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テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:マスコミ試写
[DVDソフト] REC レック スペシャル・エディション 映画の話 レポーターのアンヘラ(マニュエラ・ヴェラスコ)は、あるアパートに出動する消防団に同行取材を行う。現場にいたのは血まみれの老婆。老婆は警官にかみ付き、建物は外から封鎖されてしまう。救出に来た衛生士の口から、この建物で発生したと思われる人や動物を凶暴にする病原菌の存在を知らされ……。 映画の感想 これは個人的に非常に面白いのですが、好みがハッキリと分かれそうな作品です。 作風が先ごろ公開された「クローバー・フィールド」と同じ、TVクルーが納めた主観映像で全編撮影されたP.O.V.(ポイント・オブ・ビュー)という撮影手法で製作されているので、同じ撮影方法の「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」と「クローバー・フィールド」が楽しめた方にはお勧めしますが、ダメだった人にはお勧めしません。 映画は消防隊に密着取材をするローカルテレビの女性レポーターとカメラマンが、消防隊と共に緊急要請のあったアパートで壮絶な恐怖を体験すると言うシンプルなストーリーで、観客はビジュアル&サウンドでショックを味わう体感ムービーと言えよう。 以下ネタばれあり アパートは感染を理由に警察により完全に隔離され、アパート内部の住民と消防隊とテレビクルーは出口を失い感染者に襲われる。感染者の仕組みはゾンビと共通する物で、感染者に噛まれた者は感染して凶暴化して人間を襲うと言う物だ。 この作品の上手いところは絵の見せ方が巧みで、一番最初に感染した老婆を例に取ると、カメラは引いた絵で部屋の奥で佇む老婆がゆらゆらと動いている思ったら突然奇声を発して画面に突進してくるだけなのだが、見てる観客はショックでビビリまくる。そして主人公を残して次々と感染してゆくのはホラー映画のお馴染みのパターンである。立体的なアパートの構造を縦横無尽に使った構成も上手い。 映画はあえて音楽を使用しないのも良く、映画後半に照明を奪われ真っ暗闇のシーンでは音だけが頼りになり、観客も主人公と同じように聴覚を研ぎ澄まし画面に集中する、五感を刺激する体感ムービーの真骨頂を味わえる。 そして映画の着地点は突如オカルト映画の領域に足を踏み入れる予期せぬ展開が待ち受けている。上映時間はたったの77分。冒頭を除けば、全く無駄の無い展開に感心した。ホラー&ゾンビ好きの人は必見の作品である。これからに鑑賞される方は映像酔い防止に画面全体が見える後方の席がお勧めです。 映画「REC」関連商品 アメリカリメイク版 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.08.10 17:22:47
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