ミニコミ　「志」

2009.1.24.原総一郎４８歳、突然脳溢血で倒れ、永眠された。
昨年「ネットデイフォーラム2007inよこはま」を一緒に創った。
実行委員会の事務局長を引き受けてくれ、
実行委員みんなが気持ちよく動けることに全力をかけてくれた。

原さんがNPY（ネットデイプロジェクトよこはま）のメンバーになってから、
ネットデイは市民に大きく広がっていったような気がする。
印象的だったのは、
毎年新しくネットデイをやる学校の先生方と保護者、地域のために、
ネットデイフォーラムというイベントを創ったことだ。
中でも、上大岡のオフィスビルでやった時、多くの先生、市民に
ネットデイが認識され、広がっていく原動力になったのを感じた。
その後も、教文ホールや杉田劇場などで開催されたネットデイフォーラムは、
原さんの力なくしてはできなかった。
「ネットデイフォーラム2007inよこはま」はその集大成だ。
横浜市内の学校のネットデイがほぼ終わり、
今度はその校内LANを使ってどんなことができるのか、
全国の先進的な取り組みをしている先生達を横浜に呼んで、
実践を紹介してもらおうという企画だ。
その教育イベントを先生でもなく、行政でもなく、企業でもなく、
ネットデイボランティア、つまり市民の側から創り上げてしまうという
一大イベントだ。
しかも会場は、パシフィコ。2日間。
原さんは、その事務局長だ。

毎週木曜日が、実行委員会の定例会の日だった。
関内のZAIMで実行委員会をやりながら、市民活動のいろいろな役を引き受けていた原さんは、
あっちの会でも、こっちの会でも引っ張りだこだった。
そこにいなくても存在感があった。
終わって、楊州商人のラーメンを食べていると、必ず原さんはやってくる。
原さんの好きなのは「黒酢ラーメン」。
僕も原さんに誘われて「黒酢ラーメン」のファンになった。

みんなが準備で目一杯になっている直前、全国の先生の実践が載った大会冊子づくりを
原さんがギリギリまで著作権や肖像権のチェックをして、徹夜を続け、印刷屋と交渉して
作り上げてくれた。そういう人だった。

いつも身近にいてくれて、相談に乗ってくれて、笑顔でサポートしてくれる
そんな原さんが、突然いなくなるなんて信じられなかった。

訃報と同時に、密葬ということを知った。
すぐにでも駆けつけたかった。
事実をこの目で確かめるまで、信じたくなかった。
もし、事実だったとしたら、
みんなで泣きたかった。
それぞれの原さんを持ち寄って、自分の知らない原さんのことも知って、
原さんを自分の中に残しておきたかった。
みんなで原さんを共有したかった。
原さんのことを語って、いっぱいいっぱい泣きたかった。
泣ける場をつくってほしかった。
一度思いっきり泣いて、泣くことで潔斎しないと次にいかれない自分だった。
家族にはいろいろ事情があったのだと思うけれど、
僕にとって、そして多くの人たちにとって、密葬はつらかった。
今もその思いを引きずっている・・・。


たまたま校長と車に乗り合わせ、その話をした時に、
「僕が現職で死んだら、学校の体育館を貸してくださいね。」とお願いした。
「僕の死を無駄にしないで、みんなの出会いの場にしてほしいから。」