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Manachan's World-東京下町日記

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2005年08月13日
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カテゴリ:大連の暮らし
ウチの人、ヨソの人。ウチの会社、ヨソの会社。我が国、ヨソの国・・・日本は、「ウチ・ソトの区別」を、かなり意識する社会のようです。一方、中国ではどうかというと、それなりに、「ウチ・ソトの区別」をするようです。もっとも、日本のそれとはちょっとニュアンスが違いますけどね。

中国でよく聞く言葉の一つに、「お前が中国人だから話すけれど・・・」というのがあります。この言葉の後に来るのは、もちろん、「中国人同士の内輪話」の類であり、この種の話は、外国人に聞かせたくないか、もしくは、「外国人に話してもどうせ理解できないだろう」という先入観が、話し手の頭の中にあるようです。

私は、中国人から見ればもちろん外国人ですけれど、同じアジア人種でかつ北京語を話すので、外国人(日本人)だということをこちらから表明しない限り、出自がバレることは多くありません。そのおかげで、「お前が中国人だから話すけれど・・・」という内輪話の恩恵(?)に、時々あずかることがあります。

ところで、「お前が中国人だから話すけれど・・・」と言う時、「中国人」は一体どこからどこまでを指すのでしょう?私のみるところ、中国大陸に住む漢民族や少数民族はもちろん、香港、台湾、マカオの人々、それに東南アジア、北米、欧州、オセアニアなど、世界各地に散らばった華僑、これらが全て「中国人」カテゴリに含まれるようです。したがって、オーストラリアで育った華僑である私の妻は「中国人」とみなされ内輪話の対象になるけれど、私は日本人なので(バレれば)内輪話からはずされる、という扱いになります。

そういえば先日、中国人の「ウチ・ソト概念」を象徴する会話がありました。夫婦そろって、旅順の老鉄山温泉に行った時のことです。送迎マイクロバスの運転手は「満族」の若い男性でした。満族(または満州族)とは、もともと東北地方で半農半牧の生活を営んでいた民族ですが、17世紀初頭にヌルハチという英雄が出て勃興し、万里の長城を越えて北京に攻め入り、「明」(みん)朝を倒して、「清」(しん)朝を打ちたて、以後中国全土を3世紀近くにわたって統治し、中国の歴史に大きな役割を果たしました。

例の運転手氏は、中国史に輝かしい名を残した偉大な民族の子孫だからでしょうか、あたかも自分自身が中華文明を体現した者であるかのごとく、時には誇り高く、時には悲憤慷慨の表情を浮かべつつ、中国4000年の歴史を熱く語ります。

「我が中華文明は、古代においては、かくのごとく偉大だった。思想、技術、社会、どれをとっても、世界に冠たるものだった」
「ところが、その偉大な文明が、いつの間にか停滞してしまい、後に興った西洋文明によって、いとも簡単に牛耳られてしまった。私はそれが、残念でならない。」
「でも、中華文明の再興はこれからだ。これまでは遅れた後進国だったけど、ここ20年の発展をみる限り、我々が再び、世界の表舞台に返り咲く日も遠くないと思う!」

これはまだまだ「導入編」でして、次に「詳細編」の膨大な内容が続きます。運転手氏の頭のなかにある「中華文明4000年の物語」は、旅順に着く1時間の間に、到底語りつくせるものではないようです・・・で、まさに「詳細編」に入ろうとする時、彼はおもむろに、我々夫婦の出身地を聞きました。私が正直に「日本人だ」と答え、妻が「オーストラリアで育った華僑だ」と答えると、彼は妻に向かっていきなり、

「お前が中国人だから話すけれど・・・」

と言ったのです。とはいえ狭い車内のこと、彼と妻との会話は、もちろん私まで筒抜けです。おまけに、「内輪話」と言いながら、「秦の始皇帝」、「項羽と劉邦」、「漢の武帝と衛青、霍去病」、「曹操、劉備、諸葛孔明」、「司馬遷」・・・などの人物名がどんどん出てきて、妻はタジタジになりました。妻は華僑とはいえ、オーストラリアで育ったから学校で習った歴史は西洋史(英国史)が中心で、中国史などほとんど知らないのです。だから、

「ねえ、劉邦って誰?」
「ねえ、漢って何?もしかして王朝の名前?」

などと、事あるごとに、私に質問してくるものだから、せっかくの「中国人同士の内輪話」が、外国人である私にリークしまくり♪・・・とはいえ、別にわざわざ内輪話にする必要もないと思いました。だって、彼の言いたいことって結局、「中華文明がいかに偉大であったか」の一言に尽きるんだもん。





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最終更新日  2005年08月14日 00時23分20秒
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