今日の諦めよっかな〜、、wシリーズ13
40代女性、左上67、隣接面カリエス、自発痛ー定期的なクリーニング中にDHが見つけた症例なんだが、治療依頼されても絶望的な気分になる。歯肉縁下に及ぶ歯根面カリエスで、直視できない、治療器具が届かない、唾液腺も近い、ラバーダムも使えない、しかも顎関節症で長時間口を開けられない。標準治療でも困難を極め、そんなことをしても歯の寿命は確実に落ちることが想像できる。標準治療ではどうするのか?神経を取って冠を被せるということになるのだが、一番奥の歯の治療は難しい。僕のような高齢の歯科医師には体力的にも難しい、治療回数も何回かかるか分からない。10回以上とか普通にかかるかもしれない。どうにかCR充填でその場で一回で終わりたい。その絶望的な気分が伝わるかどうか?ということに的を絞って画像を撮ってみた。口蓋側からアクセスしてみたが、ほとんど頬側までカリエスが達しており、咬合面からもアクセスせざるを得ない。もちろん麻酔は使っていない。歯並びが良くなく7番は伸びているので、相対的に歯根面の虫歯は深くなっている。スプーンエキスカベータも届かない。切削バーも浅くチャックに加えさせて長くしている。治療中にバーが抜け飛んで危険なのだが仕方がない。なんとか接着マージン付近だけでも虫歯を除去した。7番は遠心も大きくCRで修復している。10年近く前のことだ。3MIX+α-TCPのクエン酸練りストリップス+ウエッジを使用かろうじてCR充填を終えた。