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再出発日記

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2006年08月26日
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カテゴリ:旅の記録
12月の旅の記録の続きです。すみません。いつかは完成したいと思っています。
昨日Under the Sunの発掘屋さんが「磐井の乱」について詳しい解説を書いていました。今回の記事はその「乱」が中心的な内容になるので、その記事に詳しいことは任せて、私のほうは独自の感想を載せて、旅行記の続きにしたいと思います。

12月21日(水)5日目 柳川~熊本~久留米
朝柳川を散歩して熊本に向かう。柳川は水郷の町である。歩いてみて、この程度の水郷なら全国どこでもあるのではないかと感じた。ここのいい所は温泉もあるということと、町の中にこういう昔の雰囲気が残っているところだろう。
05121726九州への旅 376.jpg

山鹿市古代の森に9時30分に行くと、ちょうどチプサン古墳の案内を10時からしてくれるという。新人のガイドさんだったので、全然要領は得なかったのだが、ともかくも普段は閉めてある石室を見ることができたのはラッキーだった。それにしても不思議な装飾古墳だ。幾何学模様と円と王冠をかぶった人物像。6C初頭、磐井の乱(528)に味方した豪族の墓だといわれている。写真は古墳の前にある装飾壁画のレプリカ。
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磐井の反乱について俄然興味がわいてきた。磐井は大和朝廷により鎮圧させられるが、日本書記では、その際古墳に立てられていた埴輪の代わりの石人はことごとく壊されていたという。それなのに磐井の墓は九州最大の前方後円墳(この形は大和の体系に入った印しだと言われている)で、しかも磐井の部下の墓チブサン古墳も前方後円墳で、それなのに大和の文化と対立する石人を立てたり、装飾石室を作っている。「中身は大和に抵抗しているように見えるがどうしてそれが可能だったのか。」
…………この旅はあくまでも、弥生時代を訪ねる旅なのですが、その時代から300年後の九州のこの地方に対してむくむくと「疑問の嵐」がわいてきました。

ところでチブサン古墳隣で車の中地図を見ていたら、警官に職務質問されてしまった。「何かその方面のご研究されているのですか」「いいえ。単なる趣味です(キッパリ)」うーむ、職務質問これで二回目。そんなに岡山ナンバー独り旅というのは怪しいですか?(←充分怪しい)後で考えると、この時期、幼児誘拐殺害事件の真っ最中ということもあり、寝袋を車後方に積みながらひとりで男が旅しているとそりゃあ怪しいわな。警察官というのは抜け目がない。一人は私と世間話をしながら時間を稼ぎ、その間にもうひとりは車のナンバーを本部に問い合わせていた。「すみません。車検証も見せて貰えませんか」なんと本部に問い合わせても私の車が登録されていなかったらしい。何しろ「新車」なので、情報が行っていないのだ。車検証を見せて何とか誤解を解いた。(←ホントに解いたのか)それにしても「ご研究されている方ですか」という言葉はこの旅で何回聞かれただろうか。人は普通の観光地に数人で行くことしか「旅」とは思っていないのだろうか。

装飾古墳館でさまざまな装飾古墳を見たあと、弥生遺跡、方保田東原(かとうだひがしばる)遺跡に行く。途中でこの旅で初めてラーメン以外の昼食を食べた。揚げたてのてんぷらを出しくれる定食。750円。(店の名前失念)美味しかった。

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遺跡の中にある山鹿市埋蔵文化センターの職員の方に倉庫まで見せてもらって説明を聞いた。方保田東原遺跡は弥生時代前期から古墳時代前期にかけて35haも広さがある国指定遺跡。菊池川流域の田んぼの中にあった。

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倉庫の中にあったビールジョッキ型土器です。ビールが飲みたくなりますね(^-^)方保田東原遺跡はまだまだこれから発掘、分析がされるところです。期待したい。

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写真は磐井の墓であることがほぼ確定された岩戸山古墳です。石人は現在のところにはなかったそうですが、この古墳を守るようにちゃんと作られています。なぜ大和政権にたてついたものの墓がこんなにも大きい墓として、しかも前方後円墳として作られたのか。

発掘屋さんは「一般にヤマト王権による集権化の最後の大仕事が、この対磐井の争乱であったと云われ、また日本が最初に経験した“戦争”であったとも云われています。」と書かれています。倭国争乱は「戦争」ではなかったかどうか、という疑問は残るのですが、この事件によってヤマト王権の中央集権化が大いに進んだことは同意したいと思います。それでは、なぜ中央集権の象徴である、前方後円墳がこれほどまでも、全国の規範から外れていて、しかもそれをヤマト王権が許していたのか、という疑問ですが……
私は山鹿市の埋蔵文化センターの職員、岩戸山古墳資料館の人に同じ質問をして、何となくわかりました。「それだけ磐井の勢力が強かったこと」ということなのです。言い換えれば、次のことが言えるのではないでしょうか。「大和朝廷は磐井一族を根絶やしにはしなかった」。ーここに至りやっと私は弥生時代でもないのにこの時代にひっかかった理由がわかりました。「日本の戦争は決して敵を根絶やしにはしない(例外は信長と三光作戦)」弥生時代より始まったとする私の「説」はここでも補強された(^_^;)わけです。






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最終更新日  2006年08月26日 11時00分44秒
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