日本で飛行機の衝突事故が起きた。「メーデー」という航空機事故の番組を見ていると明らかなのだが、航空機事故調査は「誰が事故の原因となるミスをしたのか」を特定することではなく、「二度と同様の原因による事故を起こさないための提言をすること」が目的だ。誰かのミスが直接的な原因であったとしても、その誰かがミスを起こしていしまう原因となる状況があったのなら、その状況を取り除くことが大切なのだ。滑走路上に停止していてはならないタイミングで滑走路に飛行機を侵入させたことが事故の原因であったとしても、そのような誤解を生じさせた状況が問題なのだ。二度とそのような状況を起こさないためにどうすれば良いかを考え、世界に向かって提言を出す。それが事故調査委員会の目的だ。魔女狩りのように特定の個人に事故の責任を押し付けて刑事罰与えたり損害賠償請求を行ったりすると、正直な証言が得られなくなる。だから事故調査委員会への証言を他の目的(たとえば警察が刑事責任を問うようなこと)に使ってはならないとされている。そのために「シカゴ条約」というのがあり、日本もその条約を批准している。
にもかかわらず日本では航空機事故を調査する運輸安全委員会より警察が上位にある。これはシカゴ条約に違反していて大問題なのだが、警察は決してその権限を譲る気はない。国際的な条約がどうあっても警察は悪者を特定して刑事罰を与えようとする。
警察・特捜検事は法律の埒外にあって自分たちこそが正義の味方である。外部からの干渉は一切受け入れない。この考え方は非常に危険で、大日本帝国の軍隊と同じだ。
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Last updated
2024.01.19 17:03:25
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