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再出発日記

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2012年07月17日
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カテゴリ:洋画(12~)
6月に見た映画は全部で7作。
全体的に力作ばかりだった。毎年6月、つまり春休みと夏休みの端境期に好い映画がやってくる。

7日(木)inMOVIX倉敷
『ミットナイト・イン・パリ』
いっとき、ウッディ・アレン映画を寅さんの代わりにしようと決意した事があった。毎年毎回失恋して終わるので、癒されると思ったからである。しかし、試みは失敗に終わった。所詮ニューヨークのブルジョワ知識人と自分とでは住む世界が違うと、悟ったからである。

そうは言っても、日本の某喜劇監督よりは、よっぽどこちらの方が好みではある。可笑しくて哀しくてチョット人生の機微を見せてくれる監督の作品をこれからも観て行きたい

9日(土)inシネマクレール
「別離」
イラン映画ではあるが、戦争や貧困の話ではない。宗教がバックボーンにあるが、多分どの国でも共感し得る所がたくさんある。だから、ゴールデングローブ賞&アカデミー賞で外国映画賞を獲ったのだ。普遍的な「家族」の話である。
* 監督、脚本:アスガー・ファルハディ

ミステリー的な要素もあるから、最後まで目が離せない。イラン独特の宗教生活と男性社会を折り込みながら、まさかの法廷劇に移っていく脚本は流石です。ふた組の家族は、一方は進歩的、一方は貧困層、対象的なようではあるが、相手を嫌いじゃないけど上手くいっていない様子が良く描けていた。そして、なんと全員少しづつ嘘をついている!全ては愛する人を守るために。全ては自分のエゴと弱さのために。

前作「彼女が消えた浜辺」は見逃した。今度観てみようと思う。アルツハイマーのお爺ちゃんが喋らなくなったのは、もしかしたら「演技」だったのかもしれないね。

11日(月)inシネマクレール
「ポエトリー アグネスの詩」
詩作教室の先生は「今、詩は死につつある」という。しかしながら、ソウル郊外でまだこのような詩の朗読会が盛況を博していること自体、日本と「水準」が違うということが分かる。

66歳のミジャも、中学三年の孫も、娘アグネスが同級生に乱暴を受けて自殺してしまった母親も、みんな言葉に出来ない想いを抱えている。

ミジャや詩作教室の生徒たちは、一様に詩作は「難しい」という。呟く様に俳句や短歌をものにする我々にはまた違う次元の「言葉」が彼の国にはあるのだろう。聖書は神との約束であり、それとの葛藤を前作「シークレット・サンシャイン」で描いた監督は、今度は「主体的」に紡ぐ詩によって、自分と世界との葛藤を、あらゆる美しさ、醜さ、移ろいゆくもの、確固としたものとの葛藤を描こうとしたのであろう。

最後の場面をどう捉えるかは、観客に委ねられてはいるが、私はミジャの採った行動はひとつしか無いと思う。


監督・脚本:イ・チャンドン
出演
ユン・ジョンヒ:Mija
イ・デヴィッド:Jongwook
キム・ヒラ:M. Kang
アン・ネサン:Kibum's father
パク・ミョンシン:Heejin's mother

14日(水)in TOHOシネマズ岡南
「外事警察 その男に騙されるな」
国際テロを未然に防ぐためには法を侵すぎりぎりまであらゆる手段を使い、時には民間人まで引きこむ、日本のCIAとも言われる諜報部隊・外事警察のベールに包まれた姿を描くサスペンス。麻生幾の『外事警察 CODE:ジャスミン』(NHK出版刊)を原案としている。監督はドラマ『ハゲタカ』の演出で注目された堀切園健太郎。

徐昌義が「その男」住本に云う。「思い出した。その目を見た事がある。公安が人を騙す時の目だ。何が目的だ?国益か?」住本はすべての希望が潰えそうになっている状況で、韓国のI公安に行動原理を聞かれる。「俺は人と人との信頼を信じたいだけだ」。絶体絶命の場面で、果たしてそれを言うのか?とは思う。しかし、それはもしかして、彼の本音だったのかもしれない。民間人をもスパイに利用し、味方をも騙し、上司の国益のみに振り回される状況からをも逸脱し、手段を問わずに彼が守ろうとしたものは、その時点での最大のテロ行為を防ぐこと。多分この一点であり、それは、「国益」や「家族の絆」をも超えてだれをもが、信じる事の出来る「大義」である、と彼は人間を「信頼」しているのだろう。
それは、「神の居ない国」日本で、あり得るべき男の生き方なのかもしれない。

尾野真千子の久しぶりの映画出演ということで、期待したのだか、住本を相対化する役割しか持たされていず、ちょっと甘ちゃんで、残念だった。真木よう子は良かった。最後のセリフなんて、彼女の人生がよく現れていた。見事なのは、田中泯である。最後の最後で、住本の嘘を見破ったのは当然としても、そうではないかもしれない状況で、よく思いきれた。という様な役を存在感持って演じ切った。

ちょっと見応えのあるサスペンスだった。「ハゲタカ」もこれ位の水準でやってくれたら良かったのに。

渡部篤郎:住本健司
キム・ガンウ:
真木よう子:奥田果織
尾野真千子:松沢陽菜
田中泯:徐昌義
イム・ヒョンジュン:
北見敏之:金沢涼雅
滝藤賢一:久野秀真
渋川清彦:森永卓也
山本浩司:大友遥人
豊嶋花:奥田琴美
イ・ギョンヨン:
キム・ウンス:
パク・ウォンサン:
遠藤憲一:倉田俊貴
余貴美子:村松久美
石橋凌:有賀正太郎

14日(水)in TOHOシネマズ岡南
「道 白磁の人」
林業技師として朝鮮半島に渡り、多くの荒れ果てた山林を生き返らせ今でも敬愛され続ける浅川巧の生涯を描いた江宮隆之の『白磁の人』(河出文庫)を映画化。監督は高橋伴明。

この日、偶然にも二つ、日本映画でありながら韓国語が半分くらい飛び交う映画を観た。「外事警察」と本作である。どちらの映画にも「このチョッ○リが!」という言葉が出て来る。「外事警察」では、説明も無くカタカナで出て来たが、本作では「く○日本人」と訳していた。これは日本人の蔑称。豚足のチョッパルに人を意味するイがついてチ○ッパリ(豚足人)とのこと。これは足袋をはいて下駄とかわらじをはく日本人の足を豚足に例えてのことだそうだ。

大体に於いて、日本人が韓国との摩擦を描く時、努めて公平に描こうとする。韓国映画では、そういう映画はなかなか作られない。そういう意味では、この前のオダギリジョーが主演した「マイウェイ」は貴重だった。日韓共に転けてしまったのは、もしかしてものすごく残念なことだったのかもしれない。

この映画は、「マイウェイ」ほど金をかけて居ないので、なんとか採算が取れるのではないか。質は悪く無い。「自虐史観だ」と嫌韓派は言うかもしれない。しかし、努めて公平な事実のみ描いている。唯一オーバーなのは、威張り散らす軍人のメイキャップが少し歌舞伎調になっていることであるが、わかり易くする為に仕方なかったのだろう。

巧の母親役の手塚理美は朝鮮人の葬式の列を見て「どうしてあんなに泣き叫ぶのかねえ、みっともない」と嫌悪感を示すが、息子の巧の葬式の時にふと列を離れて独り小屋で嗚咽する。その時朝鮮人のオモニがやぅてきて「泣けばいいんだよ」と背中をさするのである。この時、日本人も韓国人も「分かり合える」映画が出来たと、かんじた。

主演 吉沢悠:ペ・スビン:酒井若菜:石垣佑磨:塩谷瞬:黒川智花:大杉漣:手塚理美:

19日(火)inMOVIX倉敷
「スノーホワイト」
世界中で愛されているグリム童話「白雪姫」を大胆にアレンジした、白雪姫と女王が死闘を繰り広げるアドベンチャー。
(ネタバレ全開です)
シャーリーズ・セロン様とクリスティン・スチュワートじゃ最初から勝負にならないわな。スノーホワイトが城内に攻め込んだあと、いとも簡単に城の頂上に上がれたのは、ラヴェンナに勝算があったからで戦術的なものでした。「物語」が決まっているので、あんなことになっているけれども、どうしてスノーホワイトが勝てたのかは「意味わかんない」状態ですな。ともかく、最初から最後までセロン様の方が美しく、表現豊かで、存在感がありました。処でスノーホワイトはあの鏡をどうしたか。壊したならば、映像に残しているはず。残していないので、保存しているのだとみなければいけない( ̄ー ̄)。げに恐ろしきは、美への女の業。

さて、映像はなかなか凝ったものでした。特に素晴らしいのは、森の小人たちが住んでいる妖精の森。「アバター」と「もののけ姫」にインスパイアされた映像が続きいろいろ愉しませてくれた。西洋人が「もののけ姫」を作るとこうなるのだな、ということもわかって面白い。森の神さまがスノーホワイトにお辞儀をするのである。西洋では、あくまで英雄は一人であり、神から宣託されないといけないのである。

ラヴェンナにとっては「美」と「力」はイコールであった。でも何故一番でなければいけないのだろうか。ア・プリオリにそうきめつけているのが、脚本的に何か気になった。

監督:ルパート・サンダーズ
衣装デザイン:コリーン・アトウッド
キャスト
クリステン・スチュワート、シャーリーズ・セロン、クリス・ヘムズワース、サム・クラフリン

25日(月)inシネマクレール
「シェイム」
一応設定を見ていたので、本当の「シェイムー恥ー」は見当がついていたし、ほぼ実際そうだった。何故、「ほぼ」なのかと言うと、シシーのほうはどうなのか、ということがなかなか判断できなかったのである。しかし、完全にブライアンだけの事情ということも分かる。

まあ、男はこんなもんだと思う。ブライアンが映画的に映えるのは、ひとえに彼が「勝ち組」でかつ表が良い為に、金があっていくらでも金で買えるし、時にはめちゃくちゃモテるというだけなのである。彼のような心の事情が無くても、男は(時には)つまらない意地の為に、ト○コ通い(古い!)することは、良くあっただろう。

普通のOLとの普通のデートがものすごくゆっくり撮ってかつ退屈なのは、意識してやっているのだろうが、本当に退屈だった。

現代ニューヨークの風景を旨く切り取っている。そういう意味でのみ記憶に残る映画だった。
監督 スティーヴ・マックィーン
出演
マイケル・ファスベンダー:Brandon Sullivan
キャリー・マリガン:Sissy Sullivan
ジェームズ・バッジ・デール:David Fisher
ニコール・バハーリー:Marianne

 「公式サイトより」
男は、仕事以外のすべての時間を〈セッ○ス〉に注ぎ込んでいる。アダルト○イトを閲覧し、ビデオを収集し、行きずりの女性と、プロの女性と、その場限りのセ○クスを重ねている。彼の名はブランドン、上司に期待される有能な社員だが、現代社会が生んだ病、セッ○ス依存症を抱えている。それでも、一人で暮らす洒落たマンションで、毎日勤勉にセッ○スに集中していた時は、ある意味一貫性のある人生を送っていた。そんな確立されたシングルライフの均衡を破ったのは、突然転がり込んできた妹シシーの存在だ。人との心の繋がりを一切求めず、感情を排して生きてきたブランドン。他者の愛を渇望し、激情の塊となって生きるシシー。対極にある二人は、激しく衝突し、想いはすれ違い、それぞれの孤独をさらに色濃くさせていく。
 妹への抑制の効かないイラ立ちをぶつけるかのように、無意味な快感だけを追い求めるブランドンを見続けるあなたは皮膚感覚で、得体のしれない不穏な空気を感じるだろう。(略)





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最終更新日  2012年11月18日 22時06分42秒
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