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カテゴリ:みつめるもの
屋久島シリーズも今回で終了します 帰宅してからずっとふぬけ状態の私は、やる気も根気も消えてこもっていました。気持ちは下降して、聖地あたりなのか思いっきり日常に戻るためなのかやたらとお腹がすき(屋久島にいる時も食欲ガンガンでした)特にフライドポテトを食べまくり、がぶがぶ水を飲んでいました・・・どうしたんだ私(笑) 一昨年、初めて宮古島に行ってお祭りに参加した後は声が出ないまま、深い夢の連続でした。いろいろ違って楽しいです また、ギフトとして、過去との葛藤の蓋をはずされて、それも持ち帰りました(笑)正直うんざりですが、ま、しゃ~ないかと。 そう、自分の中に残っているから出てくるだけ。あるものしかでない! それがわかっているから、腹が立つ! 何度も何度も、そうして何度も生まれ変わる私たちは、そうやって浮上してきた不浄(古くてもうお役目を終えたもの)を解き放つために、もう一度その場面を再体験します。 今回はどっぷりでしたが、それも今日まででお仕舞いです。私の中にうつされた白谷川のあの美しい急流に流させていただきました。感謝をこめて・・・ 本日は新月。そして旧暦の新年が始まる日です。 一区切り! 今朝目覚め、やっと力がぬけて一息つけました 今回、旅の前から「千」という言葉が気になっていました。 「千と千尋の神隠し」を見直したり、千にまつわる話もシンクロでどんどん現れて、「千尋」の意味やら、大相撲で優勝した「白鵬」の「鵬」は鳳凰で、翼が三千里の大きさとか、屋久島の「千尋の滝」から「千と千尋・・」の名前がつけられたとか。 ずっと、何が起きていて、私の役目はなんだろう・・・と耳を澄ませていました。 自分の泊まった部屋は162号室でした。 何故か向かいの部屋は だから、4日間いつもドアを開けると、「千尋」が目に飛び込んできました 2日目の晩に温泉に入っていて、祈りや瞑想や龍笛を吹くのではなく、とっても具体的な言葉がぽんと浮かびました。 「三千回のありがとうを伝える」 ああ、そうだったのか~ならば話は簡単です。うきうきしてきました 翌日の白谷雲水峡を歩きながら、景色や内的な思いにしばしば中断しながら、指折り数えました 「ありがとう・ありがとう・ありがとう・・・」 島に、水に、木々に、岩に、土に、苔に、空に、海に、鳥に、鹿に、守ってる人々に・・・・ この日。屋久島で年に2~3人あると言う遭難した方がおられ、よりによってこの白谷雲水峡で迷われて3日目と聞きました。 だから道中、捜索救助隊の方々とすれ違い、ヘリコプターは森の上を飛び、帰りは家族の涙まで見るという状況でした。 一時期は騒然とした雰囲気の中でしたが、私たちは前夜に降った雨が、ヒノキ苔からまるで今、生まれたかのようにポロポロこぼれ落ちる様に感嘆し、流れる水を味わい、ヤク鹿や鳥のさえずりに耳をかたむけ、ガイドさんの不思議体験を聴きながら山小屋でおむすびをほおばり、この時間を堪能しました。 ただ、今この瞬間に、同じ場所で遭難している方がいる・・・という事実は私の心にひっかかり続けました。 人はそれぞれがそれぞれの道の過程を歩んでいる。きっとこの状況にも意味はきちんとある、とわかっていますが、気になったのはこのタイミングでした。この交差の仕方はなんだろう・・・東京からひとりで来て森に入ったという30代の男性、まったく知らない人のことを思い、この時間を味わいつつも、どこかの木の影に倒れているのではないかと、時にそちらへの神経も向きました。 お試しだったのかもしれません。 そして、木々に囲まれた谷底で龍笛を吹きました。白谷雲水峡へのご挨拶と、その男性に向けて「ふるさと」を。 手がかじかんで音は下手っぴでしたが、届けばいいな・・・と念じながら。出来るとすればこれが私の精一杯のおしごとでした。 彼は翌日、私たちが帰宅した後に無事救助されたと聞きました。一緒に旅した友人と、よかったね~と喜び合いました。 さて。 山中と温泉の中で、計三千回のありがとうを唱え終えました 今回の私へ届いた「千」は、おそらく「線」です。 今ある限界を超えて行く、「一線を超える」意味です。 三千は、線を三つ超えること・・・どんどん越えていく。果てしなく越えていく・・・三千世界とは、この世のすべてのことです。 三千回の「ありがとう」を島へ伝えることの意味はわかりません。 しかしそれで万事よしということはわかります。あとはよきにはからえ~てなもんです千年、万年単位の流れの中にいる屋久島におまかせします ただ、私ははっきりとイメージします。 きっと何かが燦然(三千)と輝きだしていることとをそして、はらはらと限界を越え、境界がくずれていく様を・・・それは、卵の殻が内側から砕けていくかのようです。 最終日、ガイドさんが「縄文杉に負けない素晴らしい杉がある」と紹介していただき、早朝に訪ねたのは『紀元杉』でした。 樹齢三千年。ぴたりと符号が合いました 帰宅した私が呆けてまくっていたのも、お役目がおわったからでしょう。 ほっ そんなこんなで遭難騒動もトラウマも絡みながら、壮大な杉たちとみずみずし苔と美しい水の島、屋久島のお話は今日でお仕舞いです。 また本日から新しい月が、年が始まりますもの。 長々と、この屋久島シリーズにおつきあいくださった皆様に心から感謝しますと共に、あらためまして本年もよろしくお願い申し上げます お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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