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カテゴリ:お仕事@インド企業
口は災いのもと・・・かもしれません。
すべては、あの日から始まりました。私はいま、大連の中国人スタッフの英語強化を目的としたタスクフォースに加わっているのですが、そのミーティングの場で、私は「ロータスノーツを使った情報共有システム」を提案しました。私自身、もともとロータスノーツ専門のエンジニアなので、どうしても、「ノーツを使おうぜ!」という発想になりがちです。 ※ロータスノーツ(Lotus Notes):Lotus Development社が開発したグループウェア。文書共有、電子メール、電子掲示板などの機能をユーザが組み合わせて利用する。 そのミーティングの場には、当社のCEO(最高経営責任者)をはじめ、偉い面々がたくさん列席していました(逆にいえば、当社の経営陣がスタッフの英語力不足にいかに危機感を覚えているか、が分かりますね)。そして彼らの耳には、私の提案した内容はともかく、「私がノーツ専門のエンジニアであった」というくだりが、強く印象に残ったらしいのです。 その翌日から、私のメールボックスには、突然、偉い面々からのメールがどんどん舞い込むようになりました。なかでも凄かったのは、CEOから直送されてきたメール。その文面は、「鈴木さん。当社でもノータスノーツの専門チームを立ち上げるんだけど、そのリーダーになって欲しい!」。その翌日には、これまた偉い人の部屋に呼ばれました。彼は、ノータスノーツのチーム構想を5分ほど語ったあと、「じゃ、あとは任した!お願いね♪」といって、微笑を浮かべて去っていきました。 その次の日は、ミーティングでクソ忙しい時、また別の偉い人から電話がかかってきて、「鈴木さん。至急、大至急、大大至急、君の履歴書を送ってほしい。ノーツのプロジェクトだ。大至急。超超超大至急!!!」。 私は日常業務で忙しいのに、「ノーツ」、「ノーツ」、「ノーツ」・・・絶叫の嵐。余計な仕事が増えて、「ああ、あんなこと言わなきゃよかった!」と、後悔する・・・そんなヒマもないくらい、当社では「ノーツ」技術者をいま、大至急必要としているらしいのです。ノーツのできる人材が欲しい、いますぐ欲しい、死ぬほど欲しい。 こないだの人材採用ミーティングでは、いくつかのプロジェクトがノーツ経験者の争奪戦を繰り広げて、凄く紛糾しました。「ノーツできる奴はいないのか?」、「履歴書リストは他にないのか?」・・・なんとCEOまで呼んで、その場をおさめたほど。CEOはこういい言いました。「いまIBMで人材が見当たらないのなら、近くの大学から、インターンでもいいから引っ張ってきて、至急訓練しなくちゃ間に合わない!」。 しかし、いくら優秀でも新卒だけではプロジェクトは回りません。アメリカのお客さん(ビジネスエリア・マネジャー)と対等に話をするには、経験者が必要。でもその経験者が全然いない、見当たらない・・・そんな折に、私がつい、「ノーツやってました!」と口走ってしまったがために、私は一挙に、CEO含め、偉い人たちの注目の的になってしまったのです。中国に来て以来、「ノーツ」の「ノ」の字もない、平和な日々を送ってきたのに・・・。 やっぱり、ノーツをやらざるを得なくなるのかなあ。CEOじきじきのお願いだから、たぶん断れないだろうな。いずれにせよ、忙しくなりそうだ。 ※)真面目な話、ノーツの開発・サポート経験のある方、中国・大連に働きに来ませんか?いま来てくれたら、間違いなく、すごく感謝されますよ。給料もはずんでくれると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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