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2017年02月22日
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テーマ:本日の1冊(3684)


「ゴールデンカムイ」野田サトル 集英社(1-9巻)

2016年マンガ大賞に選ばれたので、いつか紐解かなくてはならないと思っていた。今回9巻をまとめて読む。ホントは買ってから読むかかなり迷って、ここまで読書記録が遅れた。結局ネットカフェでまとめて読んだのだが、未だに買うべきか迷っている。かつてない本格時代劇であり、キチンとアイヌ文化を取材していたからである
 
時代は日露戦争直後だから1900年前後と思われる。北海道という、いわば辺境の地である。アイヌの砂金から作った莫大な埋蔵金をめぐって、土方歳三(表紙の3巻)率いる囚人組、鶴見中尉(表紙の4巻)率いる陸軍第七師団、そして不死身の杉元(表紙の1巻)とヒロインでアイヌのアシリパ(表紙の2巻)と幾人かの仲間。三つ巴の冒険を描く。物欲や陰謀、野望にまみれ、終始血なまぐさい描写が続くのに、読み通してしまったのは、人を殺したヒグマはウエンカムイ(悪い神様)になるので食べないと決めているアシリパの存在と、様々なアイヌの知恵がいっぱいだからだ。

埋蔵金を見つけるカギは、アシリパの父親が24人の脱獄囚に施した刺青を解読することだ、という世の冒険物語の王道の設定が先ず描かれる。現在その半分近くが進んでいる。物語の構造はまるで「宝島」である。ジム少年の役割は杉元とアシリパに別れ、シルバーの役割は杉元と土方歳三と鶴見中尉に別れて、先が見えない展開である。それに、毎巻著者も試したというアイヌ料理が出て来て、「ヒンナ、ヒンナ(美味い、美味い)」と食べる描写がつく。一口ぐらいは食べてみたくなる。

自然との共存を目指すアイヌ文化と、近代文明が本格的に侵食して来た20世紀初頭の北海道との摩擦、殺人を禁じていたはずのアイヌ文化と、戦争で人を殺すことに慣れてしまった男たちとの摩擦、相反する二つの文化の衝突も、この作品の魅力であることには間違いないのだが、どう見ても物語はまだまだ佳境には程遠い。

おそらくあと5-8巻は続くだろう。終わった時に、もう一度論じたい。

2017年2月7日読了





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最終更新日  2017年02月22日 14時26分08秒
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