|
テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:劇場2010
客入りは女性客を中心に20名弱くらい。
映画の話 ある男性からプロポーズを受けた幼なじみ・瑠璃(相武紗季)の伝言を聞いたイタリア料理のシェフ・武(塚本高史)は、長年の思いを伝えようとした瞬間、ピアニスト・槙原佑樹(眞木大輔)が起こしたアクシデントで命を落としてしまう。しかし、奇跡的に助かった佑樹が取り戻した記憶は武のもので、佑樹は瑠璃が慣れ親しんでいる武の料理を鮮やかに作ってみせる。 映画の感想 何とも安直なタイトルで見る気が失せるが、ちょっと意外なファンタジーの入ったラブドラマとして少し楽しめる。映画を見始めるとテロップには「恋も仕事も腹八分目」製作委員会だったかフィルムパートナーズと表記されている。違和感を持つ名称はエンドロール後にも表記されている。その事から推測すると、映画完成時のタイトルは「恋も仕事も腹八分目」で完成したが、何らかの事情でタイトルを変えざる得なかった。その事情を考えると、丁度同時期公開で3つの言葉を組み合わせた似たタイトルとなるジュリア・ロバーツ主演「食べて、祈って、恋をして」と被ってしまったからだと推測する。それにしても何でこんな安直なタイトルにしてしまったのだろうか?映画は一見、レストランを舞台にした単純なラブドラマかと思っていたが、ちょっとひねりが効いていた。主役も相武紗季と塚本高史かと思ったらEXILEパフォーマーの“マキダイ”こと眞木大輔だった。 以下ネタばれ注意 映画は塚本高史演じるイタリア料理店のシェフ・武が、長年好きだった相武紗季演じる幼馴染の瑠璃の結婚を知り、彼女に思いを伝えようと向かった先でビルの屋上から落ちてきたマキダイ演じる佑樹とぶつかり命を落としてしまう。落下してきた佑樹は奇跡的に助かるが、記憶をなくした上に武の記憶を受け継いでしまう、と言ったちょっとひねりのあるストーリーに興味が出る。それにしても最近の塚本高史はこんな役ばかりだ。これから公開の「恋愛戯曲~私と恋におちてください~」では主人公を演じた椎名桔平の当て馬的な役だったし、「ラブコメ」でも香里奈の元彼役で主人公のライバルだったりで、こんな短い間に彼の同じような出演作品を3本も見てしまった。 ファンの方には申し訳ないが主役を演じたマキダイの演技は、お世辞にも上手いとは言え無いもので人物の雰囲気で演技をしている感じだ。そんなマキダイ効果で「NECKネック」ではダメダメだった相武紗季の演技が上手く見えてしまう不思議な現象が起こってしまった。作り手もマキダイだけでは駄目かと感じたのか、彼の父親役にはなんと北大路欣也を投入している。何も知らずに見ていた私は北大路欣也が出てきた時には驚いてしまった。良くこんな大物を引っ張り出したものだ。北大路欣也が演じるのは著名な音楽家役でピアノ演奏シーンも披露している。まぁ、北大路欣也の演技は相変わらず素晴らしいものの、彼ではまったく音楽家に見えないのが難点だ。私の希望では野村芳太郎監督「砂の器」で天才音楽家を演じた加藤剛が演じていたら楽屋落ち的で面白いと思ってしまった。 映画は武の記憶を受け継いだ佑樹が、武と同じ料理を作ってしまったり、瑠璃との大切な思い出を語ってしまったりで、外見は武を殺して仕舞った佑樹なのに、中身は武の男が目の前に現れ取り乱す瑠璃の心の葛藤が本作のポイントであろう。同じように自分の記憶の中に他人の記憶が混在してしまった佑樹の葛藤も見所であるが、マキダイの表面的な演技ではどうも映画を見ていて心が動かない。本作は役を演じているマキダイがマキダイ本人にしか見えないのが一番の失敗の様に感じる。映画は佑樹の存在に戸惑いを感じながら結婚の道に進む瑠璃と、病気を患いながら前向きに歩こうとする佑樹が描かれる。まぁ、本作はテレビドラマかVシネマの様な作品で出演者のファン以外の方には強いてお勧めはしない、DVDにでもなったら見てあげてください。 映画「恋するナポリタン~世界で一番おいしい愛され方~」関連商品 Eternal First Love ~映画「恋するナポリタン」サウンドトラック 無類の強さを誇る最高のサムライ シリーズ第二弾!エグザムライ 戦国 リアルフィギュア MAKIDAI マキダイ 【中古】【DVD】渋谷区円山町をもっと好きになる。 BLUE featuring 眞木大輔邦画 送料無料!!【DVD】きみに届く声/眞木大輔 マキ ダイスケ【smtb-TD】【saitama】【smtb-k】【w3】 【送料無料】白夜 スペシャル・エディション/眞木大輔[DVD]【返品種別A】【smtb-k】【w2】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[劇場2010] カテゴリの最新記事
う~ん、なんか○50円相当な作品でした。
この映画って試写会があったのかなぁ? まぁ、それでも川崎のプレミアスクリーンで見れたのでラッキーでした。 (2010.09.22 23:35:35)
マキダイさんのファンの方にとっては私のブログは厳しいレビューだと思います。
しかし、本作は有料で上映している映画であり、私は評論家ではないので一映画ファンとして、時間を作ってお金を払って映画を見に来ている訳です。 そんなマキダイさんファン以外の観客も納得させるのがプロの仕事です。 世の中には演技が上手くても世に出れない俳優は沢山居ます。 そんな中、マキダイさんは本作で主役を務め、他にも数本の商業映画に出演している訳ですから俳優として凄く幸運なはずです。 映画と言う媒体は世に出た瞬間から批評にさらされるものです。 まぁ、私は本作で初めてマキダイさんの演技を見た訳で、ハッキリ言って彼の演技はまだ未知数です。 私も匿名希望さんの言葉信じてマキダイさんの俳優として今後の活躍を期待します。 (2010.09.23 00:04:46)
公開1週目で前売券が近県ショップで300円くらいになってました…。
何が原因かわかりませんが。 (2010.09.24 09:05:04)
そうなんですよ。私も本作を見る予定が無かったのですが、新宿のチケットショップでチケットが格安で手に入ったので鑑賞しました。
格安の理由は判りません。 ただ、チケット裏面に何も書かれていない真っ白状態だったのが不思議でした。 (2010.09.24 11:29:17)
初めまして、時々閲覧して参考にさせて戴いています。
長い映画歴があっても 中々深く理解できない者ゆえ有難く見ています。 感性は人それぞれでも 映画作品は批評あっての向上だと考える一人です。 邦画が今日のように世界に通用しだしたのも 厳しいファンの目があってこそ。 前評判の「悪人」焦点が見えず私は50点です。 又、コメして宜しいですか? (2010.09.29 09:22:31)
はじめまして、コメントありがとうございます。
映画レビューを書き始めてまだ若輩者です。 私の基本理念は良い物は「良い」、悪い物は「悪い」とバッサリと斬る事を心がけています。 しかし、近頃自分の尺度でしか物事を判断出来ない方が増えているようで、レビューを厳しく書くのが難しくなってきました。 キネマさんが指摘する「悪人」に関しても私は駄目でした。 「悪人」に関しては犯罪と向き合わず、「愛」と言う論点に差し替えている所が、私には合いませんでした。 不定期に更新しているブログですが、どんどんコメント残してください。 これからもよろしくお願いします。 (2010.09.29 14:43:36) |
|