The Elements of Dynamic Symmetry
エレメンツ オブ ダイナミック シンメトリージェイ ハンビッジ著ピュアランド画像を生成しながら、その画像を散策していると、ドーピング感が強くなっていきます。自分の望む世界に陶酔してしまい、出て来れなくなってきます。まるで、自分がこの絵を描いた気になって、きます。そういう気にさせられる事に辟易します。私もただの、観衆の1人です。自分が見たい絵を、AIで呼び出して来ただけです。山奥に咲いている花を採集して、写真に写して来たようなものです。花の写真よりも、DNAから栽培して咲かせたくなります。それでこのAIの絵を再現したくなります。その為には、この画像を、手書きのデッサンで表現するプロセスを構築しなければなりません。始まりの一本の線が、重要になってきます。その一本の線に数字的必然性を自然界から探究しているのがこの本です。ザ エレメンツ オブ ダイナミックジェイ ハンビッジ著"The Elements of Dynamic Symmetry" by Jay Hambidge.その序文にこう書かれています。Dynamic symmetry is not a ‘short cut’ to artistic expression and mechanical devices such as ‘triangles’ and ’golden compasses,’ logical substitutes for thinking, in a machine enslaved age, defeat its object. The actual process of studying and understanding the working of a natural design law, opens up a world of new ideas and frees the mind for real creation. Its very impersonal element encourages originality and precludes imitation. Knowledge of a basic law gives a feeling of sureness which enables the artist to put into realization dreams which otherwise would have been dissipated in uncertainty. [[動的な対称性は、芸術的表現への「近道」ではなく、「三角形」や「黄金の羅針盤」などの機能的な手段は、機構の隷従時代において、思考の論理的な代替手段であり、その目的を解き明かします。自然のデザイン法則の働きを研究し理解する実際のプロセスは、新しいアイデアの世界を開き、真の創造のために心を解放します。 その非常に非個人的な要素は、独創性を促進し、模倣を排除します。基本法則の知識は、確かな感覚を与え、そうしなければ不確実性の中で散逸していたであろう夢を、アーティストが実現することを可能にします。]]これは明らかに、ウィトルウィウス的芸術観が、神は数字の言葉で語るという、数学的構成を自然界に求めようとする態度が忘れられて、計算式公式優先で美的形状を服従させようとする型式主義に流れて、現実と自然界への敬意をなおざりにして、過去の模倣と踏襲へ陥って、ただ打ち消し否定し解体しかオリジナリティを発揮できないとしている現代美術への警鐘です。そして再び自然界から、その数学的要素を学び取ろうとする美的態度の原点を目指しています。ここ本には、独創性は、一本の線に込められる動機と自然界への視座を回帰させてくれます。それは芸術におけるi-PS.細胞のように、万能生命の根源とその分岐動機を明らかにしてくれることでしょう。画面の型は、正方形か長方形か。長方形の縦横の比率の根拠は。縦画面か横画面か。画面の中の地平線の位置は。画面の中の世界観は。ピュアランドを描く目的と意味は。環境美化?ポリッシャー磨き上げる。都市もポリスの語源は、大理石のポリッシャーだし、警察がポリスも、元を正せば、社会制度もポリッシャー。ピュアランド画像を描くという事は、自分の身の回りを掃除するというのに繋がります。もっとシンプルに、ミニマルに考えると、ピュアランドを描きたいと思うのは、汚れたものを汚れていると感じ、キレイにしたいと願う心なのかも知れません。現実逃避の無責任な空想家の願いでしょう。現実では不可能と諦めて、ファンタジーに実現できればと理想を求めています。それは、一本の線、一枚の紙から始め、何千年かかろうと、世界中の人々と共有でき、共に暮らせる世界に導く都市の建設がピュアランドになる事を夢見ています。