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カテゴリ:万年筆
今回は、今年の1月に入手したパーカー51の訳有り品を分解してみました。
「Aerometric」フィラーを搭載したMARK2 TYPE2。 パーカー 51としては、中古市場でもよく見かけるタイプです。 記事:肝心な部分は、間違いなく「パーカー 51」です。 継ぎ接ぎの個体で、ある意味部品取りには最適なヤツなんですが、破損が怖くてフードを外せずにいました。 フード部分は、樹脂の厚みが薄く、ヤワな感じがして怖いのですが、今回、少し頑張ったところ、意外と簡単に外せてビックリ。 主要なパーツを並べると、こんな感じです。 これらのパーツに加えて、軸とキャップで、1本が組みあがっています。 フード部分は螺子で吸入機構側と繋がっているので、回せば外れます。 コツは、思い切って慎重にグイッと回す。全く、コツじゃないですね。 元々、未使用品だったパーカー 51も持ってますが、こいつは簡単には外れそうもないので諦めました。 本来は螺子止めだけでなく、接着されているのかもしれません。 繋ぎ目からインクが漏れる状態になれば、それ以前にボタ落ちして大変な事になるでしょうから、この部分をシールする必要はないと思いますので、単に固いだけかもしれませんが。 ペン先は、丸まった面白い形状をしています。 けして、大きなペン先ではないのですが、丸まった形状のせいで、更に小さく感じますね。 ペン先には、「PARKER」、「MADE IN USA」、「RU」、「1951」と1951の下に小さな点の刻印があります。 「RU」は、イリジウムの割金のルテニウム(Ruthinium)を表していますが、時代によっては、RU-PL、OS-PLの事も有り、製造時期特定の手がかりになります。 「1951」と小さな点で、製造時期を表しているのではないかと思いますが、詳細は不明。 私の予想では、ペン先は1951年第3四半期の製造かと思います。 ペン先とペン芯は、透明のプラスチックのユニットに収まっています。 ペン芯は、ユニットから出すのも戻すのも大変そうなので諦めました。 細長いペン芯からは、更に細長いパイプが吸入機構の中まで深く伸びています。 このスタイルは、バキュマチックと同じ構造です。 吸入機構内部まで伸びたパイプのお陰で、吸入機構をプッシュしても一度吸入したインクが逃げにくくなっており、数回プッシュすることで満タンに出来ます。 ペン芯本体はエボナイト製のようですが、その構造は非常にシンプル。 フィンなどは無く、ペン芯自体にインクを保持する能力はなさそうです。 パーカー 51のように、固定式の吸入機構を持つ万年筆では、やはり吸入機構の故障が心配です。 「Aerometric」フィラーを搭載するパーカー 51は、40から60年経過しているモデルですが、「Aerometric」フィラーに使われている樹脂製のインクサックは、非常に丈夫に出来ていて、パーカー 75に付属していた中押し式コンバーターのインクサックより破れ難いくらいなんです。 とは言え、これで、もしもの時の交換の目処が経ちました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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