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カテゴリ:アパ・マン経営
創刊準備号でお話したことは覚えておられますか?
正直申し上げます。 巷で言われるアパート・マンション経営は、はっきりいって儲かりません。 これは私が実家の借家経営、コンサルティング経験、自身の借家経営 を実践してみた結果、長い年月をトータルで考えてみるとぜんぜん儲か っていないことに気づかされたからです。 「なにっ!? 賃貸経営は儲からない?」 冒頭から不動産投資家を目指している方には申し訳なく思います。 夢を壊すようなことを申しあげてしまいました。 しかし、これは間違いのない事実なのです。 私がコンサルティングした、100人以上のオーナーの経営プロセスを 20年以上、見守り続けた結果からの真実です。 上記に書いてあるように「長い年月をトータルで考えてみると」 という但し書きが付いてありますよね。 アパ・マン経営が儲かるのは、新築から10年程度までなのです。 いや、現在では7,8年ぐらいまでに短縮しています。 地域性にも依りますが、概ね全国を捉えれば似たようなものです。 「20年以上前は儲かっていたではないか。」 そう、20年以上前はまずまず、儲かっていました。 あの頃はまだ良かったですね。建てれば入っていたし、少々古く なったとしても絶対供給数が少なかったのです。 また、20年、30年前は箱(空間)を提供するだけで入居者は満足 していました。 その頃の大家さんの入居者に対する姿勢も、常に「貸してあげるよ。」 でした。 そんな時代だったのです。 ところが、です。 現在は違います。 ■アパート経営の実態 何千万、何億という多額の投資をし、かつ長期20~30年の返済期間 (鉄筋コンクリート造のマンションでは35年)を設定し、家賃が丸々残る ならいざ知らず元金、金利、土地、建物の固定資産税、電気代、水道代、 その他の維持管理代(不動産管理会社の管理料など)を引くと月に残る 手元のお金はすずめの涙。 これで7,8年経って、空室でも出ようものならトントンか負い出しをしなければ やってはいけない経営実態。 仮に空室率を何年か後に10%として、10戸の内1戸が一年間空室状態が 続けば、すずめの涙どころの話ではありません。 10年経って、空室が長く続く状況で、後の10年、20年の返済をしていくこと を考えるだけで恐ろしいことになると思いませんか。 いくら利回りが良い良いといっても、銀行預金の利息との比較の場合です。 インターネットや投資本で、億の不動産を所有しているという人がいますが 何を自慢しているのか。 億の不動産を所有しても借金も億ですよね。 プラスマイナス0ではないですか? 自慢できる話ではないでしょう。 戦後のインフレが続く時代であれば借りるメリットも享受できたかもしれませんが、 今後も不動産価格は下落する一方であるし、貨幣価値が上がらない時代です。 不動産を所有した後、売却する時、買った値段で売れますか? 売れない? それじゃあ、不動産の価値より負債の方が大きいじゃあありませんか? 負債の方が多ければ所有していることにはなりません。 あくまでその不動産は借り物になります。 借金を全て返し、0にした後、不動産を所有していると自慢してください。 金融機関もその辺のところはきちんと布石を打っています。 金融機関のいう、担保力は一般的には土地は路線価の7~8割 建物は新築の場合は固定資産税評価額程度(建築費用の6~7割) これらを足したものが借入限度額です。 金融機関も馬鹿ではありません。 2重にも3重にも防御体制を敷いています。 あなたの経営に何か蹉があればいつでも取り返し、かつ損はしないシステム を作っているのです。 彼らはバブル時に痛い目にあっていますからよく研究しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 17, 2006 10:56:18 AM
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