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 alpen@ Re:JAZZベーシスト 伝法諭 さんのこと(07/29) オフィスDENの電話番号を見つけることが出…
2006/02/10
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カテゴリ:TRIP & TRAVEL
野、どこからまとめていったら良いのか途方にくれ、写真の整理もつかなく、ただただ眺め、手持ちの「日本民話の会」刊行の「民話の手帖」(童心社)5冊を取り出して再読しはじめてしまった。
たいへん盛りだくさんで、それだけにあまりにも短かったと感じてしまう「遠野」だった。

遠野駅に着いて一番先にしたことは切符の精算。仙山線の不乗分1000円程度が戻った。
残念なのは、この精算時に切符の回収が必須だったということ。

せっかく、今まで「乗車記念スタンプ」を押してもらって取り置いてあり、「不乗」の手書き書き込みが面白い、このような切符こそ取っておきたいのに。
回収が嫌であれば精算しなければ良いのだが、それも悔しいので、惜しい顔を隠して、オトナな精算をした。

また、翌日の夜の新潟-京都間、「きたぐに号」での帰りは、寝台車ではなくグリーン車に乗るべく発券を受けていたが、前日の寝オチ劇の二の舞にならぬよう、ここで寝台席に変更をしてもらった。
(これが、あとの処理をややこしいものにした。ぜひ覚えておいていただきたい。空いている列車の席予約変更は、乗車の直前がいい。。。。。)

駅での用事を終えると時間は午後1時を回っていて、その日の泊まり先の迎えが夕方の5時に遠野駅の前に来てくださるので、4時間ある。
この日がちょうど「どべっこ祭り」にあたる為、当初、その見物をと思っていたが、会場となっている「ふるさと村」へのバスは、どうやら1時間半後(2時36分)までなくて、しかもバスなら約60分かかる場所だという。

急遽、予定変更

駅周辺の見所を回ることにして、一番先に向ったのは、駅舎を出て左側へ十数メートル歩いた「観光協会」の中。
ホームページなどではちょっと目立たない扱いなのだが、この「観光協会」の中に「語り部」のボランティアの方が交替で詰めていらして、他の施設のように時間に縛られないでお話を聞かせていただけるとのことだった。(無料)




「観光協会」の中のボランティアさんによるお話は

超オススメ !!

観光シーズンではなかったせいでもあるのか、私が訪れた時には私一人にボランティアさんがお二人。
お茶を入れてくださり、お一人が二話ずつ、合計四話も聴かせていただくことができた。

    ※この囲炉裏は、翌日行った伝承園のお休み処のもの


【おしらさま】が、「むかし あったずもな。」と始まる・・・
この話のキーワードは養蚕か。
娘と若駒が、引き裂かれても形を変えて添い遂げ、引き裂かれたことを恨まずに、娘は養蚕の神様になり、また「予言(おしらせ)の神」としても祭られているというのが面白い。

次にご存知、【ざしきわらし】
話としては「妖し話」の類だろうが、遠野の中では、恨みもなければ教訓めいた押し付けがましいところもない。
ただただ淡々と語られる方言のリズムが、心地よい。

そして【まよひが】
「昔、土淵のある家に気のいい嫁っこいたど。ある時・・・」と語りはじめれ、色々な言い伝え(オチ)があるこの話だが、大抵が、欲がなくて何も持ち帰らなかった娘のところへ、不思議な「お椀」のほうから、川を流れてやってくるという終わり方。
ただしそれは印刷物の話で、語り部さんのお話は、
「それを見ていた○○が・・・」と続いて、
「よぐ(欲)ばりは、だーれも帰ってこなかったど。どんとはれ。

楽しみにしていた【河童淵】
愛嬌タップリの、タネも仕掛けもないお話で、優しい気持ちで自然と折り合いをつけてゆく遠野の土地柄にぴったり嵌まる短いお話。ここでも「馬」は意図せずに仲立ちをしている。

駅についてすぐに立ち寄った「観光協会」だが、もう遠野に捉まってしまった自分を感じた。
ずっと追い求めてきた「民話」の世界が、ここでは何処までも果てしなく拡がっている。

国各地そこここで特徴のある、昔話の語り終わりの言葉、「これですべてが完結した」という意味の「語り納めの句」というものがあり、

ここ岩手は「どんどはれ。」が多く使われる。
(私が集めたものでは、「どっとはーらい」


「・・・だったとさ、めでたし、めでたし」とか、
「とっぴんしゃん、これでオーシマイ!」とか、皆さんにも覚えのある言葉、いくつかあることと思う。

遠野の郷土館などにその分布図があり、それによると、岩手は「どっとはらい系」だそうで、説明文には「全部出払ったの意であろう。」とあったが、ここ「いろり火の会」ボランティアの方(私の母より少し若いくらいの方々)によると、その説明はもっと詳細なものだった。

とつは、妻籠(つまご)作り=妻籠:辞書では長野県の場所などが出てくるが、ここでは農村で作られていた大きなカゴ=の最後に、余分な籾殻などのゴミを「どっど」と叩いて掃うことからきているという説。
まひとつは、「きっつ」と呼ばれる大きな木の箱(倉庫の中にしつらえる、人の背丈より大きな、貯蔵用の箱)があって、それは下に開けた取り出し口から中の籾を取り出すのだが、少なくなってくると、この貯蔵箱を外側から「どんどん」と叩き、また周りについた籾殻を箒で掃ったりして、「もう、しまい」となったので、というもの。

これらの話を身振り手振りで教えて下さり、そこからも話が弾み、もっともっとお話しを伺いたかったが、ここだけでもう2時間近くを費やしてしまったので、お礼を言っておいとまをして、駅前通りをぶらぶらと、「遠野城下町資料館」へ向う。


曙町町名由来
遠野が市になったのは昭和29年だというが、この曙町は、その統合前からの古い町。「軽便鉄道開通」とともに、とある。
こんな雰囲気が当たり前。この山に囲まれた市全体が切り取られているかのような独特の空間になっていると感じる。

時計・眼鏡店
この看板、一軒のお店の看板なのだが、もし私が店主でも、確かに両方ともはずし難い。気持ちは良くわかる(笑)

洋装店?
この建物が、?不明なのだが、多分、私がお世話になった中央通りの洋装店と思われる。

資料館を探してウロウロしながら、地図の感覚と道路の短さに戸惑って、今 雪かきを終えたと思われる女性に、道を尋ねた。
そうしたところ、

「あ~、こっちこっち、いらっしゃい!」

と、外側からはどう見てもそうは見えない洋装店の店舗(上の写真?)の中に、手を引くように誘い込まれてしまった

学校指定制服の文字や、主に女性向きの洋服がずらりとかかったハンガーの間に、喫茶場所があつらえてあり、丸いテーブルにはお菓子が載せられており、「この裏から出るとすぐだけど・・・」、

「まぁ、座って、ちょこっと休んで!!
・・・・・・・コーヒー、飲む?」


と、店主らしい女性は、おっしゃる。

あまりにも邪気のないその言葉と好奇心いっぱいのクリクリした目には、何の疑いも挟み込む余地がない。
ましてや「コーヒー」! 朝からバタバタしていて、まだ一杯も飲んでいない。

ちゃっかりと、座ってくつろいでしまった私。

驚いたことにこの店主の女性、たいへん博識で、私がろくに調べてこなかった遠野の歴史背景や、南部藩の殿様に纏わる話産業の歩み、さらには遠野で外してはならない見所と、観光案内を超えた

「講義」ともいえる内容の濃い話

豊富な話題に、飽きることがない。
そこへお友達らしきお二人の女性も加わり、皆さんがツアーガイド顔負けの知識である。
あまりに皆さんのお話が面白く、資料館等の閉館時間が迫ってしまう迄、席を立てなかった。
遠野は、このように文化と伝統を守る「まぶりっと」(守り人)で成り立っているのだろう。
非常に貴重な体験をさせていただいた。
(Aさん、皆様、改めてお便りしますね!)

気がついたら、もう4時15分を回っていて、お礼もそこそこに、その洋装店を"通り抜け"させていただいて、遠野城下町資料館側(正しくは「遠野蔵の町ギャラリー」)へ向った。

そのギャラリーでも、また、

とんでもない拾い物の展示!


が、どうやら、このあたりで、一旦切らなくては、この記事、もうお腹いっぱいで、1万字を越しそう・・・

今日の最後に、ギャラリーへの通過点での1枚
八幡宮
南部「鉄産業」の町なので、やはり、八幡様はたいへん大切にされているとみえる。(本宮:遠野郷八幡宮は、こことは別の場所)

※八坂八幡の系列と聞きかじって、間違いをしている。
この写真は、「中央通り八坂さん」と言われるもので、京都の八坂神社から勧請されたものらしい。(2/13記)


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最終更新日  2006/02/13 11:52:54 PM
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