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カテゴリ:大連の暮らし
大連は、「海がいっぱい」ある街です。数ヶ月前まで住んでいた街、オーストラリアのシドニーも海には恵まれていたけど、その点では大連も遜色ありません。ここは、「渤海」と「黄海」という、二つの海を同時に楽しめる街なのです。
日本列島は、皆さんもご存知の通り、「太平洋」、「日本海」、「オホーツク海」、「東シナ海」という、4つの呼称をもつ海に囲まれています。一方、中国大陸の周りを囲む海としては、「南中国海」、「東中国海」(東シナ海と同じ)、「渤海」、「黄海」の4つがあります。そして大連は、そのうちの二つ、「渤海」と「黄海」に囲まれているという、とても稀有な、そして恵まれた位置にあります。 地図にみるように、大連は遼東半島の南の突端に位置し、幅のせまい、岬のような地形をしています。ほぼ三方を海に囲まれ、西側と北側の海が渤海、東側と南側の海が黄海です。 渤海は、中国の「内海」です。その沿岸には、天津を筆頭に、大連、煙台、威海など、産業の盛んな都市が並び、「環渤海経済圏」とまで呼ばれます。一方、黄海は、中国と朝鮮半島に囲まれた「国際海洋」で、大連からせまい海を真東に進めば北朝鮮の首都・ピョンヤン、やや南側に舳先を向けると韓国の首都・ソウルに至ります。 私の勤めているオフィスからは、海が見えます。これは大連の南側の海ですから、「黄海」です。私の家から20分ほど、山道を登れば、眼下にひろびろとした黄海が広がっています。こちらは、外海ですから、水深が深く、波も荒い。厳しい海の表情をしていることが多いです。 逆に渤海は、大連付近ではたいへん遠浅で、波も穏やかです。この間の週末、渤海側の「夏家河子」という海岸に行ったのですが、この辺は、海とも陸地とも泥田ともつかない、やたら遠浅の海が広がっています。ムツゴロウとかが棲んでいそうです。 どちらの海も、本当に近い。我が家からは、歩いて黄海に行けますし、渤海へは、バスを一つ乗り継いで、片道3元(39円)で到達できます。もう少し遠いですが、6.5元(85円)かけて、半島のどんづまり・旅順まで足をのばせば、黄海と渤海が交わる地点に行くことができます。 西を向いても、東を向いても海・・・大連は、海から顔を出す朝日と、海へ沈む夕日を、両方楽しめる街なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年07月16日 05時22分20秒
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