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2017.02.27
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カテゴリ:小説



疲れたら 休んでていい
ぐずぐず だらだらしてていい
前向きに生きれなくともいい
何か社会の役に立たなければなんて思わなくていい
世の中のお荷物だなんて感じなくていい
できないからと、老人は恥じることはない
いつか 病がそっと包み込んでくれて
優しく、いいところへ連れて行ってくれますよ

 四十五十は洟垂れ小僧、人生は60過ぎてからが楽しいもんだよ、なんてね、強がりを言う年寄りがいるが、へっ、歳を取っていいことなんざありゃしねえよ、60で還暦、70で古稀、80で傘寿、90で卒寿、100で紀寿のお祝いなどと、はしゃいでみても、ふんっ、何が目出度いものか、身体も頭もだんだんに弱って、棺桶に片足突っ込んだまま、未練がましく命を繋いでいるだけのことだ。

 世間様に同情されて、迷惑がられて、日々を過ごすってことが歳を取るってことなんだ。目は霞み、歯は抜け、髪の毛は薄くなり、屁は漏らす、小便は漏らす、ついでに大便もとくる、膝が痛い、腰が痛い、肩が痛い、血圧が上がり、血糖値が上がる、体のあちこちが痛み、血管が詰まりはしないか、癌ではないかと怯え、判断力は鈍り、体力も記憶力も衰え、疲れやすく、頑張りもきかない。おまけに身体のあちこちに染みが浮き出て、張りのない汚い肌になって醜態を晒すだけのことだ。

 お姉ちゃんよ、間違っても、、80歳の老人を掴まえて、
「おじいちゃん、元気ですね、とてもお若いわ、80歳になんて見えない、人生まだまだこれからですね、青春とは年齢なんかじゃありませんものね、心の持ちようですよ、これからも、頑張って、溌剌とした人生を過ごしてくださいね」
 なんて、腹にもないお世辞で、爺さんをおだてちゃいけねえよ。爺さん、股間の道具の方は、ちょい漏れの小便以外は役立たつだが、助平心だけは元気なものだから。
「姉ちゃん、ありがとよ、人生これからもう一度青春よ!今度一緒に混浴の温泉にでも行こうか、かっかっかっかっ」と、嬉しそうに笑ってみるのが精一杯。

 特定検診などという健康診断を半ば強制的に受けさせられ、
「この頃疲れやすいのです」などとうっかり言うものなら、やれ、血圧が高い、コレステロールが高い、血糖値が高い、太りすぎ、運動不足、
塩分、糖分は制限し、酒は一日一合だけと、通告される。
 追い打ちをかけるように、人間ドックで検査したほうがいいなどと、勧められ、嫌々大きな病院に行かされる。大病院の待合室、うへっぃ、すさまじい患者の行列、みんな病気持ち、それもやっぱり年寄りが多い。

 内科、外科、整形外科、尿検査、血液検査、胃の検査、腸の検査、レントゲン、一日がかりのたらい回しで、検査を受け、薬をいっぱいもらって、飲んで、塗って、貼って、だからといって病気がよくなるわけでもねえんだ。
 内臓が悪いですね、運動不足ですね、太りすぎですね、旨いもの食いすぎですよ、などと言われ、精神的に追い詰められ、行きはよいよい帰りは病人、かえって体調が悪くなることもしばしばだ。
 病気をもらってくることさえあるから病院は要注意だってえの。なんでぃ、金と時間を使って、悪いところを指摘されただけで、ちっともいいことありゃしねえ、と、愚痴をこぼして病院への恨みつらみをぶつぶつ言ってたら、「山口さん、いい診療所がありましたよ、陽の当たる丘の上の診療所です。私はその医者に救われましたよ、、もう、ここの大学病院は卒業です。大卒ですよ、はっはっはっ」と、80歳は過ぎているだろう、渡辺さんに言われた。

(つづく)


作:朽木一空


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Last updated  2017.02.27 10:25:24
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