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カテゴリ:身体・感覚
「わがまま→思いやり」ってインパクトのある言葉です。読み始めてこの言葉にふれてすぐ覚えてしまいました(笑)。
『「考具」加藤昌治著 阪急コミュニケーションズ』 K氏に「アイデアと企画を生みだすためのツールがたくさん紹介されている良い本」と紹介された本を手にとることになりました。 『今、目の前にある課題に対して、あなた自身はどうしたいのか? これが全てのアイデア・企画の出発点です。この発想なくして、熱意ある企画は生まれないと思いませんか?・・・・(略) アイデアマンであるあなた、まずは「わがまま」になってください。ご自分の思いの丈(たけ)をアイデアとしてぶつけてください。調整するのはその後で間にあいますから。』 これが、わがまま→思いやりです。 博報堂という大手広告会社勤務の加藤氏が述べているので、説得力があります。 視界が広がってくるような考え方です。 考えてみれば、企画を推進するのには大きなエネルギーがいります。 紆余曲折は当たり前。 企画を実現に導くポイント。 「自分が思い入れることができる企画をたてるために、アイデアをたくさん出す労力を惜しまない」ことに力の配分を大きく割くこと。これをあらためて確認した本でした。 そして、アイデアをだしていくポイントのひとつが「頭の使い方」。 『どうやらわたしたちがこれまで受けてきた教育はかなり一直線的なパラダイムに支配されているようです。順番をしっかり守るパターン。しかし、「考える」という知的作業は、その反対。行きつ戻りつすることが頻繁に起こります。行きつ戻りつの試行錯誤がない企画もまたパワーがないのです。迷う=複数の選択肢の可能性に自分を置いてみることは大事です。創造性がない、と言われる背景には、こうした選択肢があまりに少ない環境で結論を出してきたことにあるとも感じます。』 仕事のアイデアを考えていたのに、一瞬、今日のアフターファイブの飲み会を思い浮かべる・・、これでいいそうです。 頭があれこれ検索していると、脈絡ない思考が浮かぶのですが、これは異なるものをつなぎ合わせようとする過程。 流れに任せて、ついでに別のこともメモしちゃいましょう、と加藤氏は言っています。 迷っていい、行きつ戻りつでいい、なんてなかなか学校では教えてくれません(笑)。 しかも、それが「良い企画」に不可欠だなんて! 「迷う、行きつ戻りつなら自信がある(?)」と妙に元気になったりします(笑)。 そして、大事なことは、最後にすぱっと絞り込む。絞りこむことで、企画が見えてきます。自分の思い入れも見えてきます。 絞り込んでそこで使われなかったものは、また別の機会に必ずよい肥料となって作用します。 『アイデアのヒント(前の日記で紹介)』がアイデアの基本であれば、こちらはアイデア実践編で、「企画のたて方」の強力な味方になります。 加藤氏はアイデアと企画の違いを「アイデアが企画になる、アイデアが企画としてまとめられる」と定義しています。 アイデアは食材、企画は料理。 『企画とは、予算と準備と時間さえあれば、実施できる目処が立つ計画のことだ』 と述べています。 もう少しや、夢のような話、はすべてアイデア。 同時に、一行でもアイデア。 このようにアイデアと企画をわけ、その集め方、活用の仕方、整理の仕方、提示の仕方など、具体例をまじえてわかりやすく述べた良書です。 最後に参考・引用文献が載っているのもありがたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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