おとぎ話
今 目の前のことから逃げてしまったらその先の人生でも 同じことを繰り返してしまうものかもしれない だから より深い本当と思える方向にチューニングを合わせていけるようでありたいけれど あまりに長い旅は疲れて果てて 浮き上がってこれなくなってしまうこともあるから 嘘だと分かっていてもひと時だけ おとぎ話を信じるような時間がないとやってられないこともあるのかもしれない 願わくば、あなたの足元に美しい花が咲きますように……その花が風に揺れて「きれいだね」と微笑み合うような 時間を過ごせますように ガラスみたいに脆い陶器次々に割れた痕跡を 金継ぎでつないであるお皿でもそのつなぎ目は美しい大丈夫 傷もなく初めから完璧なものなんて存在しないのかもしれない