黒澤明という時代 by 小林信彦
小林さんの映画評はほぼ信じます 読者を笑わそうとして書いたであろう小説は大好きです 黒澤明の映画はアクション映画は好きですが、ヒューマニズム系映画はそれほでではありません とは言っても、黒澤作品30本のうち、見ているのは12本ですから偉そうなことは言えません、当然ですが さて、この監督論ですが、作品順に章立てして論じられています 私もおぼろげに思っていましたが、黒澤作品の系列の中で「天国と地獄」がひとつの区切りであることが、小林さんもはっきり断言されていて、すっきりしました 「酔いどれ天使」の衝撃というのは、現代の目では理解不可能だと思います さて、小林さんを通じて知った脚本家笠原和夫さんの発言に、「黒澤明とその脚本家たちの偉大さは<パターンの独創性>にある」というのがあります まさに黒澤の偉大さは以後の映像文化に大きな影響を与えたパターンを作ったことにあります この本の発行と時を同じくして東宝から黒澤作品がブルーレイで出ます(角川からは春に出ています) 七人の侍はマストアイテムですかね 黒澤明という時代 七人の侍【Blu-rayDisc Video】