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テーマ:映画館で観た映画(8407)
カテゴリ:すてきな本や映画の話
バットマンがなぜバットマンになったか。それはあまりにも有名な
エピソードなんだけれど、そこにこだわって、ブルース・ウェイン という人間を描いたドラマは、今までなかった。 ティム・バートン監督作品の「バットマン」「バットマン リターンズ」は、 バットマンの「心の闇」を描き出していたけれど、それでも、 ブルース・ウェインがバットマンになるまでの長い日々は、 描かれていなかった・・・。 その映画的「空白の日々」に焦点をあてて、ティム・バートンの アメコミ的ゴッサムシティーをよりリアルな街に、ブルース・ウェインを 完全無欠のヒーローではなく「人間」として描き尽くしたのが、 「バットマン ビギンズ」。 映画を見慣れたおとなの鑑賞に耐える、クオリティの高いドラマでした。 ![]() ネットに落ちていたポスター画像を集めてみましたが、どれもこれも、 明るい正義のヒーロー感が全然ないですよね~ 暗い、怖い、威圧的、内証的・・・。 ◆・・・◆・・・◆ ブルースが両親の強盗殺人を目撃してから、バットマンになるまでは、 約20年。この20年の軌跡を、主に大学時代以降から、ていねいに 描き続けていきます。 両親が健在だった時に植え付けられた「コウモリ」への恐怖感、 そして、両親の死後さいなまれ続ける「両親の死は自分のせいだ」 という罪悪感、犯人への憎悪、そして、悪の本質を知りたいあまりの 放浪の旅。 7年間の極秘修業時代に得た師弟愛。戦う術(すべ)。精神力。 それをもってしても超えられなかった「弱さ」「脆さ」。 絶対正義の裏に潜む独善性。 これらを順を追ってていねいに描くことで、バットマンが超人ではない 1人の人間として、リアルな存在感を持ってくるんです。 それは、悪役陣も同じです。バットマン名物の「怪人」は、 このストーリーには登場しません。 悪役も、人並みはずれた技や科学力や意志を持ってはいるけれど、 やっぱり「人間」なんですね~。 アルフレッドが、人間味あふれた最高の執事であることは、 どのバットマン映画でも共通です。・・・バットマンを見るたび、 うちにもアルフレッドがいたらなあ、と妄想します(笑) そして、本作で新登場の技術顧問役・ルーシャスに拍手を! アルフレッドがいっくらそつのない執事でも、科学技術に 精通してる感じじゃないんですが、彼の登場で、バットマンの 装備やメカのそれぞれが、より説得力のあるリアリティで 実感できるようになりました。人間的にも、もう1人の アルフレッドって感じ? とってもいい味です(^^) ◆・・・◆・・・◆ 修業時代のブルースが師と仰ぐのは、デュカード。 俳優さんが「スターウォーズ・エピソード1」に登場した オビ=ワン・ケノービのお師匠さんなこともあって、 シーンや台詞、表情のひとつひとつが、スターウォーズの オビ=ワンとアナキンの関係につながっているような気がします。 ・・・先週末、先々行で「スターウォーズ・エピソード3」を観たから、 かなりリアルにつながっちゃいました(^^; 「エピソード3」ではあまり描かれていなかった師弟感に漂う 独特の感情、正義と悪それぞれの二面性・独善性。 どちらに組みすることが正しいかで揺れる心・・・。 そんなところを思いっきりていねいに描くことによって、 人間ドラマとしての「バットマン ビギンズ」が、より深い 味わいになっていきました。 でも、スターウォーズを全然観てなくても、バットマンの 設定を知らなくても、これは「始まり」のストーリー。 予備知識なしで、思いっきり楽しめるいい映画です♪ 渡辺謙は、出番は少ないのに、強烈な印象を残します。 あのものすごい「目力」ったら! ・・・ボリュームマスカラなんて、彼の足元にも及びませんね(^^; ◆・・・◆・・・◆ 上映が終了した時間は、午後9時頃。 朝9時から延々とやっている「スターウォーズ一気見」の、 「帝国の逆襲」終演とほぼ同時間でした。 スモーキングスペースで一緒になった人に、あと1話、がんばって くださいっ!と、思わず声をかけてしまいました(^^; お疲れさま~!でも、人間ドラマなら(エピソード3より)こっちのほうが ずっと上よ♪ とは・・・さすがに言えなかったけどね(^^; 「エピソード3」のあとに「バットマン ビギンズ」を見て正解でした(^^) 「エピソード3」で思いっきり突っ込みたかった「アナキン。あなたが そうなるには、もっともっと葛藤とかいろいろあったでしょっ!」が、 これで一気に解消できました♪ ■バットマン ビギンズ・公式サイト (windowsはエクスプローラ6以上、Macはサファリでないと見れません) ◆・・・◆・・・◆ アメコミの色彩を大胆に取り入れつつ、キャラの持つ暗さや 不可解さ、変なトコロにスポットを当てた、ティム・バートン版 バットマンはこの2作です。アメコミ色彩とは言っても、派手さで なく、その裏にある闇の暗さの色彩&心理演出が、さすがなのです♪ 続く3作目、4作目は、このティム独特の世界観をなぞっただけ。 表面だけ真似しても、ティムの後継にはなれないんですよね(^^;
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