寝かせたままだったMONTBLANC 221
明けましておめでとう御座います。昨年の8月にオークションで落札して、その後放置プレイ中だったコイツ。別に、分解された状態で落札したわけではありません。完成品を洗浄した後、分解しました。なんか順序が逆ですね。でも、合ってます。結局、分解するなら、年末に一生懸命に洗浄するんじゃなかった。送料コミコミ、約2,500円で落札しておきながら、文句を言うのもアレですが、1つ気に入らない点があります。軸に目立つキズがあるんですよね。これは、何とかしないと。まずは、1500番のサンドペーパーでゴシゴシ。仕上がりを左右する一番重要な工程です。思い切りも大事ですね。最後は、模型用のコンパウンドの「細目」と「仕上げ目」で光沢を出してゆきます。ちょっと曇が残ってしまいましたが、どうせ使うので、コレでOKとしましょう。この程度のキズなら、丁寧に磨けば、分からなくなりますよ。 そう言えば、コイツの正体を明かしておりませんでした。「モンブラン 221」です。1970年(69末?)から90年代にかけて製造された、比較的、息の長いモデル。過去に記事にしましたが、自分用としては初めての「221」になります。70年代のモデルとしては、比較的レアな「0221」と言うモデルを持っていますが、普通のモデルは持っていませんでした。キャップは勘合式。基本的には、60年代のデザインの流れを汲んでいます。息の長いモデルですので、年代によって仕様も変化しています。私のものは、初期型ではありませんが、70年代の比較的古いものでしょう。「221」には、ピストンと両用式の2種類があり、後にピストン吸入式は廃止されたと思いますが、分解状態を見ての通り、コレはピストン吸入式です。「221」は、キャップリングが2重なのが特徴。太い方のリングには、「MONTBLANC」、「221」、「GERMANY」と刻印があります。この刻印が、年代によって変化しており、後期型では「221」の刻印が無くなります。付いてて良かった「ホワイトスター」。軸側のは脱落しやすいので、有無を確認してから購入または落札しましょう。ペン先は、14K。60年代のNo.22に採用されていたウイングニブとは異なるものが使われていますが、このペン先も、弾力があります。ペン先は、ユニット化されていますが、ペン芯にペン先を引っ掛けて固定しているだけなので、60年代のモデルとは、ユニットの構造が異なります。軸は、フーデッドの様な構造ですが、ペン先の大部分は露出するので、60年代のモデルより弾力を感じやすいかもしれません。「221」は、「No.22」の後継になると思いますが、比較してみると「No.22(No.12)」より長くなっていますね。写真では、上から「221」、「(No.22と同じサイズの)No.12」、「No.24」と並んでします。最後に汚い字で試し書き。インクは、ペリカン ターコイズ。比較は、「モンブラン No.12」です。推定Fと言った筆記線です。フローは良好で、素直で書きやすいペン先です。今時のペン先と比べると、かなり柔らか目のペン先ですが、コントロールが難しくなるほどではないので、万人が扱い易いのではないかと思います。それから、(すべての221に当てはまりませんが)分解しやすい構造も気に入ってます。裏を返せば、組み立て易い、修理し易いと言う事ですから、如何に、この時代のモンブランがコストに拘ったかが感じ取れます。内職仕事として組み立て出来そうな仕様ですし、ちょっと講習を受ければ、誰もがリペアマンになれそうな仕様です。