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カテゴリ:旅の記録
この前の土曜日、電車で福山に行った。雨の日だった。倉敷駅前には雨の日になると250円が200円になるたこ焼き屋がある。 何も調べずに行ったのだが、結局博物館めぐりになってしまった。福山駅前には福山城があり、その周りは文化スポットとして博物館、美術館が集中していて、とっても便利です。 今まで二回ほど来た事はあるが、今回初めて訪れたのがこの福山城博物館。幕末の名老中阿部正弘を輩出した藩だったということを実は初めて知った。 宮本常一の「旅の10か条」に倣ってとりあえず一番高いところに登る。映画「一命」でも描かれたが、福島正則の雄藩だった広島は徳川家光の時代に武家諸法度違反という言いがかりをつけられ、転封を命じられる。その後にこの備後の地に来たのはやがて水野忠邦を輩出する水野家。そこも転封。やがて徳川家の譜代大名阿部家が1658年から1871年の200年以上を治めることになる。そういえば、岡山も宇喜多秀家の時代から池田の時代へ、昇格と降格の大名人事があった。江戸時代の幹部もなかなか辛いね。福山城は典型的な平城であるが、北に小山を抱えて二重の濠を抱えたなかなかの要塞の役割をももっていたらしい。天守閣から駅方面を眺める。 ここも初めて来たが、ふくやま文学館はいわば、井伏鱒二文学館と言っていいほど井伏の資料が充実していた。興味がないので、すらりと終る。 ここも初めて。文学館の北側に福山市人権平和資料館がある。数少ない平和資料館の一つだ。公共施設らしく、どうもイマイチ無駄に広い。二階は同和資料館となっているが、もっと「人権」を幅広く展示すべきだと思った。 さて、三回目の広島県立歴史博物館だ。前回はサラッと流した考古展示物をしっかり見ようというのがテーマだったが、やっぱりイマイチのものばかり。貝ヶ原遺跡の特殊器台「形」土器というのがあった。弧帯文様は既になく、埴輪に移る直前のように感じられた。 此処の見どころは、なんといってもかんといっても、草戸千軒遺跡の実物大復原展示である。洪水によってタイムカプセルになった遺跡で、この展示は650年前南北朝の初夏の夕暮れの市場に焦点を当てているという。この遺跡によって、中世の姿が農村の風景から、世界的に貿易をする中世都市に変化したという意義がある。 下駄職人の家である。ここの展示だけは写真撮影がオーケーだった。 ジオラマだ。室町と言っても、現代の田舎の風景とほとんど変わらない。さて、つぎはふくやま美術館だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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