|
テーマ:本日の1冊(3697)
カテゴリ:読書(ノンフィクション12~)
「畿内 古墳探訪ガイド(改訂版)」松本弥 メイツ出版 百舌鳥・古市古墳群の世界遺産認定を受けたからだと思うが、昨年11月に改訂版が出された。著者は松本弥さん。日本の考古学者でもなければ、最近多い市井の趣味人でもない。エジプト古代史学者である。そのせいか、素人が分かりやすい体裁を持ちながら、専門的なツッコミもある。私的にピッタリなガイドだった。 特に全ての地図にGoogle Earthの図版を使用しているのが良い。遺跡というものは、よっぽど有名でないと、観光地図にも載っていなければ、近所の人も知らない。「えっ?裏山が古墳だったの?」と驚かれることはしょっちゅうである。地形や山が直ぐに分かる写真は、古墳探訪にピッタリだと思う。場所は「所在地」「座標軸」もあるからスマホ検索で特定できる。アクセス方法も詳しい。その他、探訪に便利な編集がされている。 ほとんどの写真は、松本さん家族が撮り貯めてきた物らしい。時々、墳頂から見える景色が載せられている。こういうのが大切なんですよ、古墳巡りは!そこから色々想像するロマンが、遺跡巡りの真骨頂です。 県ごとにまとめてはいますが、その中で地域ごと、歴史順に載せています。通して読むと、文献にはない古代史を「想像」できるように構成されています。松本弥さんの想いをこういう所からも汲むことができる。 多くは、既に探訪した地域ではあるが、正直「こんなにもとりこぼしていたのか!」と絶望的な気持ちにもなった。まぁ目標ができたから嬉しい。 その中で、京都山城は全然探訪していなかった。弥生重要遺跡でもある森山遺跡、庄内式土器が出土した芝が原古墳、それらを解説した城陽市歴史民俗資料館があり、いかねばならない地域になった。 ※松本弥さんは、箸墓の宮山型特殊器台は、総社の宮山展望古墳(この名称は何処から来たのか?我々は宮山遺跡としか見ていない)からしか出土していないことを大きく重視している。改めて、調べてみたい。そもそも箸墓とここがリンクしているのならば、弥生時代末とすると、50年の間隔がある。この特殊器台は、果たしていつの時代のものなのか? 位置 34°39’39”N 133°44’51”E お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年01月29日 20時05分32秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書(ノンフィクション12~)] カテゴリの最新記事
|
|