が就航しています。
昔日のフェリー船のみ就航の時代と違って所要時間が半分以下となって便利となり、十分日帰りで往復することが可能となりました。 航路 :長崎~鯛之浦(上五島) 船名 :ウォータージェット推進 えれがんと2 総トン数:131トン 航海速力:34ノット(時速63km) 旅客定員:230名 船会社 :五島産業汽船 航路 :長崎~奈良尾(上五島) 船名 :ジェットフォイル ぺがさす2 総トン数:163トン 航海速力:43.0ノット(時速80km) 船会社 :九州商船 航路 :佐世保~有川(上五島) 船名 :通常高速船 たいよう 航海速力:30ノット(時速56km) 船会社 :九州商船 この写真は鯛之浦港に停泊中のえれがんと2号で、如何にも高速船らしい流線型の形状になっています。 しかし、離島航路の採算性は難しい様で「えれがんと2号」の後ろに見えているのは総トン数300トンの「ビッグアース2号」ですが、今年から運行中止となりました。 西海国立公園にあって風光明媚、カトリック教会も多くある上五島も夏の観光シーズンは良いのでしょうが、離島の人口過疎化が通常時の乗客率減少に拍車を駆けているようです。 有川航路でも、従来就航していた総アルミ船体の高速船「シーグレース号」が、やはり今年から中止され、小型の「たいよう号」に変更されたのです。 やはり近年の漁業不振から、地場産業が漁業中心ですと地域活性化は難しく、観光立地・国境に近いことを利用した貿易振興などが必要かも知れません。 長崎県の教会群をユネスコ世界遺産にしようとする動きがありますが、それが活性化への契機になれば良いなと思っています。 そんな中、小笠原TSL就航絶望のニュースが読売新聞で再度取り上げられていましたが、結論的には離島航路の商業採算性に否定的と判断された様です。 国策として約115億円を投じて開発・建造された世界最高速の大型客船「テクノスーパーライナー(TSL)」について、国土交通省と東京都は、今年11月に予定していた小笠原航路(東京~父島)への就航を断念する方針を固めた。 海運会社が原油の高騰で採算の見通しが立たないとして同船の運航に二の足を踏む中、同省と都は赤字が前提の公費助成は不可能と判断した。“夢の高速船”は実動も見ずに廃船となり、財政投融資資金などで賄われた巨額の建造費が無駄になる可能性が強い。 TSLは船体をホーバークラフトのように空気圧で浮かし、大型船では世界最高速の時速約70kmを実現。今年11月、片道約1000kmの小笠原航路に就航する予定だった。しかし今年6月、船を所有する政府系企業とリース契約を結んでいた「小笠原海運」が、昨夏以降の原油高に伴う燃料費の高騰から、年約20億円の赤字が見込まれるとして、契約破棄を通告した。 このため、国交省造船課と都は、計50億円でTSLを買い取り、小笠原海運へのリース料を年約8.5億円から2億円前後に引き下げることを計画。それでも見込まれる年10億円程度の赤字は、新規の補助金を設けて補てんする見直し案を検討した。だが、財務省が「助成額が大き過ぎるうえ、抜本的な解決になっていない」としたほか、国交省内にも反対意見が強く、造船課は今月中旬、来年度予算の概算要求に見直し案を盛り込まない方針を都に伝えた。 小笠原海運や同社の親会社の日本郵船は「助成が受けられなければ、裁判になっても契約はしない」としており、同社側による運航中止は決定的となった。 テクノスーパーライナー(TSL)はホーバークラフトの様に空気浮力し、推進はウォータージェット推進となりますが、空気浮上に動力を要しますので経済性はかなり限定されます。 ホーバークラフトも一時は、瀬戸内海、九州大村湾、先島諸島などで導入されましたが、経済性に問題が多く、今では大分空港発着1航路となってしまっています。 小笠原テクノスーパーライナー(TSL)の日記はこちらにもあります お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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