藤原和博『負ける力』1 ~目標は4文字熟語?
僕は、「弱いこと」を肯定的に捉えている言説に、興味を惹かれます。「強さは力だ!」「強いことはいいことだ!」「強くなりたい!」というのとは別の価値観が、あると思うんです。「弱くてもいいじゃない。いや、むしろ、弱い方が、いいんじゃない」という論に、強く惹かれます。そういう理由で手に取った本がいくつかあります。次の本もそのひとつです。 『負ける力』(藤原和博、ポプラ新書、2013/12、780縁)読んでみると、予想外の驚きがありました。この本には、教育者もビックリの、非常に具体的な、学校教育に対する新しい角度からの提言が載っていたのです。さすが、教育に対しても見識の深い藤原(ふじはら)和博さんです。藤原さんは、民間校長として「和田中」で数々の取組をされた方。今も教育に関して数々の提言をされています。 このブログでも藤原さんの著書について、以前記事に書いたことがあります。▼藤原和博『つなげる力』1▼藤原和博『つなげる力』2~「正解主義」から「修正主義」へ!▼藤原和博『つなげる力』3~子どもたちと世界をつなげる▼藤原和博『つなげる力』4~貢献が先、自立が後! ↑DS学習ソフトの紹介つき(笑)▼藤原和博『つなげる力』5~修正主義でやってみる!▼藤原和博『35歳の教科書』~相手と自分のベクトルの和を最大にしよう 今回から2~3回に分けて、『負ける力』の中の教育に関するいくつかの藤原さんのご意見を紹介します。実際に教育にかかわって述べられていることなので、けっこう現実を踏まえられている、と思います。(今回、タイトルになっている「負ける力」そのものについてはふれません。 気になる方は、本書を読んでみましょう。(^^))===============================『負ける力』1(参照元のページの記載内容について僕が短くまとめました。 顔マークのあとの緑文字は僕の個人的コメントです。)p76: 「目標」について・和田中学校に校長就任後、教育目標を 「自立貢献」の4文字熟語に改めた。・口に出して暗唱できないような目標を、 達成できるわけがない。 シンプルな言葉をお題目のように毎日唱えて、やっと達成できる。目標の4文字熟語化というのはいいな、と思いました。 どんな長い目標でも、4文字熟語で言えないか、と考えてみると、おもしろいかも。 ちなみに、「自立」と「貢献」では貢献のほうが先、だそうです。 まず「貢献」あってこそ、というほうを、言葉の後に持ってくる、というのは、 なんだか今日職場の研修で講師の先生からお聞きした話とダブります。 今日の研修では、「Aにする? Bにする?」というように子どもに選ばせるときに、 教師が望んでいる方を後に訊く、ということを言われていました。 大事なことは後。後のほうが記憶に残る。 4文字熟語化したときにも、大事な方を後に持ってくると、 そちらのほうがより記憶に残りやすいかもしれません。 「威風堂々」だと、「堂々」が記憶に残りやすい、とか?(^^)==============================長くなったので、僕が本当に驚いた、学校教育に対する新しい角度からの提言については、また後日、紹介します。本日はこのへんで。 いつも見に来てくださってありがとうございます。励みになります。 ブログ王ランキング ▼にかとまの読書メモリスト ▼にかとま日記全件リスト