カテゴリ:本・テレビ等
これは面白い本です。 東京発、盛岡行きの東北新幹線「はやて」の中に乗り合わせた幾人かの人間たち。 それぞれの「仕事」や「思惑」が絡み合って複雑なストーリーを織り成していくが、果たしてそれは偶然なのか必然なのか。 まあ、細かいこと抜きにして、単純に面白い。 一台の新幹線に何人殺し屋が乗ってるんだ!ありえねー! と、突っ込みたくなるくらい、殺しの連続。 ただ、小気味良いテンポとあっさりめの描写のせいか、殺伐とした印象は全くなく、むしろ可笑しさが漂うくらい。 正直、人殺しのシーンで笑ってしまったのは初めてかもしれない。 行き当たりばったりのようなシーンの連続だけど、もちろん計算された作品作りで、進行するストーリー自体も面白いけど「作り」でもきっちりと読ませてくれるところはさすがエンタテイメントをわかってるなぁと感じる。 「どうして人殺しをしてはいけないのか?」 人類永遠の命題ともいえるこの問いに、実に伊坂幸太郎らしいリアクションで応えてくれているので、そこいらのネクラで堅苦しい作品の著者は一度コレを読んで見ろ!と言いたい。 オチも自分好み。 このあたりは人にもよるだろうけど、やっぱりスカッと終わってくれると気持ちが良い(ひねりもちゃんと効いているところは流石だ)。 読後感が良くない作品はもう最悪なので。 とにかく、ウマイ。 とことん楽しめるのは間違いないので、ぜひ読んで欲しい作品です。 前作、「グラスホッパー」読んでなくても全く問題ないです。 自分も読んでないのでw。 むしろ、コレ読んでからグラスホッパー読んでも面白いかもしれない。 そのあたりも、スゴイですよ、ほんと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 25, 2010 09:01:28 PM
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