655876 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

Lake Moraine ~Book Cafe~

Lake Moraine ~Book Cafe~

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

カレンダー

日記/記事の投稿

カテゴリ

2007.12.16
XML



駅前の居酒屋で高校の恩師と十数年ぶりに再会したツキコさんは、以来、憎まれ口をたたき合いながらセンセイと肴をつつき、酒をたしなみ、キノコ狩や花見、あるいは島へと出かけた。歳の差を超え、せつない心をたがいにかかえつつ流れてゆく
センセイと私の、ゆったりとした日々。谷崎潤一郎賞を受賞した名作。



50冊目
 大衆文学というのはなんとなくイメージできますが 
 純文学ってどうラインをひくのかわかりません。
 今作は純文学となるそうです。

 作品は小説よりwowwow制作のドラマのニュースで知っていました。
未視聴なんですがツキコが小泉今日子、センセイは柄本明 
お互いのなじみの居酒屋での元教師と元教え子の再会 
なんとなく気になっていましたが文庫をみつけたので即購入

一杯飲み屋で隣り合わせての再会 以来 待ち合わせをするでもなく
どこへ出かけるでもなく そのなじみの飲み屋で一緒になったときに
二軒目、三軒目とはしごをして一緒に飲み歩く 
不思議な組み合わせの年の離れた 男と女 
いややっぱり 元教師と元教え子、 

   ただ師弟関係ではなく”ひとり”で暮らす 同志のような 
   互いに相性がぴったりの人と人との距離のとりかたを大事にして
   付き合いを深め紡いでいく物語  


「ツキコさん」と先生は呼び 「センセイ」と月子は呼ぶ 
 このカタカナの響きにはカタカナの少しとんがったイメージではなく 
 お互いしか呼び合わない特別な響きのように感じました。


 元国語を教えていた先生の話す言葉は一見説教じみているような 
 でも決して威圧的なものではなく言うなればセンセイの存在そのものです。
   (日本語は美しい響きをかなでるものなんですね)
 対するツキコも多少意固地なところはあっても背伸びするでなくやはり等身大の存在

 共通するのは 互いに”ひとり”であるということを 
暮らし、仕事、日々の中できちんと認めしっかり噛み締めていること。
 楽しむというか嗜んでいるようなゆとりが感じられます。
辛く想像するだに怖くなりますが 人は一人で死んで逝く
 それを自分たちの生として受け止めているようないさぎよさを行間から感じました。

作品はそんな死に彩られた内容ではなく帯にあるように 

”あわあわ”とゆっくりとでもじれったさを感じないまま

 はぐくんでいく恋愛小説なんですが 

 どんな人でも多分 ふとしたことで芽生えてしまう”孤独感”を
慈しむように抱きしめたまま、恋する相手を慈しみ、
慈しむ相手を得た自分の幸運を愛でている物語だなと感じました。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2007.12.16 18:33:00
コメント(6) | コメントを書く
[本の感想 作家別-か行] カテゴリの最新記事


コメント新着

Lake Moraine@ Re[1]:北海道マラソン! お疲れ様でした!(08/28) ふゆゆんさんへ こちらにもコメントあり…
Lake Moraine@ ♪ ふゆゆんさんへ ♪ こんにちわ! コメントありがとうござい…
ふゆゆん@ Re:相方はっぴ〜バ〜〜〜スデー!(07/23) 今年も元気に美味しいケーキのお誕生日、 …

フリーページ

お気に入りブログ

聞いた曲(2024… New! shovさん

天才睡眠学者・柳沢… ふゆゆんさん

海がみえる窓辺 marin0403さん
行きかふ人も又 はる **さん
読書とジャンプ むらきかずはさん

サイド自由欄

読了本と積読本の整理用ブクログ

ブクログ

Lakemoraine Book Shelf


© Rakuten Group, Inc.