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テーマ:映画館で観た映画(8540)
カテゴリ:洋画(12~)
最後は三作品を紹介。
「ストレイヤーズ・クロニコル」 せっかく期待の若手たち(松岡茉優、白石隼也、高月彩良、清水尋也、柳俊太郎、鈴木伸之、瀬戸利樹、黒島結菜)がこぞって出演しているのに、この冗長な脚本は何?あと40分短く出来るよ!彼らたちを無駄に殺している。しかも、ラストの学の処理は何?1人観にきたおじいちゃん、あの場面で帰っちゃったよ。 一つ、あの美人(高月彩良?)が隊長(豊原功補)に近づいた理由と、あのあとの後ろの影の意味がよくわからない。 ■ あらすじ 1990年代初頭、極秘実験によって人間の能力を限界まで発達させた子供たち、動物や昆虫の能力を備えた子供たちが生み出される。それから20年後、実験で視覚、視神経、脳伝達速度が発達し異能力者となった昴(岡田将生)とその仲間たちは、特殊能力を得た代わりに精神が崩壊する危険性も抱えることに。そして、その解決の鍵を握る外務副大臣・渡瀬(伊原剛志)のもとで、公にできないさまざまなミッションを遂行していた。そんな中、同じ異能力者である学(染谷将太)が率いる暗殺者集団アゲハが渡瀬をターゲットに定めていて……。 ■ 解説 本多孝好のベストセラー小説を実写化したアクション。極秘実験で視力・聴力・筋力などが常人よりも発達した青年が、謎の殺りく者集団との激闘を繰り広げながら自身の秘められた宿命と対峙(たいじ)する。メガホンを取るのは、『へヴンズ ストーリー』などの瀬々敬久。『悪人』などの岡田将生と『寄生獣』などの染谷将太が、導かれるように激突する異能力者たちを快演。その脇を、成海璃子、豊原功補、石橋蓮司、伊原剛志らが固める。スリリングなストーリーに加え、岡田が繰り出す体を張った渾身(こんしん)の見せ場にも熱くなる。 ■ キャスト 岡田将生、染谷将太、成海璃子、松岡茉優、白石隼也、高月彩良、清水尋也、柳俊太郎、鈴木伸之、瀬戸利樹、黒島結菜、豊原功補、石橋蓮司、伊原剛志 ■ スタッフ 監督・脚本: 瀬々敬久 原作: 本多孝好 脚本: 喜安浩平 音楽: 安川午朗 撮影: 近藤龍人 アクション監督: 下村勇二 主題歌・挿入歌: ゲスの極み乙女。 in movix倉敷 2015年6月27日 ★★☆☆☆ 「私の少女」 キム・セロン恐るべし。もう子役じゃない。ぺ・ドゥナと堂々と互角に渡り合った。 粗筋では「人を愛することをあきらめていた“私”は少女を守るために心を許し、無力だった幼い“少女”は初めて誰かのために行動をおこす。」と書いているが、別の解釈も存在すると思う。「私」は「怪物に変貌しつつある少女をそのままにすると、後悔すると思って引き返した」のかもしれないし、少女は誰かのためではなく、あくまでも計算づくで自分を守るために「危険な賭け」を打った、ともとれる。 そういう微妙な駆け引きを想像させるだけでも、2人の演技は凄かったし、緊張感のある作品だった。 (あらすじ) 海辺の村に赴任してきた警官のヨンナムは、少女ドヒと出会う。ドヒは血のつながりのない継父ヨンハと暮らし、日常的に暴力を受けている。村全体が暴力を容認しているなか、ひとり立ち向かっていくヨンナムは、ドヒを守ってくれる唯一の大人だった。ヨンナムもまた少女の笑顔に癒さてゆくが、やがて激しく自分に執着するようになっているドヒの存在に少し戸惑いを憶える。ある日、偶然にもヨンハはヨンナムの秘密を知り、彼女を破滅へと追い込んでゆく。ヨンナムを守るため、ドヒは危険な選択をするが・・・。人を愛することをあきらめていた“私”は少女を守るために心を許し、無力だった幼い“少女”は初めて誰かのために行動をおこす。ありのままの自分を認めてくれる人がいれば、人はきっと強くなれる。ふたりが背負わされた過酷な運命から一歩前へと踏み出す、希望の物語。 (解説) カンヌ国際映画祭 「ある視点」部門に、オリジナル脚本のデビュー作で選ばれるという偉業を成し遂げたチョン・ジュリ監督。女性監督ならではのきめ細やかな描写でリアルに物語を紡ぎだし、社会の闇を静謐ながら緊張感あふれる演出で浮き彫りにする。 出演は韓国の観客動員記録を塗り替えた大ヒット映画『グエムル-漢江の怪物-』、日本映画『空気人形』、そしてウォシャウスキー姉弟の『クラウド アトラス』で、ハリウッドデビューを果たしたペ・ドゥナ。脚本を受けとった3時間後には出演を快諾し、2年ぶりに韓国映画への復帰を果たす。共演は『冬の小鳥』『アジョシ』で、その確かな演技力が高く評価されているキム・セロン。複雑な役柄のため一度は辞退するも、「500人の子役をオーディションしても決められなかった」という監督から、再度ラブコールを受け出演を決意した。また脚本に惚れ込んだ『オアシス』などの巨匠イ・チャンドン監督が、自ら申し出てプロデューサーを努めている。奇跡のような巡りあわせが、この力強い傑作を誕生させた。 inシネマクレール 2015年6月28日 ★★★★☆ 「パレードへようこそ」 uinion makes us strong. 連帯は私たちを強くする。 私たちに必要なのは「パンとバラ」だ。どちらも欠けてはいけない。 始まりは、ロンドンに住む1人の青年のシンプルなアイデアだった。ゲイの活動家たちは「彼らに募金を送ろう」と提案する。「どちらもサッチャーと警察にひどい目にあっている。僕らは世間から差別されている。僕らはいろんな人々と手を取り合うべきなんだ」 これって、現代の課題と同じ。 ゲイと労組の話だけど、テーマはもっと広い。そして、労働歌がそのことを既に歌っていたのだ。 (解説) カンヌから始まった熱狂のパレードが、ヨーロッパからアメリカへ 世界各国で今最高に愛されている感動の実話! 「大好き!」「愛さずにいられない」「愛しても愛し足りない」──まるで、待ち焦がれた運命の相手にめぐり会ったかのように、世界中の人々が英国のある映画に熱い想いを募らせている。いつもは辛口の評論家までが、メディアに寄せるのは批評というより、もはやファンレターのようだ。 ロッテントマトでも批評家94%観客93%の高い満足度を獲得、年齢や国籍に関係なく観る者すべての心を虜にしているのは、何と言っても初めて映画化が実現した知られざる実話であるということ。それも、本作のプロデューサーが最初にこの事実を耳にした時、「本当にあったことだなんて、とても信じられなかった」とその驚きを保証する物語なのだ。 2014年のカンヌ国際映画祭クィア・パルム賞受賞を皮切りに、ヨーロッパ各国で様々な賞を贈られると共にアメリカに上陸、見事ゴールデン・グローブ賞作品賞(ミュージカル・コメディ部門)へのノミネートを果たした。2015年の賞レースでも特等席が与えられるに違いないスペシャルな作品が、遂に日本へもやって来る。 80年代イギリス、サッチャー政権下不況と闘うウェールズの炭坑労働者に手を差しのべたのは、ロンドンのきらびやかなLGSMの若者たちだった── 1984年、サッチャー政権下の荒れるイギリス。始まりは、ロンドンに住む一人の青年のシンプルなアイデアだった。炭坑労働者たちのストライキに心を動かされ、彼らとその家族を支援するために、仲間たちと募金活動を始めたのだ。しかし、全国炭坑組合に何度電話しても、寄付の申し出は無視される。理由は一つ、彼らがゲイだから。炭坑組合にとって、彼らは別世界の住人でしかないのだ。そこへ、勘違いから始まって唯一受け入れてくれる炭坑が現れる! 寄付金のお礼にと招待された彼らは、ミニバスに乗ってウェールズ奥地の炭坑町へと繰り出すのだが──。 『リトル・ダンサー』『ブラス!』など、イギリスの炭坑を舞台にした映画には名作が揃っている。本作も炭坑産業の苦境と闘う人々をユーモアに満ちた温かな視線で描くというスタンスは同じだが、決定的に違うのは現代社会に通じる深いテーマがあること。質実剛健な片田舎の肉体労働者と、ハデなファッションの同性愛者──誰から見ても水と油、両極端の境遇の二つのグループが、手を取り合って未来を切り開く姿が描かれる。彼らは誤解や衝突を乗り越え、固い絆を結び、新たな人生を掴み取っていく。この稀有なる実話は、人と人のリアルな繋がりが希薄になり、誰もが孤独を抱えて生きている今の時代でも、他人を思いやる誠実なアイデアと、ほんの少しの勇気があれば、素晴らしい人生を見つけられるという希望を私たちに与えてくれるのだ。 80年代の大ヒットナンバーにのせてトニー賞受賞監督が鮮やかに指揮をとる英国の名優と次世代スターによる胸躍るコラボレーション 炭坑労働者を支援したLGSMグループのリーダーを演じるのは、アメリカ人ながら圧倒的なカリスマ性を表現できると大抜擢されたベン・シュネッツァー。本作でブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワードにノミネートされ、今後が注目される。グループのメンバーには、大ヒットTVシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」のモリアーティ役で高い人気を誇るアンドリュー・スコット、『サンシャイン/歌声が響く街』で絶賛されたジョージ・マッケイらが扮した。 ウェールズの人々を演じるのは、『ラブ・アクチュアリー』『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』のビル・ナイ、『ヴェラ・ドレイク』『ハリー・ポッター』シリーズのイメルダ・スタウントン。英国を代表する二人の名優の奥深い演技が、若手俳優たちのパワーをさらに引き出し、痛快な笑いと胸を突く涙を呼び起こす。 監督は、「ゴッド・オブ・カーネジ」でトニー賞&英オリビエ賞を受賞したマシュー・ウォーチャス。80年代のロンドンの街並みやファッションが再現され、カルチャー・クラブ、ザ・スミス、ブロンスキ・ビートなど、当時の名曲が全編をエネルギッシュに盛り上げる。さらに炭坑の町としてウェールズでロケを敢行、城跡が残る雄大な美しい景色を存分にとらえた。 ゲイの権利を訴えるパレードで幕を開けた物語。かけがえのない出会いと共闘を経た1年後、またその季節がやって来た。今度はスクリーンの前のあなたも、拳を力いっぱい振り上げずにはいられない、生涯心に刻まれるパレードへ、ようこそ──。 inシネマクレール 2015年6月28日 ★★★★☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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