まるでゴテゴテに着飾り、厚化粧した成金マダムがホストクラブの売れない男に、ブランド物をあげるから交際してと言い寄っている図である。
ボロボロ、ベロベロのボケ菅政権のなりふり構わない「数合わせ」戦術は、左翼=バラマキスト民主党とおよそ対極にある「保守の中の保守」である「たちあがれ日本」に連立入りを打診したと各紙に暴露された。
◎与謝野馨と片山虎之助あたりを1本釣りか
ボケ菅政権は、たちあがれ日本の共同代表の平沼赳夫議員に拉致問題担当相という餌に、同党を釣り上げようとしているようだ。しかし平沼氏は、こんな餌に断固として食いつくべきではない。バラマキスト民主党政権は、北朝鮮による日本人拉致問題の解決など、そもそもやる気がない。拉致問題担当相に就いたところで、バラマキという厚化粧した泥舟政権のただのお飾りにされるだけだ。
リブパブリは評価しないけれども郵政民営化に孤塁を守って反対したほどの硬骨漢の平沼氏である。よもや釣り上げられることはないと思うが、断固拒否をボケ菅に叩きつけてほしい。でないと、民主党打倒のスローガンに共鳴して先の参院選にたちあがれ日本に投票した支持者を裏切ることになる。たちあがれ日本ではなく、「倒れ逝く日本」になるだけだ。
それにしても誰が描いたのか、悪い筋である。たちあがれ日本の中には、親民主党姿勢を隠そうともしない与謝野馨共同代表もいるし、先の参院選にただ1人当選した片山虎之助(75歳)のように「先のない」議員もいる。2人なら連立参画は、ポストを得て次の選挙で引退する際の良い花道になる。したがってボケ菅らは、丸ごと連立が適わなければ、当面、この2人を1本釣りする腹だろう。
◎極左への数合わせ勧誘が失敗して右へという節操のなさ
この数合わせ策動は、今に始まったことではない。そもそもは臨時国会閉会前後から極左の社民党に声をかけていた。社民党の中にも、与党志向の権力亡者はいるが、社民原理主義者の福島瑞穂から高いコストをふっかけられて頓挫した。
たちあがれ日本への連立工作は、その代わりだろう。極左がダメなら保守へ、か。ボケ菅らの無節操さも、ここまで来ると、見苦しいばかりだ。
自民党の石破政調会長も24日、記者団に「民主党が全く理念の違うたちあがれ日本に声をかけるのは支離滅裂だ」と批判したし、野党からはいっせいの集中砲火だ。これでまたボケ菅政権のほとんど無きが等しい品位が落ち、支持率は下がるだろう。
◎東京にもない広い幅の道路
ソウル散歩で気づいたことに、自転車がほとんど走っていないことを前に挙げた(さすがに絶無ではない)。
バイクも、あまり見かけなかった。走ってはいるけれども、台数は日本並みに少なく、台北やハノイ、ホーチーミン(ベトナム)など、バイクで溢れる道路とは明らかに異質である。
その代わり、自動車は多い。ソウルはかつて北朝鮮との戦争に備えていつでも臨時滑走路に転用できるように、メインストリートを片側5~7車線、総道幅50~100メートルに造ったが(見て欲しい、片側5車線+バス専用レーンのある広大な道路を。写真上)、そこにアメリカのロス並みの車であふれている。
韓国政府も、地球温暖化対策上まずいと思っているようで、市内の朝鮮王朝の宮殿・旧跡の入り口前にサイクル置き場を設置しているが、駐輪されているのはまず見られないことは既に述べたとおりだ。
◎貧富の格差は日本以上?
ソウルを見て感じたのは、韓国の貧富の格差は日本以上ではないか、ということだ。
例えば前回のソウル日記でも書いたが、タクシー代がやたら安い。韓国ウォンは、実勢で日本の14分の1だが(1万円がだいたい13万6000ウォン前後)、タクシー代では東京のバカ高さを表すようにほぼ等価だ。ソウルで5000ウォン(約350円)の距離を走れば、東京なら5000円くらい取られるだろう。地下鉄料金も安いことは、前に述べたとおりだ(初乗り1000ウォン)。
韓国レストランの料金も安い。実感として日本の2分の1~3分の1だ。おそらく人件費が格安なのだろう。時給は、東京の3分の1程度という。
ところがそれ以外の物価は、高い。ソウル市内の家賃は東京並みとも言われる。ある知人が嘆いていたのだが、野菜の値段は日本以上だという。
基礎的な物価が高く、それでいて運転者や飲食店従業員の収入が低ければ、生活が苦しいに違いない。目抜き通りの道ばたには、東京にはいない乞食がいた。これも知人に聞いたところでは、父親がタクシー運転手を仕事にする友人の家を訪ねたら、そこは地下室だったという。
◎路上を占拠する屋台の波
そして目立つのは、やたら屋台が多いことだ。明洞、南大門市場、仁寺洞などの繁華街はもとより、市内の歩道にも屋台がずらりと並んでいる(写真中)。食べ物を調理して売っている店もあるし、偽ブランド品やら、安物アクセサリー、服やら、ありとあらゆる物を売っている。
渋谷の道玄坂、秋葉原や銀座の歩行者天国に屋台が勢揃いしていることなど想像できない。
つまり自転車が占拠する都市歩道を代わりに屋台が占めているのだ。自家発電機を備えていないところがほとんどなので、どこかから電気を引いている。盗電しているのか、どこかに使用料を払っているのか、これは謎である。
地下鉄車内に頻繁に物売りがくることも、前に述べた(12月5日付日記「ソウル地下鉄に見る韓国社会の一断面;ジャンル=旅、現代史」)。
若者の場合、非正規労働者が正規労働者より多い。1人当たりGDPは日本の6~7割と言われるが、正規労働者が優遇されているとすれば、非正規労働者やタクシー運転手などの苦境は、あまりある。
韓国経済は、今年6%を超える高成長を達成するというが、知られざる「影の部分」である。
写真下はソウル市内のどこからも見える南山頂上のNソウルタワー。
追記 一昨日の追記で触れたが、ボケ菅政権は情報収集不足などの理由で河野雅治・駐ロ大使が更迭することを決めた。全くノーテンキに構えて、訪日直後にロシア大統領メドヴェージェフの北方領土訪問を許してしまった失態の責任転嫁だが、当のロシアでもメドヴェージェフが大使更迭を「極めて残念」と同情する一方、ロシアメディアは「菅政権が自らの失態の責任を大使に負わせた」などと伝えているという。
外国でも悪評の立つほど、外交敗北は留まるところを知らない。このままバラマキスト民主党に政権を委ねていて、日本の国益が破壊し尽くされないか、懸念がつのる。