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八犬伝じゃない里見の歴史、みんなはどこまで知ってるかな?
さあ、一緒に追いかけてみましょう。 時は戦国ただなかへ、いざ、出陣。 上杉謙信亡き後のこと 以前、ここで触れた房甲同盟。 そもそもこれが生まれた背景は、何だったでしょうか。 関東管領という職を全うすべく、狂気の沙汰に近いほぼ毎年の越山による関東出兵を敢行したのは、毘沙門天の旗を掲げし上杉謙信。このパワーの原動力は、北条氏打倒という一念に支えられていたのです。ともに北条を倒す意志を持つ者と積極的に同盟を結んだ上杉謙信。そのなかに里見氏が含まれていたのは、いうまでもありません。 上杉謙信がはじめて関東遠征を行ったのは、永禄3年のことです。 この年、小田原城を取り囲み、悠然と鎌倉に移動して、上杉の名跡と関東管領職を襲名しました。その式典の煌びやかさは、古典から伺い知ることが適います。 鎌倉式典、恐らく里見家からも、参陣参列の者が赴いたことでしょう。この式典ののち、当時の当主・里見義弘は、古河公方家から継室を迎えています。上杉謙信からの斡旋とも云われますが、そこは推測の域でしょう。対北条派の関東諸豪族は、このとき以来、緊密に上杉陣営と化していきます。 永禄3年は日本の歴史に大きな足跡を刻む年でした。 桶狭間の合戦にて、織田信長が今川義元を討ち果たしたのです。この戦いは〈河越夜戦〉〈厳島の戦い〉と並ぶ、日本三大野戦といわれます。戦国時代が大きく動いたこの年に、上杉謙信は関東に足跡を刻みました。以来、冠雪前に三国峠を越えて越年し、雪解けとともに越後へ帰るという繰り返しを続けるのです。尋常ならざることですが、上杉謙信はそれをやってのけるのです。 関東の反北条勢力にとって、上杉謙信は一種のシンボルだったことでしょう。 それが崩れたのは、武田信玄の駿河侵攻の頃です。 ご存知のとおり、永禄5年頃まで、甲斐・駿河・相模の三国同盟が成立していました。互いが婚姻関係で結び、血縁で支えあう筈でした。しかし、桶狭間の戦いにより、駿河の力が弱体化しました。このままでは誰かに奪われるのは必至です。海を持たぬ甲斐国にとって、これは魅力でした。奪られる前に、奪う、戦国の倣いです。 駿河を攻めたことにより、信玄は北条とも敵対関係になりました。そして登り調子の織田信長と結んだのです。すると、北条氏は武田と戦うために、仇敵である上杉謙信と同盟しました。これは関東の豪族たちにとって、衝撃的なできごとでした。 「それはナシだろ?」 現代風に悪態吐くなら、こんな按配でしょうか。 これがのちに、佐竹氏を介して関東諸豪族と武田氏が結びつくきっかけになったのは、皮肉なことですね。 信玄亡きあと、再び北条と手切れになった上杉謙信は、関東出兵を再び行います。 其以後者、往還不自由故、遥々絶音問候、 仍旧冬氏政当国東西ヘ相揺、 其上号有木地取立、椎津為物主下総惣番手ニ加、 相州衆相抱候、 (里見義弘文書) このような出だしの書状を、天正5年2月25日付で里見義弘は二枚発送しています。一枚は上杉謙信の重臣・直江大和守景綱、もう一枚は柿崎和泉守景家。すっかりご無沙汰だという皮肉にも受け取れます。 この気持ちは、関東の誰もが思っていたことでしょうね。 上杉謙信は天正2年以降、とんと関東に御無沙汰です。越中の戦役に縛られていたんですね。この間に、北条氏政はやはり同盟を廃棄してしまうのだから、まあ、謙信にも同情の余地はあると思いますよ。 上杉謙信が急死したのは天正6年3月。 その2ヵ月後に里見義弘も没します。 里見氏の家督を巡る内乱は先に触れたとおりですが、上杉家でも家督争いの内乱が起こりました。神懸かりの自分を演出するためでしょうか、謙信は女犯を避け、養子をとっていたのです。そのうちの二人が後継者候補として、謙信死後、武力衝突しました。これを〈御館の乱〉といいます。 上杉家の後継者は、謙信の甥・景勝で定まりました。 この後継者を以て、関東に上杉の軍勢が攻め入ることはなくなったのです。豊臣秀吉が天下統一のために小田原征伐を行うまで、毘沙門天の御旗は関東平野に翻ることはありませんでした。 関東の豪族と上杉家の縁も、こうして、疎遠になっていったのです。 里見家もまた、同様でした。 10月1・2日は南総里見まつりです。 夢酔もぜひ、今年は伺いたいと考えております。皆さんとお会いできたら、いいですね。 このお祭りは、恥ずかしながら一度も足を運んだことがございません。 ゆえに、心より楽しみにしております。 ◆ ◆ ◆ 戦国武将里見氏のNHK大河ドラマ放映を目指す「里見氏大河ドラマ実行委員会」が組織されています。里見氏終焉の地である鳥取県倉吉市、里見氏発祥の地の群馬県高崎市、そして館山市で、NHK側にドラマ化を働きかける運動を行っております。 「2014年に里見氏の物語をNHK大河ドラマで!」 皆さまの温かいご声援をお願いします。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.08.11 06:14:20
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