当世 葬儀事情
一昨日、上司の家族のお通夜に参列した。最近は香典を受け取らない式も多いけど、この日のお通夜は受け取るタイプ。会場に着くと受付が3つ。最初の受付で記帳する。記帳といっても、複写式の伝票。持ってきた香典の額まで書く。この時点で既に内心で『えっ!?』と思っている。書いた伝票は上の1枚を取って返される。そのまま2番目の受付で香典を渡す。するとまた1枚の伝票をめくって、3番目の受付へと促される。もうこの時点で頭の中は『??????』でいっぱい。3番目の受付で紙袋を渡される。小さいけど結構重みがある。ああ、これは参列した人へのお礼だな。そして会場の中へ。親族の焼香に続き、焼香を済ませ通夜は無事終了。しかし、焼香を終えたら一人ずつまた紙袋を渡される。『むむむっ』と戸惑いつつも平静を装う。家に帰ってから2つの袋を開けると、焼香後に渡された袋には会葬御礼の礼状が入っていた。そしてもうひとつはいわゆる香典返しのカタログだった。そうか、いまはもうここまで合理的になってるんだな。最近は香典返しといえば、ほぼ商品券かカタログギフトかの2択だ。けれど、それは後日(多くは四十九日後に)送られてくるものだと思っていた。いやぁこれは驚いた。父親の葬儀を仕切った女性に話を聞くと「いまは葬儀の後に初七日と四十九日もしちゃうんですよ」とのこと。初七日は知ってたけど、四十九日まで一緒にしちゃうんだ。彼女はその後数日のうちに納骨まで済ませたと言っていた。常識やマナーって日々変わっていくものだと思うけど、こういう古くからのしきたりもあっという間に変わっていくんだねぇ。10年後には葬儀関係の行事が一切なくなってても不思議じゃないかも。このままだと葬儀業界やお寺さんの懐具合も心配になってくる。墓や仏壇や葬儀のあり方が問われていると実感した出来事だった。